ジェラルド・カーティス米コロンビア大名誉教授

 国民民主党は11日、日本政治を専門とする著名米国人研究者、ジェラルド・カーティス 米コロンビア大学名誉教授をお招きした勉強会を党本部で開いた。大塚耕平、玉木雄一郎の両共同代表も出席した。

 カーティス名誉教授は、与野党の対立軸がイデオロギー的なものであった時代が終わり、日本の野党が、その存在意義を示すことが困難になっているとの見方を示した上で、「55年体制下では、自民党の派閥政治が疑似政権交代を生んでいたが、そのような疑似政権交代がなくなった今、野党が強くならないことは、すなわち日本の民主主義の問題だ」と述べた。

 また今後、2020年代に入っていくにつれ、日本は大きく変化していくだろう、との見方を披露し、その理由として(1)日本の高齢化から生じる諸問題を先送りすることが不可能になること(2)政治家の世代交代が進むこと――の2点を挙げた。

 日本の野党に自分としてアドバイスするならば、と前置きした上で、「2020年代の日本に、どのような国になってほしいかを考え、どんな政策を、どのような優先順順位でやるのかを国民に明確に示すべきだ」との考えを示した。そして解決策を示すべき具体的な政策的テーマとして、「若者の夢」「高齢者の安心」「人手不足」「地方創生」などを掲げた。