玉木雄一郎代表記者会見

2020年8月19日(水)19時46分~20時30分
発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/3U6W1ONUGOc


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○両院議員総会で新党設立及び対応を提案・承認

【代表】
 本日、両院議員総会、また、その前に全国幹事会を開いて、立憲民主党との合流、新党の結成についてきょうお諮りをして、最終的な結論を得ました。
 まず、執行部から以下のとおり提案を申し上げました。
「政権交代に向けた新たな『大きな塊』を目指し、国民民主党と立憲民主党との間において、幹事長・政調会長間協議を重ねてきた結果、別紙の新党綱領案、新党規約案、新党代表・党名選挙規定案がまとまったことから、新党をつくることを承認するとともに、新党結成に向けて、最後まで国民民主党全員での新党への参加の努力を続け、全員参加が叶わない場合には、さらなる『大きな塊』に向け、円満かつ友好的に諸手続きが進むよう、その対応を代表・幹事長に一任する」
 これで決をとりまして、賛成多数で可決されました。これによって、2年余り続いてきた国民民主党の歴史に一つのピリオドを打つことになりました。
 ただ、私は最後に挨拶で申し上げましたが、この間、苦しい中ではありますが仲間とともに築き上げてきた国民民主党の政策や文化、これは誇るものであって、これからそれぞれどんな形になろうとこの思いをしっかりと引き継いでいってほしいということを同僚議員に伝えました。私自身も、この政策提案型の改革中道政党の立ち位置は今こそ必要だと思っています。今の日本に一番必要なのは、こうした偏らない、現実的な、まさに中道改革政党だと私は思っておりますので、この思いを、新しい党に加わる方も、そしてそうではない方も、これを引継ぎ育み、これから日本のために国民のために尽くしてほしいということを最後お願いをしてきょうの総会を終わりました。
 私からは以上です。


■質疑

○新党結党及び対応について

【朝日新聞・山下記者】
 先日来玉木代表が表明されていた分党についてはきょうの総会の中で提案をされたのか。さらに、自身の合流不参加、玉木さんは立憲との合流新党には参加しないという旨もおっしゃっていたが、これについてはどう説明されたか。

【代表】
 きょうは大きく紛糾せずに、合流をしたい、する議員さんたち、そして今の条件やタイミングではどうしても合流できないという、双方に配慮した結論が出たものだと思っています。もちろん私は全員まとまって新党に加わることが望ましいと思ってきましたし、そのための条件整備に努めてまいりましたし、今も全員で参加すべきだという思いは変わりませんが、ただ、これまでの幹事長間・政調会長間の交渉の経緯、そしてまた立憲民主党さんからも、もう党内手続を終えて速やかな決断を求められていたということ、そしてコロナ禍の中でやはり野党のこうした政党間合流の話を長引かせるべきではないという判断から、本日これまでの条件で合流を決めるとすれば先ほど提案した中身でやるしかないというのが、これは役員会を経た執行部としての提案であり、そのことに合意を得たわけであります。
 ただ、私自身もそうですが、これではやはり合流できないという考え方(の方)もいらっしゃいますので、そういった方々に対しては先ほど申し上げた円満かつ友好的な形で対応していくということも決めましたので、これから、新党に加わらない方が何名になるのか、そういったことも確定しながら、幹事長と具体的な詰めを行っていきたいと思います。
 私は、立憲民主党と新たにできるこの新党合流には加わりません。これまで国民民主党の代表として、船長として、今申し上げたような今の日本に必要な政策提案型の改革中道のポジションということをより明確に、仲間とともにこれからも訴えていきたいと思いますし、そのことを通じてコロナだけではなく日本が直面する諸問題に堂々と向き合っていきたいと思っています。

【朝日新聞・山下記者】
 確認だが、分党ということを直接提案するということはしないで、先ほどの円満・友好に手続を進むよう代表・幹事長に一任されるというところに含まれるという理解でよろしいか。

【代表】
 質疑応答の中では分党についてももちろん質問がありましたし、答えておりますが、ただ、今の時点でまだ何人が新党に加わらない、あるいは合流に加わらない、あるいは政党要件を満たすかどうかも含めてまだ未定のところがありますので、きょうの時点の提案はそこを決め打ちしたものではなくて、全員参加がかなわない場合にはという、ある種のこれからの話としてかなり幅のある形でご提案をさせていただいた。ただ、重要なことは、これは何度も地方からの意見も踏まえてこういう言葉にしておりますが、いずれにせよ円満かつ友好的に諸手続を進めていこうということにおいては、それを賛成多数で了解をいただいたということですから、今後の合流に何人行くのか行かないのか、こういったことを見据えながら幹事長と詰めをしていきたいと思っています。

【「ニコニコ動画」・七尾記者】
 きょうの総会の冒頭で、サポーターがふえたと玉木代表が報告された。これは改革中道として玉木さんに期待する声だと思うし、玉木新党に期待するネットの声がある。これは確実にあります。こうした声についてはどう思っているか伺いたい。

【代表】
 党員・サポーターがふえたことについては、これは自治体議員の皆さんにも、そして国会議員の皆さんにも、私は感謝を申し上げました。これは実際に発言の中の声にもあったのは、ことしは党員・サポーターが集めやすかったという声を聞いたのですね。コロナ禍ですよ、コロナ禍にもかかわらず2000円・4000円・6000円払うというような方がいらっしゃった一番大きな理由は、コロナ対策で国民民主党は頑張っているんだということが伝わっているのですね。だから、今までは何とかかんとか党員・サポーターを集めていたというのが、ことしはものすごく集めやすかった。それは国民民主党が政策提案型でコロナ対策に実績を出しているからだと、結果を出しているからだという声を全国から聞きましたし、私も聞きました。だから、先ほど申し上げたような、国民民主党として育んできたこの政策提案型の改革中道の立ち位置やポジションや政策提案能力というのは、やはりこれからも生かしていかなければならない。それは私は、それを率いてきた代表としての責任だと思っています。

【NHK・米津記者】
 今後、解党をどのタイミングでやるのか、時期的な今の段階のお考えを伺いたいのと、また、提案内容に国民民主の全員での参加の努力を続けると代表はおっしゃって提案されているが、これは具体的にどういう努力をされるという意味なのか伺いたい。

【代表】
 きょう地方からもさまざまな声がありました。それで、まず、今回の提案した中においては、タイミングについては、まず一つ具体的に出たのは、党員・サポーターを7月末に締め切って登録していただいています。それでいきなり解党という話になっていて戸惑っている党員・サポーターの皆さんもいらっしゃるので、もし国民民主党という政党が引き続き新党という形で残るのであればそこに引き継ぐ方もいらっしゃる一方で、どうしてももうだめだということであれば返金手続をしなければいけません。それは今の国民民主党として責任を持ってやらなければならないので、そういった手続を終えるまでは解党することはないということをきょう幹事長から明確に答弁があったので、まず、その党員・サポーターに対する説明と必要に応じた返金手続等が完了するまでは解党ができないと思います。
 あわせて、これからの話ですが、仮にそうした、どうしても合流のほうに行けないという方が一定程度いれば、当然そういった手続に入っていくということになるのですが、きょう地方からもあったように、参加できない人をどうするかを決めてからでないと解党できないということで答弁をしておりますので、そういったことがしっかりと、党員・サポーターとの関係、あるいは合流しない国会議員との関係、あるいは地方組織もどうなるかということをきちんと確定しないとやはり解散すべきではないしできないと思いますので、そういったところがきちんと、あるいは総支部長の皆さんもどう対応するのかということをきちんと決めてから、解散・解党していくということになろうかと思います。

【NHK・米津記者】
 関連だが、そうすると、行けないと、合流できないという方たちが何人ぐらいいて、どんな行動をとるかということを決めたら、その後また何か両院総会を開いたりとか、そういう手続をするお考えがあるのか。例えば9月上旬をめどにとか、そういった、もう少し具体的な時期的なことを伺いたい。また、先ほど「提案事項」にあった努力というのが具体的にどういうことか、もう一度伺いたい。

【代表】
 詳細のスケジュールは幹事長とも相談していきたいと思いますが、まず、来週中ぐらいにそういった合流新党への、立憲民主党とつくる新党への参加の有無を確認するというのがまず来週中ぐらいの作業になると思います。その上でさまざまな手続が出てくると思いますので、そういったことをしっかりと終えてから解散というふうにしないと、先ほど言ったような党員・サポーターに対する返金手続であるとか、今の総支部長あるいは地方組織のあり方ということをきちんと決めないと、方向性が見えない中で解散してしまうと非常に混乱が生じますので、まずは新党に加わる方、加わらない方、そういったものを確定しつつ、さまざまな諸手続を終えた後、解散という手続になろうかと思います。
 できるだけ全員での努力を続けていくということでありますが、きょうお話があったのは、もう少し、全員が参加できるように党名とか政策とか綱領が何とかならないのかという話もございました。幹事長としてはそれを重く受けとめるという答弁をしておりましたが、ただ、事実上、そこはもう8月11日に決めたもので判断するということできょうお諮りをしたので、なかなか難しいのが現実でありますが、とにかく今の条件と今のタイミングでは難しいという方がいらっしゃるので、そこがどこまでできるかですね。そういった努力も含めて行っていくということになろうかと思います。

【日本経済新聞・児玉記者】
 支援団体からは、綱領の中にある原発政策や、改革中道の文言が入らなかったことについて、注文もあったと思うが、きょう合流に向けて異論があったとすればどういった意見があったのか伺いたいのと、ご自身のお考えとしては、原発をめぐる表現や、改革中道の文言が入らなかったことについて、どのように受けとめていらっしゃるか。

【代表】
 幾つか地方も含めて意見が出たのは、やはり党名の選挙については地方の投票権がないということが、地方を重視してきた政党としていかがなものかという話はありました。
 あわせて、やはり綱領については主に二つですね。改革中道という我々国民民主党の党の特徴をあらわす根幹の言葉が入っていないと。もちろん、それを表現する、現実的な政策を進めるとか、いろいろな言葉はあるにせよ、改革中道の立ち位置という言葉が入っていないということと、エネルギー政策についての書きぶりで、国民民主党の綱領については原発を含めたエネルギー政策は綱領には書いていないのですね。綱領に原発ゼロということが入ってきたことに対してやはり意見がかなりあったと思います。
 あとは政策について、綱領の中に一部政策はありますが、政策についてもう少し一致点が見出せないのかという意見もありました。
 これに対して私からは、やはり消費税の問題を、これは100点満点ではないにせよ、7月22日に幹事長から先方の福山幹事長に対して口頭ではありますが申し入れていた、消費税減税を初めとした景気・経済対策などの主要政策について一致したいということで、これはもう政調会長間では難しい案件ですから、ぜひ党首会談をということで求めていましたが、公式の党首会談は結局行われないまま今日を迎えてしまったということは非常に残念だと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 このペーパーを見ると、円満かつ友好に合流しない玉木新党ができるというふうに理解したが、その場合、約50億円と言われている党の資金が人数割りになるのか。あるいは人数割りではない部分もあると玉木代表はおっしゃっていたが、これがどれぐらいの割合になる見通しなのかお聞きしたい。一部報道では、合流しない残留新党のほうが大半を引き継ぐという報道もあるが、こういうことが実際にあり得るのかどうか。普通に考えれば合流組のほうが大半、ほぼ人数割りに資金を引き継ぐという理解だと思うが、これについてお聞きしたい。

【代表】
 そこは全くまだ未定でありまして、まさにここに書いてある円満かつ友好的に諸手続を進めていくということに尽きていると思います。先ほど言ったように、どれだけの人数が合流のほうに行くのか、そうではないのかということもかかわってくると思いますので、まずはそういったところが確定されることが先だと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 少数派でも大半の党資金を引き継ぐということは常識的に考えるとないと思うが、それはないと理解してよろしいか。

【代表】
 そこは常識的な範囲で決まっていくことだと思っていますので、まさにもう何かお金をめぐって内ゲバするようなことがあれば、そんなのはもう国民から見放されますよ。そんなことをするのだったら全額国庫に返したほうがいい。やはりそこはともに歩んできた仲間なので、分かれても、まさにここにあるように円満かつ友好的にやることが大事であって、お金のことで何か揉めるようなことをやっていたらそれこそ見放されますよ。国庫に返納したほうがましです、そんなのだったら。

【フリーランス・宮崎記者】
 2年余りお疲れさまでした。SNSのみならず記者会見での丁寧なご発信に感謝いたします。
 50億円の件だが、最後、渡辺周さんが玉木代表ご自身が新党のほうに行くのかと明言してほしいという中で、明言はされなかったが、今こちらのほうで行かないということは明言された。ここのところ解党した中では、みんなの党は浅尾慶一郎さんが代表、維新の党は松野頼久さんが代表だったが、所属国会議員に全く均等に寄附をして残ったお金だけ国庫に返納していた。先ほど代表は、どれほどの人数が合流のほうに行くのかわからないということだったが、合流のほうに行くのが大前提だと思うので、国会議員への50億円の配分は比例の形でやるのか。また、渡辺周さんの発言に返事をされなかったのはなぜなのか伺いたい。

【代表】
 まず、お金の話はこれからだと思いますので、ここにあるように円満かつ友好的に対応していきたいと思いますし、幹事長とそこは一致をして対応したいと思っています。
 渡辺周先生の質問に答えなかったのは、私は先ほどあくまで党の代表として、これまで役員会でまさに組織として決めてきたものを、まさに役職として、組織人として、代表の役職で提案をさせていただきましたので、そこで私の政治家個人としての判断を何かお示しした上で決をとるのは私はそれは適切ではないと思って、そこはあくまで組織決定に従って役員会で決めた内容を提案して皆様にご判断をいただいたということであります。

【フリーランス・宮崎記者】
 確認だが、そうなると今後、玉木代表と平野幹事長の2人に一任なので、この件に関してはその2人以外のきょうの参加者は今後何かルールにのっとって異論を述べる機会はないということでよろしいか。

【代表】
 きょうはもう賛成多数で私と幹事長に一任をされましたので、その授権された範囲の中で我々で責任を持って対応していきたいと思っています。

【フリーランス・宮崎記者】
 そうすると最終的には玉木雄一郎さんと平野博文さんの政治家としての責任として信頼してほしいということでよろしいか。

【代表】
 もちろんそうですし、当然客観的な、説明責任が果たせるような内容でなければならないと思いますので、当然我々もそういったことを勘案して、一任された授権の中で円満かつ友好的に対応していきたいと思います。

【時事通信・近藤記者】
 先ほども質問があったが、全員での参加の努力を続けるという部分について、現時点では綱領の書きぶりなどをめぐって難色を示している方がいらっしゃると思うが、綱領の書きぶりなどについてさらに協議を持ちかけたり、そういった努力をするお考えはあるか。

【代表】
 幹事長間でやってきましたが、きょうも、もう少し何とかならないのかと、少し立ちどまって考えたり、あるいは再協議をして、全員で合流できる環境を整えるべきではないかと、こういった意見が多かったので、そういったことはしっかり踏まえて受けとめるということは言っていましたので幹事長としてもそういった努力は再度すると思いますが、ただ、立憲民主党側もこの規約や綱領等についてはもう機関決定しておりますので、事実上なかなか難しいのではないか。ただ、できるだけまとまっていってほしいという声もありましたので、そういった地方や国会議員の意向も踏まえて、こうした提案をつくってご提示をし、賛成多数で可決されたということです。

【フリーランス・堀田記者】
 来るべき総選挙に対して、国民民主党の旗を立てて戦っている、バッジのない人たちがいる。中にはバッジのない立憲の人と争っているところもあるが、この人たちはどうなるのか。それから、この方たちを救済するかどうかという問題だが、玉木さんに頼ればよろしいのか、それとも平野幹事長に頼ればよろしいのか。

【代表】
 きょうもそういった質問も出ました。まず、早いうちに総支部長さんを集めて、それぞれの考え方、意向確認をしたいと思います。合流する新しい党に行きたいという人もいらっしゃると思います。たぶんほとんどはそうだと思います。ただ、そうではなくて、いろいろな思想・信条・理念から行かない行けないという方が国会議員と同様にいるのであれば、そういった方々に対するケア、フォロー、責任はしっかりと果たしていかなければならないと思っておりますので、仮に私とともに新しい党をつくるということに賛同し、また、そこに加わりたいという総支部長さんがいれば、それは責任を持って面倒を見ていきたいと思いますし、それも含めたそういった資金の配分といったものも円満かつ友好的に決めていきたいと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 維新との連携について、先週の囲み取材で、今は選挙協力はないとおっしゃったが、将来的にはあり得るのか。この文書を見ると、「政権交代に向けた『大きな塊』を目指し」という言葉があるので、政権補完勢力の維新とは将来的にも組まないと理解してよろしいか。

【代表】
 今まだ政党ができるかどうかもわからない段階で他党との連携についてはコメントは差し控えたいと思います。
 ただ、今回新しく立憲民主党と合流する新党ができますが、そこには私たちの多くの仲間が加わると思いますので、選挙協力を初め可能な限りの連携はしていきたいと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 玉木新党に残る前原さんは維新との連携を口にしているので、玉木新党が将来的に維新と組む可能性はあるのではないか。

【代表】
 前原先生がどうされるかということについてはまだ直接話しておりませんので、きょうの時点ではコメントは差し控えたいと思います。

【NHK・米津記者】
 確認だが、代表は5人以上集まった場合は新党を立ち上げる意向ということでよろしいか。また、その場合にどのような旗を掲げたいとお考えか。関連して、立憲民主党などとともにしてきた共同会派は参加するかしないか、お考えを伺いたい。

【代表】
 新党と申し上げたのは、いずれにしても今回解党するので、解党しないと、立憲民主党との間で結んだ、両党解党して新党ということで比例の方も含めて参加するという、この手続が前に進みませんので、いずれにしても我が党は今回解党するということに諸手続きが整えばなります。その際には、合流をしない人が集まったときには、それは法的には新党ということになりますが、ただ、我々は基本的にはこの国民民主党の政策提案型の改革中道のポジションということはまさに引き継ぎたいということで新党をつくるわけですから、原則国民民主党と同じものを掲げて進んでいきたいと思っています。

【NHK・米津記者】
 消費減税など、具体的には。

【代表】
 そうですね。これまで我々がコロナ対策でも提案してきたものは基本として受け継いで、それをさらに強化・深化してやっていきたいと思っております。

【NHK・米津記者】
 共同会派については。

【代表】
 共同会派は、まだ党ができていませんので今は何とも申し上げられませんが、先ほど申し上げたように、やはり我々の仲間が新しい党に加わっていきますので、協力できるところは選挙においても国会においても協力をしていく。ただ、それをどのような形式でやるのかということについては、新しい党ができて、仲間とともに話して決めていくことになろうかなと思っています。

【日本経済新聞・児玉記者】
 党名について、玉木代表が軸となってつくる新党について、先週の会見では「国民民主党」の名前を引き継ぐとおっしゃったが、この考えに変わりはないか。

【代表】
 もちろん最終的には新党をつくるときにはその構成メンバーである議員と話す必要があると思いますが、基本的には国民民主党の理念・政策をさらに引き継ぎ深化していくために新しい党をつくるわけですから、現時点では「国民民主党」という考えは変わりません。

【日本経済新聞・児玉記者】
 きょう正式に解党が決まったわけだが、国民民主党はこのところ1%前後の支持率ということで続いてきたわけだが、この伸ばし切れなかった要因については今振り返ってどういうふうに分析されるか。

【代表】
 最近伸びてきたなと思ったのですが、党員・サポーターもふえて、そこが非常に我々としてもじくじたる思いでありましたが、もう少し我々の発信している政策をより多くの国民の皆さんに知っていただく時間も必要だったのかなと思っておりますし、これからはより国民の皆さんに届く明確な政策を出していきたいと思っています。

【読売新聞・天野記者】
 今回の合流協議を振り返って、綱領や党名の選定手続については議論がされたと思うが、新党がどんなことをやるのかとか、どんな政策を打ち出すのかということが少し欠けていたのではないかという指摘があるが、代表自身どういうふうにお考えか。

【代表】
 それはもう当初から申し上げていたのですが、やはり新しい党ができる以上、これは何をするために新党が結党されたのかということが国民との関係でもっとわかりやすければよかったなと思って、私は特に消費税の減税と。これは本当に今必要だと思います。これだけGDPが落ち込んで、日本経済は相当危機的な状況になりつつあると思うので、追加の現金給付と消費税の減税はマクロ経済政策として不可欠な状況になってきているので、ぜひこういうことで合意をして新党スタートということであれば非常にわかりやすかったし、もっと多くの人が結集できるきっかけにもなったのかなと思います。ここがなかなか、党首会談もできず一致点が見出せなかったことは非常に悔やまれるところではあります。

【フリーランス・田中記者】
 きょうここで決まったことは、先ほど代表のほうから執行部提案として出された、これだけですね。

【代表】
 だけです。

【フリーランス・田中記者】
 解党のところで、先ほど代表がおっしゃっていた、党員・サポーターに返金手続が完了するまでは解党できないと、とても常識的、良識的なことをおっしゃったが、そうなるとまだ解党も決まっていないということになるか。

【代表】
 解党する方針は決まったのですが、その前提条件がまだ満たされていないので、きょう執行部からも答弁がありましたが、先ほど申し上げたような党員・サポーターに対する返金手続であるとか、あるいは総支部長さんのあり方とか地方組織のあり方、あるいは参加できない人をどうするのかということが決まってから解党ということです。

【フリーランス・田中記者】
 ですので、きょう決まったことはこれだけですね。

【代表】
 そういうことです。

【共同通信・池田記者】
 この提案の中にある最後の部分の、円満かつ友好的に手続が進むということで想定されるものとして、それは行かない人、行く人の確定の後の話ではあるが、それは政党の分割ということもここには念頭にあるか。

【代表】
 含んだ概念です。

【時事通信・近藤記者】
 代表は合流新党には行かないと改めておっしゃった。きょうの提案の中では、最後まで全員での新党への参加の努力を続けると。ここの整合性がどうなっているのか。改めてなぜ代表が合流新党に行かないかというところを説明いただきたい。

【代表】
 ここは先ほども我々として大きな固まりをつくっていこうということでやってまいりましたが、ただ、立憲民主党さんから求められたこの期限と、そして8月11日に示された中身については、これは私だけではなく執行役員会の多数も、これでは全員が行けるような条件ではないということで、場合によっては否決というような話もあったわけです。ただ、何とか合流したいという方もたくさんいらっしゃる。そんなに長引かせるわけにもいかないという中で、11日に、じゃあ行く人についてはこの条件でもうゴーしようと。ただ、どうしてもこの条件では行けないという人たちについては別途受け皿をつくろうということが、11日に最初に提案し、そして改めて最終的にこういった文書の形で提案をさせていただいたということであります。
 なぜ今の段階で合流できないのかというのは、先ほど地方からも議員からもいろいろ出ましたが、まずは改革中道というような、そういった立ち位置ですね。私たちがやはり大切にしてきた、この政策提案型の改革中道のポジションがやはり本当に引き継がれるのかどうか。そこは最後、党首会談をしっかりと行って確認をしたかったところではありますし、先ほどもお話があったように、やはり根幹の政策の一致と、これから新党として何を打ち出していくんだというところが、やはり一致できなかった。その意味では理念・政策の大きな一致が満足できる形で得られなかったというところがやはり大きいと思います。
 私はやはり、繰り返しになりますが、今の日本にとってはこの政策提案型の改革中道のポジションは不可欠だと思うし、そういう政党が必要だと思うのですね。だから、このコロナ禍において少しではありますが実績を出しつつあった、この私たちのアプローチの仕方、政策提言のあり方、政策の内容、これを何とか生かしていきたいと思うし、そういうことを生かしながら、また協力できるところは協力をして、政権交代につなげていきたい。そう思っています。

【「ニコニコ動画」・七尾記者】
 今のお答えの続きだが、中道というのはやはりすごく大事で、代表おっしゃるように今の日本になかなかない要素だ。中道ということは、これは野党だけではなくて、政策提案を実現するためには手っ取り早いのは政権与党との協議ということが現実問題あると思う。この点は、今後玉木さんが代表として政治家として進む上で、政権与党との協議というのも視野に入っているということでよろしいか。

【代表】
 現在も政府・与野党連絡協議会があって、政府や与党にもコロナに関して言えば協力するところはしっかり協力するし提案するところは提案していくということを続けてきましたので、それは当然、国民のために役に立つことであれば、こうした政府・与党と協力をしたり、あるいは提案したりするという方針は継続していきたいと思っています。

【産経新聞・千葉記者】
 確認だが、合流新党に行く方について来週ぐらいに確定させたいということだが、一方で玉木代表が立ち上げを考えておられる新党についても参加者を確定させるタイミングは同じぐらいでよいのか。まだ政党要件を満たすかどうなるか未定だということだが、現時点でどの程度の見通しを立てておられるか。先ほど法的に分割を概念として含むというお話だったが、法的には分派もあるが、あくまで分割を目指すというお考えでよろしいかということを確認したい。

【代表】
 政党要件を満たさなければそもそも分割にはなりませんので、要件を満たすような仲間が集ってそれでやっていくということであれば、当然そういった協議を行っていくということになると思いますし、それが円満かつ友好的な諸手続の一つだと理解しています。

【フリーランス・横田記者】
 先ほど、魅力的な政策として消費減税とおっしゃったが、先日、連合事務局の方と立会いのもと枝野代表と面談をしたという報道があるが、そのときにその話は出なかったのかということと、合流後、消費減税を議論を通して実現するという道もあったと思うが、それを選ばなかった理由。魅力的な政策ということに関連して、原発ゼロが綱領にあることが一つの合流新党の魅力、ポイントだと思うが、これを人数をふやすために変えることは、電力系の人たちに配慮して、これはむしろ逆効果ではないか。人数が多少ふえてもイメージダウンになるという点もあると思うが。その2点について伺いたい。

【代表】
 連合の方が同席した3者会談ですが、これは行われたかどうかについてもコメントは差し控えたいと思います。

【フリーランス・横田記者】
 会ったことは、党首会談ではないのか。

【代表】
 そこはどういうふうな形で連合さんもご説明されているのか知りませんが、少なくとも公式なものではないので、こういった政策的な協議をギリギリやったという事実はありません。
 原発については、きょうの意見では、できるだけ多くの人が参加できるためには、綱領にそうした明確な記述がないほうが、たくさんの方が、より多くの人が参加できるのではないかという意見がありまして、逆に原発ゼロが入っていることが魅力になるんだというような意見はきょうはなかったと記憶しています。

【フリーランス・堀田記者】
 浅尾慶一郎さんの態度というのは、いまだに永田町で継承されていて、とても立派だと。ある意味ではばか正直だとも言われているが。いろいろと党ができたとか割れたとかいうことでお金をまともにやったのは、浅尾さんだけです。彼は自分の金をも負担した。これはあくまでも税金ですから、きちんとやってください。お願いします。

【代表】
 はい。きょう決めた手続に従って処理していきたいと思います。

【日本経済新聞・児玉記者】
 一点確認で、この「提案事項」の中に、先ほど採決の際に奥野総一郎さんからも確認があったが、解党という文言が入っていないのは、これはどういう理由なのか。

【代表】
 いや、わかりません。幹事長との間では解党新党ということが前提になっていると思うのですが、これは私自身が起案したものではないので。これで役員会の了承を得ていますので。

【日本経済新聞・児玉記者】
 確認だが、この「提案事項」がきょう了承されたわけだが、これは解党をして、その上で合流するという理解でよろしいか。

【代表】
 解党して新党をつくらないと比例の人は行けないと思いますので、そういうことの確認だったと私は理解しておりますので、これまでの両幹事長間の協議から何か変わったものを、違ったものを書いているという認識ではありません。