玉木代表定例記者会見

 玉木雄一郎代表は12日、定例の記者会見を国会内で開いた。冒頭、産業革新投資機構の役員辞任と消費税増税に伴うポイント還元について言及した。発言の要旨は次の通り。

産業革新投資機構の役員辞任

 産業革新投資機構の役員9人が辞任すると表明した。これは前代未聞の大不祥事だと思う。国のつくったファンドが正しく機能を果たせない状態に陥っている、しかも所管する経済産業省との信頼関係が毀損(きそん)されたということを理由に挙げている。関係者の責任が厳しく問われる問題だと思う。

 かつ、田中元社長は、民間のベストプラクティスを活用する官民ファンドではなくて、100%近い株式を保有する株主として、国の意向を反映する官ファンドになった。本来目指した目的を達成することが困難なため辞職を表明された。幹部が本来の目的ではなくなっていることを明言するような官民ファンドは解散すべき。この産業革新投資機構だけではなくて、クールジャパンのファンドや国交省が新たにつくったファンドなどの中で、赤字を垂れ流しているところもある。また、役人の天下り先になっている。

 わが党としては官民ファンドについて厳しく調査し、来年の通常国会で厳しく実態を追及していきたい。これだけの不祥事を起こした以上、経産大臣以下の責任は厳しく問われる。この産業革新投資機構は解散すべき。

消費税増税に伴うポイント還元

 迷走を極めている。大手のチェーン店であれば2%の還元、チェーン店ではない中小は5%の還元ということのようだが、当初出された内容と違ってきている。中小のチェーン店はどうなるのか。そもそも何に8%が適用されて、何が10%なのか。軽減税率を適用する対象もよくわからない。大手のチェーン店かどうかで判断するということが新たに加わって、二重三重に複雑な仕組みになっている。消費者はもとより、事業者にとっても極めて複雑な制度になっていて、税の公平性、中立性、簡素ということを著しく毀損している。このような複雑怪奇な軽減税率と対策を講じざるを得ない消費税増税には賛成することはできない。軽減税率の導入を撤回するよう政治判断を政府に申し入れていきたい。

 野党再編、日ロ関係、官民ファンドの在り方などについて、記者から質問を受けた。