玉木代表定例記者会見の様子

 玉木雄一郎代表は7日、定例の記者会見を国会内で開いた。外国人労働者受け入れ拡大法案(入管法改正案)、憲法改正、党勢拡大などについて、記者から質問を受けた。発言の要旨は次の通り。

●外国人労働者受け入れ拡大法案(入管法改正案)について

 わが国の健康保険の適用がどこまで及ぶかについて、制度設計のあいまいさが明らかになってきている。イスラム教の国など、国によっては一夫多妻制をとっているところもある。われわれは第1夫人にしか適用されないとの説明を事務方から受けていたが、今日の参院予算委員会での足立信也議員の質問に対する回答では、第2・第3夫人の子供たちは対象となるということだ。

 この健康保険の対象については、居住者要件を求めるという話が新たに出てきている。来年の通常国会に法案を提出するということだが、そうであれば、この臨時国会で入管法自体の審議を先に急いで4月には施行するというのは、完全に無理がある。法案をいったん取り下げて、そうした健康保険法等の改正とセットで、通常国会にもう一度出し直すのが筋だ。

 最終的には、党内での議論を経て法案に対する対応を決めたいと思うが、正直、当初思ってた以上に中身が詰まっておらず、ひどい内容となっている。例えば、健康保険の話でいえば、新たに入ってくる外国人労働者がどれくらい保険料を払って、逆にどれくらい国庫負担を税金でみなければいけないのか。こういうことも全然分からないのに、とにかく広げましょう、入れましょうということでは、社会的混乱が生じてしまう。

 わが党としては、慎重に考えざるを得なくなっている。対案を出すのに値しない閣法だなというのが、現在の印象だ。

●憲法改正国民投票法の改正

 国民投票法のCM広告規制については、具体的なわが党案をまとめて、まさに提案している。CM広告規制がないまま国民投票が行われるということを大変危惧(きぐ)している。やはりお金を持っている、資力のある者が選挙結果に影響を及ぼすことができる中で、国の基本法である憲法の改正プロセスが進むことについては、大きな問題がある。何としてもCM広告規制を入れたいと思っているので、これは他の野党だけではなく、与党にも働きかけをして必ず実現をしていきたい。これが実現することが、審議に入っていく大前提であると考えている。

●党の支持率拡大について

 手ごたえは感じつつある。いくつか全国調査もしているが、現職の国会議員がいる選挙区では、それなりのパーセンテージが出ている。低くても4、5パーセント、高いところで8、9パーセントぐらい、わが党の支持が出ているので、知られれば一定程度支持につながるという要素があると分析している。ただ、われわれが特に弱いのは、東京を中心とした首都圏だ。人口の1割ぐらいいると言われるところに国会議員の数が極めて少ないという現実がある。こういうことも分析をしながら、先週から都内での街頭演説を少し強化をしたりしている。いろんなデータの分析をしながら、さらに支持率拡大に向けた活動を強化していきたい。

●参院選に向けた比例の統一名簿について

 比例名簿どうこうという前に、まずは勝てる候補を擁立することに全力を尽くしていきたい。

●増子輝彦幹事長代行らが自民党幹部らと会食したと報道されたことについて

 増子幹事長代行の月遅れの誕生会と聞いている。先方からの働きかけの詳細については伺っていない。私には先約があり、参加できないと事前に増子代行には申し上げていた。双方からの出席者などについては、私自身、報道で知った。

●8日夕方の東京(新橋)での大規模街頭活動について

 首都圏での党勢拡大運動の一環として、8日の17時30分から、東京・新橋駅前で大規模な街頭活動を行う。