参院財政金融委員会で5日、一般質疑が行われ、国民民主党・新緑風会からは大塚耕平共同代表が質疑に立った。

 大塚共同代表は、4日に財務省が国会に提出した「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書」の内容について質疑を行った。大塚共同代表は、「前代未聞のことが起きてしまった以上、これは政治家として誰かが責任を取らないと国民の皆さんに対して示しがつかない」と麻生財務大臣に進退を迫った。麻生財務大臣は、「信用回復に全力を挙げねばならないと思っている。そのうえで私がどうするかについては、今の段階でお答えする段階ではない」などと答えた。

 大塚共同代表は、(1)決裁文書を改ざんする判断について本省理財局の幹部職員が判断したのか(2)森友学園との土地取引の価格算定の妥当性に不正があった場合に当該調査報告書の意味がなくなってしまうのではないか(3)国会議員の名前が黒塗りになっている部分があるが、前民進党議員や共産党の議員の名前はそのまま表示されている部分があるため、黒塗りにする基準は何か――など調査報告書に沿って丁寧に質問を行った。また、国土交通省が4日に発表した「森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等の依頼に関する事実確認について」の内容についても追及。2017年4月下旬ごろに国土交通省航空局が財務省理財局と会計検査院への対応について協議している中、会計検査院への提出予定文書を理財局から閲覧を求められた際、原本を渡さずに写しを出し、航空局は閲覧作業には立ち会わずに職員1名が対応して、この出来事を誰にも話していないとしていることについて触れた。大塚共同代表は、「何人かで確認するのが組織人としての対応だと思うが異常だと思わないか」とこれだけ問題となっていた案件を1人で対応することに疑問を呈した。国土交通省航空局の和田次長は、「写しでも部外者である理財局に確認させたのは改ざんを許容することにつながったと認識している。これを教訓に文書管理を徹底する」などと答弁した。