1881(明治14)年10月12日に国会開設の勅諭が発せられた後、議事堂建設の機運が高まり、86年2月、内閣に臨時建築局が設けられた。同年4月にはドイツ政府に委嘱して技師を招くと同時に、日本からは技師と職人をドイツに留学させた。しかし、設計段階から難航した議事堂建設計画は財政問題を理由に見送られ、代わって仮議事堂が建設された。1936(昭和11)年11月7日に現在の国会議事堂が完成するまで3次にわたって仮議事堂が現在の経済産業省の敷地に建設された。
■第1次仮議事堂
1890(明治23)年11月24日(第1回帝国議会召集日の前日)竣工。翌年1月20日未明焼失。漏電が原因と見られている。
■第2次仮議事堂
第1次仮議事堂の焼け跡に1891(明治24)年10月竣工。玄関が貴族院・衆議院に分けられた。1925(大正14)年9月18日焼失。
■第3次仮議事堂
1925(大正14)年12月22日竣工。木造洋風2階建。現在の議事堂が完成した1936(昭和11)年まで使用された。