玉木雄一郎共同代表記者会見
2018年5月21日(月)16時01分~16時26分
編集・発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/E6SSRNsjZOw


■冒頭発言
○新潟県知事選挙 池田候補の推薦を決定
○国民民主党ロゴを決定

■質疑
○党公認ゆるキャラの検討について
○加計問題 内閣府視察時の加計学園車両利用・出張記録虚偽記載疑惑について
○支持率向上・党勢拡大のための取り組みについて(1)
○新潟県知事選挙について
○政権構想提示の必要性について
○若者の政治参画推進・投票率向上案について
○国会対応の基本方針について
○支持率向上・党勢拡大のための取り組みについて(2)
○「働き方改革」関連法案について(1)
○支持率向上・党勢拡大に向けた取り組みについて(3)
○「働き方改革」関連法案について(2)
○「政治分野における男女共同参画推進法」成立 今後の取り組みについて
○支持率向上・党勢拡大に向けた取り組みについて(4)


■冒頭発言
○新潟県知事選挙 池田候補の推薦を決定

【共同代表】
 まず私から冒頭申し上げます。
 5月24日告示、6月10日投開票を迎えます新潟県知事選挙につきまして、本日午前中に持ち回りの総務会を行いまして、国民民主党として池田千賀子候補の推薦を決定いたしました。このことをまずご報告を申し上げたいと思います。

○国民民主党ロゴを決定

【共同代表】
 二つ目に、国民民主党としてのロゴを決定いたしましたので、本日発表したいと思います。こちらです。
 ごらんのとおり、「国民民主党」と漢字で書いているものと、特徴は、その横に「こくみん」と平仮名で表記をしております。これは国民の皆さんに親しみを持っていただきたい、我々としても国民にしっかり寄り添っていくという意味を込めまして、平仮名で「こくみん」と記しました。子どもたちにも読みやすい字として、ぜひ知ってもらいたいなと思いまして、こういうタイプのロゴにいたしました。
 青とオレンジ色を使っておりますが、青は「公平性」そして「平和」を表わしています。また、この暖かいオレンジ色は「元気」を表わしておりまして、私たち自身が元気にこれから活動していきたいということと、日本を元気にしていきたいという思いを込めまして、この2色、ブルーとオレンジを中心にさまざまな広報物もつくっていきたいなと思っています。
 単色で使う場合はこのような(青色の)形になりますが、2色をベースとしたカラーとして使いたいと思っております。
 それ以外にも、こうして幾つか、青とオレンジ色を反転させて使いたいとも思っております。
 いずれにしても、ここにも書いているように、「こくみん」ということで平仮名で親しみやすさと、国民のための政治を実現する、子どもたちのためにも頑張るんだと、そういう思いを込めさせていただきました。

■質疑
○党公認ゆるキャラの検討について

【読売新聞・淵上記者】
 やわらかい話が冒頭にあったのでちょっとやわらかい話を伺いたいが、今、ロゴの発表をいただいたが、キャラクターとかは、民進党の場合は「ミンシン」が1年くらい活動したが、何か検討されているものはあるか。

【共同代表】
 検討しております。ちょっとまだ間に合っておりませんが、こうしたロゴもつくりましたので、これから親しみやすいキャラクターをつくって。かつて民主党は「民主くん」がいましたが、我々もそれに負けない、親しみのあるキャラクターをつくっていきたいと考えています。

○加計問題 内閣府視察時の加計学園車両利用・出張記録虚偽記載疑惑について

【朝日新聞・竹下記者】
 加計問題の関係で、当時担当だった藤原豊氏(内閣府地方創生推進室次長・当時)が今治市に出張した際に移動手段に加計学園の車を利用していたが、出張記録では「官用車利用」と記載していたことがわかった。政府はこの記載について、「官用車」の記載はこの区間については旅費の支払いが不要であるということを説明するためだとしているが、この説明は納得できるか、問題はないと思われるか。あわせて、「官用車」と出張記録を書くことについては公文書虚偽記載の指摘もあるが、その点について伺いたい。

【共同代表】
 非常に不可解ですね。なぜ「官用車」と書いたのか。何を隠したかったのか、ということを疑わざるを得ません。官用車を使っていないのに「官用車」と書いていることは、やはり虚偽記載の可能性を指摘せざるを得ないということが一点。
 二つ目に、いわゆる利害関係者から便宜供与を受けたということであれば、国家公務員倫理規程違反のおそれもありますので、これはしっかりと内閣府のほうで調査をして、厳正な対応を求めていきたいと思います。
 一番の問題は、かなり初期の段階から後に事業者として選定される加計学園が深く関わって、こうした内閣府の職員に対しても便宜供与を行っていたということであれば、「加計ありき」ということがより一層印象づけられたと思いますので、週末の世論調査でも、この加計問題については「納得できない」という方が7割、8割を超えていることから考えても、一層の真相究明が求められると考えています。

○支持率向上・党勢拡大のための取り組みについて(1)

【NHK・及川記者】
 今、週末の世論調査の話があったが、先週・今週と各種の世論調査が出ており、支持率を見ると、いわゆる旧希望と旧民進を足し合わせた数字よりも、おおむね国民民主党の支持率は低めに出ているのかなと思う。どこへ支持率が流れたと見られるのか。そして党勢拡大のために今後どういったことが必要だとお考えか。

【共同代表】
 5月7日に結党した国民民主党は、選挙を経験しておりません。選挙は最大の広報だと思いますが、選挙をしていない以上、なかなか認知度等においても限界があるのかなと思います。
 ただ一方で、地域・地方を回っていても、しっかりと説明をすれば、結党の理念であるとか目的、こういったことをご理解いただける方も多いと思いますので、これから幹部で手分けをして、特に我々代表が中心となって全国47都道府県できるだけ早く全て回って、地方組織、県連、また地方連合会を初めとした支援組織・支援団体、そして国民の皆さんに直接訴えかける場を増やしていきたいと思いますし、そうした地道な現場・現地での活動を強化していきたいと思っています。
 特に、その中で我々は地域・地方を大切にする政党だということを改めて全国に訴えたいと思います。「土の匂いのする政党」ということを私は時々申し上げますが、国民民主党はまさに全国民のための政党でありますから、「土の匂いのする政党」を改めて目指したいと思いますし、農業者や中小企業、地域で頑張る皆さんの応援団でありたいということを全国で訴えていきたい。そんな中で支持を拡大していきたいと思っています。

○新潟県知事選挙について

【TBS・小林記者】
 新潟県知事選挙について伺いたい。推薦を決められたということだが、この選挙、新潟だけではなく、安倍政権に対する国民の評価も問われるとも言われている。その点についていかがお考えかということと、それから総裁選に向けての試金石にもなるというような声もあるが、いかがお考えかお聞きしたい。

【共同代表】
 県知事選挙ですから一義的には地方の選挙ではありますが、やはり安倍政権の評価、あるいは、他党ではありますが9月の総裁選挙への影響というのは当然大きいと思います。
 我々としても、できるだけ野党全体で協力をして、推薦候補の当選に向けて総力を挙げて取り組んでいきたいと考えています。

○政権構想提示の必要性について

【共同通信・小笠原記者】
 代表は最近、自民党に代わる政権構想を示す必要があるということをおっしゃっているが、代表のおっしゃる政権構想というのは結局どういう意味なのかということを伺いたい。連立政権の枠組みだとか、そういったお話なのか。

【共同代表】
 週末の世論調査を見ますと、加計学園等についての説明に「納得できない」という声が非常に大きいです。一方で、安倍政権の支持率は横ばいの状況が続いていますし、野党の支持率が各党それぞれそんなに上がっていないということを考えると、「安倍政権はおかしい」「もっと説明をしろ」「これではだめだ」という声がある一方で、それに代わる選択肢が、明確な形で国民の皆さんがイメージできない。
 それは単独、一つの政党である必要は必ずしもないのですが、例えば「こういうグループで自民党に代わる政権をつくるんだ」、もっと具体的に言えば「こういう政党で連立政権を目指すんだ」、あるいは、それに基づいて選挙区調整も、この党と、この党と、この党が、どういう形でやるのか。こういうことを具体的に示さないと、なかなか国民の皆さんも「代わる選択肢がある」とイメージできないと思います。
 ですから、政権構想、それは政策もそうなのですが、どのような形で政権を構成するのか。連立を目指すのかどうか。こういったことについてもそろそろ具体的なイメージを国民の皆さんに示していくことが大事ではないかということで申し上げております。

○若者の政治参画推進・投票率向上案について

【「フランス10」・酒井記者】
 ゲイレポーター、酒井佑人です。若者の意見がなかなか政治に反映されないのは若者の政治参加や投票率が少ないからという指摘が少なからずあるが、その改善案をお願いしたい。例えば日本若者協議会が訴えている政策で、インターネットによる投票や、社会的な発言力が乏しい若者が直接行政に意見を届けられるような若者協議会や若者担当大臣の設置など、そういうお考えはあるか。
 大塚代表に伺ったところ、インターネットによる投票はセキュリティの問題から厳しいと。若者担当大臣の設置に賛成だったが、玉木代表のお考えを伺いたい。

【共同代表】
 私、一つアイデアがあって、毎週夜8時か9時に党首討論をやればいいと思うのです。
 今、私も含めて、国会での論議はできるだけ国民の皆さんにわかりやすくお伝えしようと思って質問に立っていますが、どうしてもやっているのが朝の9時から夕方の5時。これはまさに普通の一般のサラリーマン、とりわけ若い人は一生懸命働いている時間ですよね。そういう時間帯に国会の審議・中継をやっていて、若い人たち・働いている人たちに関心を持ってくれというほうが非常に酷ではないかなと私は思っています。
 変えるべきは国民の側の意識ではなくて、我々永田町にいる政治の側が意識やルールを変えていかなければいけないなと思っています。
 その意味では、若い人たちにも関心を持ってもらうためには、国会改革の一つとして、毎週夜8時、ここで生中継で党首同士が国のこれからのあり方を堂々と議論し合う。こういうやり方に変えるだけでも随分若い人たちの関心も高まると思うし、結果として投票率も上がっていくのではないかなと思っております。

○国会対応の基本方針について

【読売新聞・淵上記者】
 終盤国会の戦略についてお伺いしたいが、国民民主党は原則審議拒否はしないと、建設的野党ということを打ち出しているが、先週、茂木大臣に対する不信任案を野党共同で提出された。これはいわゆる日程闘争という批判もあるかと思うが、今後の戦略について、例えば他にも不信任案をどんどん出していくのか、いわゆる日程闘争に国民民主党として乗っていくのかどうか、そういった戦略をお伺いしたい。

【共同代表】
 我々は審議拒否はしない、という原則は変わっておりません。
 ただ、その審議をする場である国会の審議時間であるとか審議の日数をいたずらに縮めて無視して強行採決するというようなことには反対をしていきたいと思いますので、TPP関連法案、TPPの条約案もそうですが、あまりにも国民生活に影響があるにもかかわらず議論が短い、拙速だということについては、ああいった形で抗議の意を示させていただきました。
 これから「働き方改革」、IR、さまざまな問題が出てきますし、審議日程が非常にタイトな中で政府・与党側はまた職権立てで強硬に採決をしてくることも考えられると思います。そんな中で我々野党が一体何ができるのかということについては、正直、とり得る手段は限られていると思います。ですから、できるだけさまざまな手段を使って丁寧な審議が行われる環境づくりを求めていきたいと思いますが、具体的にどうしていくかについては国対委員長を中心に、まずは国対の現場でよく話をしてもらいたいと思います。
 ただ、我々が求めるのは、やはり慎重審議。丁寧な審議が国民に一番資すると思っていますので、審議はしっかりとやっていくという基本方針の中で国会対応を決めていきたいと思っています。

○支持率向上・党勢拡大のための取り組みについて(2)

【フリーランス・安積記者】
 支持率についてお伺いしたいが、今月出ているJNNの調査では、新党の支持率0.3%という数字が出ている。先月の数字を見たら、希望の党が1.1、民進党が1.8、足して2.9なのに、なぜ十分の一になってしまったのか。0.3と言ったら、視力で言ったら両目で見てメガネが必要ではないかというようなあれだが、そういった支持率についてどういうふうにお考えか。また、これをどういうふうに、矯正していくのか視力回復に努められるのかわからないが、上昇させていくのか。そのあたりのお考えがあれば。

【共同代表】
 支持率については、先ほど申し上げたとおりです。

○「働き方改革」関連法案について(1)

【テレビ朝日・延増記者】
 「働き方改革」法案でお尋ねしたいが、自民・公明・希望・維新が、高プロを選択可能にする修正協議をして、間もなく最終の調整をして合意するものと見られるが、この案については国民民主党としてはやはり受け入れられないのか。その理由も合わせてお願いしたい。

【共同代表】
 そもそも立法の前提となっている労働時間のデータがでたらめだったことがわかったわけです。2割はおかしいということはもう厚生労働省も認めましたが、実は正しいとされている8割の中にも、もう既に幾つか不備が見つかっています。ですから、しっかりとしたデータやエビデンスに基づいて立法措置を行うという、そのそもそもの前提が崩れている。
 あと、高度プロフェッショナル制度については、やはり大変な問題が多い。労働時間規制をなくして、例えば過労死しても何時間働いたかわからないということでは、過労死するような方々が増えていく懸念は消えないわけです。ですから、そもそも我々は削除を求めてきましたので、引き続き削除を求めていきたいと思います。
 時間外の労働時間についての罰則つきの規制が入ることは評価をしていますから、賛成できるところはしっかり賛成していきたいと思いますが、あくまで束ねておりますので、そういった丁寧な議論ができない。こういうことはそもそもの問題ですから、やはり最後まで削除を求め、我々が考える案として示した対案の方向で「働き方改革」が実現することを最後まで求めていきたいと思います。

○支持率向上・党勢拡大に向けた取り組みについて(3)

【フリーランス・堀田記者】
 夜にクエスチョンタイムをやっても支持率は上がらない。大相撲がかつて人気がなかったときに、16時-18時だからだめだと言われたが、いろいろと注目される力士が出て、これだけ上がってきた。だから玉木さんたちはもっと外に出てやらないとだめだ。あの維新の党の足立康史さんが、立憲民主党はよくやっていると。例えば町田の市議選などでも、枝野さんはなりふり構わず、2回も入っている。そういったことが民進党のときも希望の党のときもなかった。だから、もっと外に出ないと支持率も上がらない。毎日毎日、街宣をやってください。

【共同代表】
 ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。
 先日、千葉県の野田市議会議員選挙の告示前に現地に行きましたが、やはり街頭に出て訴えていくということが我々政治家の一つの原点かなと思いますし、この前、有楽町のイトシア前でもやりましたが、私自身、やはり無名のころから政治をやってきた、何かその原点に戻ったような気がしました。
 ですから、やはり全く今知られていないんだという、その現実を謙虚に受けとめながら、ただ、信じることをしっかり胸に秘めて、みんなで街に出てしっかりと街頭で訴えをしていくことが非常に大事だなと思っていますので、そうした今ご提案いただいたような街頭活動は特に強化をしていきたいと思っています。

○「働き方改革」関連法案について(2)

【NHK・及川記者】
 「働き方改革」法案の関係だが、今現在、与党ないし維新・希望で行われている修正協議は、高プロ、一旦入ったとしても、それをやめることができますという方向性だが、それでもなお、そうではなくて削除すべきだという部分について、理由をもう少し詳しくご説明いただきたい。

【共同代表】
 自・公・維の修正は、高プロの持つ本質的な問題を解決するものにはならないと思いますので、あくまでも根っこからの削除、これが我々の立場ですから、最後まで求めていきたいと思います。

○「政治分野における男女共同参画推進法」成立 今後の取り組みについて

【共同通信・小笠原記者】
 ちょっと前だが、国会議員の男女共同参画の法律が成立した。国民民主党として今後、数値目標も含めてどう取り組みたいか伺いたい。

【共同代表】
 ぜひ3割ぐらい女性で出したいなとは思っております。これから具体的な擁立作業を進めていきますが、人口比で考えれば半々ということが望ましい目標だと思いますが、例えば公務員の幹部で求められている3割というのを一つの目標と定めて擁立作業を進めていきたいと思っております。
 我が党は国民の声を反映する政党ということでありますから、できるだけ半々に近づけていくという大きな目標を持ちながら、当面の擁立目標として30%、3割の女性候補の擁立を目指したいと思います。

○支持率向上・党勢拡大に向けた取り組みについて(4)

【朝日新聞・竹下記者】
 先ほどの支持率の質問の関連だが、選挙をしていないのでなかなか認知度に限界があるとおっしゃっていたが、今回、2党を足してもそれを上回ることができない結果になった。大きな固まりをつくるということで新党を結成したが、固まりづくりについては失敗したのか、それとも想定内だと代表は思っていらっしゃるのかということと、参院選に向けて合流されたのではないかと思うが、今回の合流については効果があったと考えていらっしゃるかどうか伺いたい。

【共同代表】
 大きな固まりをつくっていく第一歩だということは、何度も申し上げております。衆参バランスのとれた、また地方組織もしっかりとある、いい政党ができたと思いますので、これを足がかりに先ほど来申し上げているような地域・地方での活動を強化していきたいと思いますし、私たちの考える社会像、また国家像、政策というものを全国津々浦々までお伝えできる活動を、それこそ街頭に出て、街に出て展開していきたいと思っています。