大塚耕平共同代表・玉木雄一郎共同代表記者会見(国民民主党設立大会終了後)
2018年5月7日(月)14時19分~14時44分
編集・発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/VI8o5o2vors


■冒頭発言
○国民民主党設立大会で共同代表に選出

■質疑
○国民民主党設立 今後の運営方針について


■冒頭発言
○国民民主党設立大会で共同代表に選出

【司会・羽田役員室長】
 それでは国民民主党設立大会における、代表の記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 始める前に、この後、地方自治体議員フォーラムのほうで代表ご挨拶等ございますので、短い会見になることをご承知いただきたいと思います。
 それでは、まず玉木共同代表よりよろしくお願いいたします。

【玉木共同代表】
 本日、国民民主党の設立大会が無事開催され、私と大塚代表が共同代表に選出されました。
 国民のための政党を立ち上げる。この理念のもとで、これまで両代表間で議論を重ねてきましたが、きょうこうして新党結党を迎えられることができて本当によかったと思いますし、先ほど挨拶でも申し上げましたが、多くの自治体議員の皆さんが集まってくれた。そのことを見て、全国の声を、全国の国民の声をしっかりと受けとめられる、そんな国民政党をつくり上げていかなければいけない。改めて、その決意を新たにいたしました。これからどうぞよろしくお願い申し上げます。

【羽田司会者】
 それでは大塚共同代表、よろしくお願いいたします。

【大塚共同代表】
 国民民主党、きょうからスタートであります。共同代表制ということで、いわば四輪駆動の新しい政党としてスタートできることを、大変うれしく思っております。
 しかし、私たちは国民生活を向上させる、国民経済を発展させる。これが目標・使命の政党でありますので、この四輪駆動の共同代表制でグイグイと前に進めるように努力したいと思っております。
 メディアの皆さんにも、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

【羽田司会者】
 質疑を始める前に、申しおくれましたが、国民民主党で役員室長を務めさせていただきます、参議院議員の羽田雄一郎です。今後ともよろしくお願いいたします。

■質疑
○国民民主党設立 今後の運営方針について

【朝日新聞・河合記者】
 両代表にお伺いしたいが、新党、結果的に両党合わせた合計の人数からすると6割程度の参加にとどまった。この政党が目指していくのは大きな固まりということだったが、それがこの規模にとどまったことについてどう考えるか、改めて伺いたい。

【玉木共同代表】
 この間、いろいろな方とお話をして、6割程度ですか、そういう数字なのかもしれませんが、ただ、これから自民党に代わるしっかりとした対抗軸、政権を担い得る政党をつくっていくための結集の第一歩として、きょうはすばらしいスタートを切れたなと思っております。
 さまざまな地元の選挙区事情やいろいろな事情があって加わることができなかった仲間も多いのですが、ただ、自民党にかわる政権を樹立する、その大きな山の頂、目標は同じだと思いますので、これからもさまざまな形で連携をとっていきたいと思いますし、野党間のそういった力の結集といったことにはこれからも全力を尽くしていきたいと思っております。

【大塚共同代表】
 ゼロからのスタートですから、新しい党への結集を呼びかけさせていただいたので、よく60人集まっていただけたなと思っております。
 今回、最初にお集まりいただけなかった皆さんも、それぞれいろいろな事情を抱えてのご判断ですから、今後ともしっかり連携をしていきたいと思っています。

【朝日新聞・河合記者】
 大塚代表、ゴールデンウィーク中にネットの番組に出演されて、共産党との関係について、政権をともにしていくのは難しいと。一方で、選挙については多少気を使っていただきたいというようなご発言もあったが、改めて共産党との関係についてお伺いしたい。

【大塚共同代表】
 ポイントは二つです。
 一つは、基本政策が異なるということであれば、政権をともにするのは難しい。
 二つ目は、これは小選挙区制のもとでの政権交代を目指すためには、野党は協力していかなくてはならない。
 この2点を申し上げたまでです。

【TBS・小林記者】
 改めて、今回、国民民主党には衆参両院で何名ずつの参加があったのか。また、きょうの設立大会に何名の参加があったのか伺いたい。

【玉木共同代表】
 今手元にあるのは、衆議院が39名、参議院が23名です。
 参加者については、すみません、ちょっと把握していないので、事務方に聞いていただければと思いますが、「たくさん」。

【東京新聞・山口記者】
 きょうも多くの議員が離党をして、立憲民主党にもう既に入党届けを出された方もいる。今後、立憲民主党とどのように連携を続けていくのか。または、これまでの連携と変化があるのか。
 関連して、これまで野党合同ヒアリングということで、6党でかなり政府・政権の追及をしてきたが、今後の連携、どう変わっていくのか。

【大塚共同代表】
 基本的に今後も連携を図っていくという方針には変わりはありません。6党が今度は5党になりますが、ヒアリングの仕方についてもまた相談はしていきたいと思います。
 しかし、私たちは新しい政党としてスタートをしたので、より十分に議論をする政党でいたいと思っていますので、連携の仕方とか野党合同ヒアリングのあり方もその点に配慮をしながら新しい政党としてのカラーを出していきたいと思っています。

【新潟日報・長野記者】
 個別の選挙で恐縮だが、6月に新潟県知事選がある。やめた知事が野党系の候補だったということもあり、野党統一候補を模索する動きがある。野党の力の結集というお話があったが、こちらの選挙の対応について伺いたい。

【玉木共同代表】
 ぜひ野党の結集が図れるような候補を見つけて、勝ちたいと思います。残念ながら、野党系というか、辞職されましたので、今度もできるだけ野党が結集できるような候補を見つけて勝利を得たいと思っております。

【ジャパンタイムズ・吉田記者】
 政党要綱を拝見したが、自民党との決定的な違いはどこら辺にあるか。安倍さんはかなり左のほうにウイングを伸ばしたというか、保育所もかなり無料でやってきたと。そういう意味で、なかなか違いが難しくなってくると思うが、目玉施策なり、ここは違うんだというのはどこなのか。見ていると、憲法に関しては、自衛権がはっきりしない上で9条に自衛隊の存在を明記するのは反対だとなっていて、ここは違うかなと思うが、やはりそこら辺がポイントになるのか。

【大塚共同代表】
 一番大きな違いは、私のスピーチでも申し上げましたが、民主主義に対する姿勢です。安倍政権、民主国家の政権であるはずなのですが、その政権運営のあり方がやはり民主主義的でないと思っていますので、まずここの基本姿勢が根本的に違います。
 そして、きょう私たち、ABC作戦、あるいはABC戦略的なお話をさせていただきましたが、やはりなぜ日本が技術革新に遅れ始めているのか。そして、なぜ日本で貧困率が高いという状況になっているのか。そして、なぜ日本で地域の疲弊とか地方の将来が不安だというような状況になっているのか。これら三つは、自民党の皆さんはいろいろ対策をしているかのごとくですが、やはりその深刻度はどんどん深まっていますので、我々はこういうところにはしっかり注力をして差別化をしていく戦略を打ち出したい。
 財源も当然そういうところに集中をしていくという意味では、予算編成のあり方も変わってくると思います。

【時事通信・小松記者】
 国会対応について3点伺いたい。
 1点目は、玉木代表は、基本的に新党は審議拒否しないという方針を言われていたかと思うが、それは共同代表に就任されても変わりないか。
 2点目は、クエスチョンタイム(党首討論)はどちらの代表が質疑されるか。
 3点目は、先ほど大塚代表は、野党6党が今後野党5党になるとおっしゃったが、松沢さんたちの希望の党はその枠組みに入ってこないという理解でよろしいか。

【玉木共同代表】
 先ほど演説でも申し上げたのですが、けしからんことには「けしからん」という対応をしなければいけませんが、やはり原則、審議拒否はしないという方針で臨みたいと思います。
 ただ、新しい国会対応の方針というのは、きょうにも役員会を開いてその方向性を決めたいと思いますし、今回の森友・加計等に関するものについては、それぞれの党の、前から継続している話ですから、これはこれまでの一つの延長線上で考えなければいけないところもあるのかもしれませんが、原則我々は審議拒否はしないということで今後の国会運営に臨んでいきたいと思っています。

【大塚共同代表】
 2点目、クエスチョンタイムは、それは今後検討します。衆議院でやるときは玉木さん、参議院でやるときは私、というやり方もありますし、今後の相談事です。
 3番目は、先ほどは2党がまず数的に1個減るという意味で「6党が5党」と言いましたが、おっしゃるように、またさらに新たな政党ができるときには、その新たな政党の皆さんとの関係もしっかり検討していきたいと思います。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 衆議院に比べて参議院は、野党はそれでもそこそこの固まりだったが、今回23人になってしまった。これは参議院の中で公明党に劣後する。やはり参議院においては、会派づくりを含めて、大塚さん、何とかしないといけないのではないか。また、なぜ23人という人数になってしまったのか。やはり少し反省点もあるのではないか。少し残念なのだが、そこはやはり未来に向けてどうしたいか。参議院の立て直しを伺いたい。

【大塚共同代表】
 参議院の会派の人数が減ったことについては、これは真摯に受けとめたいと思います。今後はこの会派が共同してやっていけるような努力ももちろんします。
 そして多くの方が抜けた理由というのは、先ほども申し上げましたが、それぞれ個別事情を抱えていたり選挙事情を抱えていらっしゃるので、これは私がコメントすべき問題ではないと思っています。
 いずれにしても、このスタートの状況を真摯に受けとめて、より大きな会派がつくれるように今後も努力をする。この方針には変わりがありません。また、友党とは引き続き連携ができるように努力したいと思います。

【フリーランス・宮崎記者】
 きょうスピーチの中では安保法制に関するご発言はなかったが、配付された基本政策では「違憲と指摘される部分を白紙撤回することを含め、必要な見直しを行う」と。両代表のお考えは大体わかっているかと思うが、「白紙撤回も含めた必要な見直し」というのはどのくらいの、例えばプロジェクトチームを設けて週1回開くような雰囲気には読めないが、具体的に今後の運営でどういった手続をとられていくか。

【玉木共同代表】
 これからの人事にもよりますが、特段変更なければ安全保障調査会で、当時民主党でやったような、北澤俊美先生がやった北澤調査会がありましたが、そこでまず我が党としての安全保障の基本政策をまとめたいと思います。
 安保法制については従来から違憲の疑いが指摘されているということなのですが、具体的には例えばホルムズ海峡のような地球の裏側まで行って、日本の国益に本当に関係しているのかなというところまで武力の行使ができるような書きぶりになっているところについては、やはり従来の憲法解釈からはみ出ているのではないのかということですから、そういった地球の裏側で武力行使ができないような歯止めをかけていくような法改正。あるいは、いわゆる新3要件と言われているような集団的自衛権を認めるようなものについて、はたしてあのような書き方でこれまでの憲法解釈と整合性がとれるのかどうか、これも疑問があります。こういったものについては、もう法施行されているので、基本的な考え方をまとめた上で、具体的な法改正案を検討していきたいと思っています。

【「フランス10」・酒井記者】
 ゲイレポーター、酒井佑人です。国民民主党になっても、民進党時代のLGBT差別解消法案は続けるおつもりか。具体的にLGBTに対する取り組みを教えていただきたい。
 あと、LGBT差別解消法案はカミングアウトが前提になっているのに対して、自民党の掲げるLGBT(理解)促進法案はカミングアウトしなくてもいい社会を目指すというものであり、正反対のものとなっているが、一日でも早い法案の成立を当事者は待ち望んでおり、掲げるのであれば、自民党の法案に一本化することや、今までのLGBT差別解消法案を修正したりというお考えはあるか。

【玉木共同代表】
 我々は多様性を重視する政党だということは、綱領にも書いております。LGBT、LGBTI、さまざまな方々のそういった思いを大切にする政党であるということは綱領からも明確でありますので、そういう方針はこれまでと変わらずとっていきたい。
 法案の対応については、これ結党したばかりでありますから、どのような法案対応にしていくのか、政策対応にしていくのかは、これから検討させていただきたいと思いますが、いずれにしても前向きに我々としては取り組んでいきたいと思っていますので、そのことはお約束をさせていただきたいと思います。

【フリーランス・横田記者】
 新潟県知事選に関連して、野党統一候補の擁立に前向きなご回答があった。1年半前にちょうど玉木代表に民進党代表選で同じ質問をしたが、県連任せ、地方任せにしたら結局前回は自主投票になって擁立できなかったという反省を踏まえて、今回はどういう取り組みを具体的にされるのか。
 地元では古賀茂明さん待望論が出ているが、例えば枝野さんと一緒に説得するとか、そういう何らかのアクションをとられるお考えがあるのか。
 あと政策的なことで、避難計画が不十分だと再稼働を認めないと、米山知事は前回の選挙で訴えたが、そのお考えは同じと理解してよろしいか。3点伺いたい。

【玉木共同代表】
 私は前回、佐渡島に応援に行きました。私はね。
 いずれにしても、これから候補者選定を進めていかなければいけませんから、まず何を争点にするのか。原発というのは非常に、原発多いですから争点の一つになろうかと思いますが、どのような争点でどのような候補者を擁立していくのか。枝野さんも含め、立憲民主党さんともよく相談をしていきたいなと思います。
 避難計画がないという問題については、これは非常に問題だと思います。我々は、これから原発政策を党の中でしっかりまとめていきますが、大きな方向の一つは、国の責任をもっと明確にすることだと思います。それは国有化も含めて。同時に、避難計画について国の責任が必ずしも明確ではないという今の状況のもとで再稼働することについては、やはり慎重に考えざるを得ないと思います。
 そういったことも含めて、この原発政策を推進する、廃炉にするにしても、国の責任をどのように果たしていくのか、本質的な議論をしっかりと進めていきたいと思います。

【フリーランス・横田記者】
 古賀茂明さんについては。

【玉木共同代表】
 古賀茂明さん、候補に上がっておられるのですか。

【フリーランス・横田記者】
 地元から待望論が出ている。

【玉木共同代表】
 そうですか。候補者の一人として、そういう地元の声があるということは受けとめたいと思いますが、いずれにしてもこれから調整をしていきたいと思います。

【共同通信・河内記者】
 役員人事で、幹事長に希望の党の幹事長だった古川元久さんを起用されたが、今回の党役員人事にはどういった狙いがあったかということについて伺いたい。

【大塚共同代表】
 新党は、立ち上げるまでも大変でしたが、ここからがさらに大変なのですね。新しく軌道に乗せる。そして、これは選挙対策もありますし、やはりこれまで両党の代表、そして両幹事長、連携を非常によくとりながら進めてまいりましたが、この後のスタートダッシュの局面もやはり相当なマンパワーがかかりますので、できるだけそのマンパワーを有効に活用できるような布陣にしたいということが最大の力点でした。
 したがって、幹事長は古川さん、そして幹事長代行は増子輝彦さんということで、このお二人にもご協力いただきながら、そして副代表も設置をしました上に、代表代行、大変ベテランの原口一博さんにもご協力いただいて、全党一丸となってスタートが切れる体制を目指したということであります。

【東京新聞・我那覇記者】
 3点伺いたい。
 両代表とも政権交代を口にされていたが、その時期というのはいつを想定しているか。次の衆院選ということなのか。具体的に伺いたい。
 その際、政権交代で政権の枠組みというのは幾つかあると思うが、単独で目指すのか、あるいは立憲民主党も含めた形で連携しながら模索していくのか。
 3点目が、設立大会後に伺うのも恐縮だが、今後、立憲民主党と、例えば将来的な合流も含めて連携を模索していくお考えがあるのかどうか伺いたい。

【大塚共同代表】
 これは私のスピーチでも申し上げましたが、やはり毎回総選挙で国民の皆さんに政権交代可能な状況をご提供するというのが我々の責務ですから、そういう意味では次も当然狙っていきます。
 ただし、2点目のご質問のように、今単独で狙うということのフィジビリティをどう考えるかということの観点から言えば、やはり政権構想というものを他党の皆さん、とりわけ友党とはしっかり協議をしていかなくてはならないと思います。
 3点目は、今の2点目の回答の延長線上にある話ですから、そのようにご理解いただきたいと思います。

【玉木共同代表】
 次の総選挙で政権交代を目指したいと思います。
 その上で、政権構想は原則野党第1党がお示しになり、そのことに対して我々がどのように呼応するかということが筋だと思いますが、それぞれ党が立ち上がっていますので、現実的には連立政権構想だと思います。ですから、それぞれ切磋琢磨しながら野党の中で力をつけ、そしてともに力を合わせて政権を目指していくというのが現時点では現実的な解だと思いますし、そのことを目指していきたいと思います。

【東京新聞・我那覇記者】
 玉木代表に伺いたいが、近いうちの解散というのもこれまで言及されていたかと思うが、現時点でどうお考えか。

【玉木共同代表】
 今国会中の解散があると思っています。その意味でも結党を急いだ一つの理由にはなったと思いますが、地方組織も含めて最低限選挙を戦える態勢を整えるのが政党としての一番の役割だと思っていますから、きょうもあえて演説の中でも選挙のことを言及させていただきました。やはり常在戦場、いつあってもおかしくないと思っていますので、来月の解散、再来月の投票といったことも十分あり得るということを念頭に、候補者擁立や地方組織の態勢固めを急ぎたいと思います。

【時事通信・山田記者】
 内閣不信任決議案、お出しになるならばどのタイミングか。あと、その理由をお聞きしたい。

【大塚共同代表】
 出すかどうかということも含めて、今後議論する話ですから、きょうの段階でお答えする状況にはありません。

【玉木共同代表】
 出すなら出すなりの用意をこちらもして。年中行事のように出すのは、今のような情勢であればあり得ないと私は思いますから、受けて立つという態勢を野党間で、それこそ先ほど申し上げた政権構想を野党の間でしっかりと固めた中でやるべき話であって、軽々に判断するものでもないと思っております。