泉健太国会対策委員長は12日午前、定例記者会見を国会内で開いた。

 まず米朝首脳会談の注目すべき点について触れ、「米朝会談が今まさに始まろうとしているが、金正恩氏とのやり取りの中で、核ミサイル問題、そして拉致問題の解決ということに向けて、どれくらい具体的に、わが国が求めていることについて言及をするのか、また言い方がどうかというのが重要だと思う」との見方を示した。また会談の成否の判断については、「ICBMが米国に届かないということで『成功』ということになってしまうのであれば、わが国が射程に入るその他ミサイルについて、どのような扱いになるのかということになる。また非核化と一言にいっても、それが何を指すのか。現在保有しているものの廃棄も含めた完全なる非核化が可能なのかどうか、というのも大事だと思う」と述べた。

 国民民主党としては、総理出席の予算委集中審議を開催し、広く日米首脳会談、G7サミット、そして今回の米朝首脳会談の結果について、国民の前に明らかにしてもらいたい旨を明らかにした。

 東京目黒区で先日起きた児童虐待死事件を取り上げ、「非常に凄惨な事件だったが、その再発防止に向けて、わが党としてもできるだけのことやろうということで、本日は、香川県丸亀市の児童相談所をわが党のメンバーが訪問することになっている。玉木共同代表も一部同行する予定だ。東京品川区の児童相談所については、まだ業務多忙な状況で、他の案件も抱えているということで、もう少し時期をあらためてということなので、時期をあらため(て訪問し)たい」と、今後は党として、この児童虐待の問題に全力で取り組んでいくことを報告した。

 新潟県知事選の結果については、「惜敗ということになった。しかし一方で、善戦といえるのかもしれない。今の与野党の支持率の差からしても、野党がよく一丸となって、大きな与党に対決をしたと思う」とその結果を評価するとともに、「この知事選の成果や反省を、これからの参院選挙、そして野党協力に生かしていきたいと思う」と、今回の野党協力などの経験を今後に生かしていく決意を述べた。新潟県知事選と同日に行われた東京・中野区長選挙の結果についても触れ、「わが党も推薦した酒井直人氏が、自民・公明推薦の現職を破っている。こういう与野党の支持の差の中で、野党候補が自民公明推薦の現職議員を破ったというのは、非常に大きな成果ではないかと思う」とその成果を評価した。

 また「引き続き、強硬な国会運営に対しては、断固として立ち向かっていきたいと思う」とも述べ、今後の国会対応については、新潟県知事選の結果を受けても従来と変わりないことを強調した。