大塚耕平共同代表記者会見
2018年6月21日(木)15時00分~15時29分
編集・発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/LeLk-GW8IIU


■冒頭発言
○大阪北部地震の対応について
○加計学園理事長の記者会見について
○延長国会の対応について
○選択的夫婦別姓法案の共同提出について

■質疑
○安倍首相「もう集中審議は勘弁して」報道について
○延長国会の対応について
○「参院選の候補者調整」「地域政党との連携」について
○参考人に対する自民党議員のやじについて(1)
○年金制度改革 「クローバック」案について
○参院選挙制度改革 各派協議再開の申し入れについて
○参考人に対する自民党議員のやじについて(2)


■冒頭発言
○大阪北部地震の対応について

【共同代表】
 冒頭、大阪北部地震でお亡くなりになられた方にご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様方、けがをされた皆様方にお見舞いを申し上げたいと思います。
 国民民主党としても対策本部を立ち上げまして、本日午前中に関係省庁から状況を聴取し、今後、国民民主党として対応できることは全力で対応していきたいと思います。
 また、法案対応や、あるいは行政としての対応等、地震に関する対応には我々も全面的に協力して取り組んでいきたいと思っております。

○加計学園理事長の記者会見について

【共同代表】
 それから、サッカー・ワールドカップのコロンビア戦の当日に、加計孝太郎・加計学園理事長の記者会見が行われました。大変短いもので、かつ、内容からすると疑惑に火に油を注いだかのような会見だったなと思います。極めて不誠実な対応に見えたと思います。
 総理は「うみを出し切る」と言っていますが、何かうみがたまって化膿して、病毒が全身に回りそうな、そんな印象すらある展開になっています。
 国会を延長することが決まりましたので、この問題も国会の中でしっかりと取り扱っていかなくてはならないと思います。加計理事長自身も国会に呼ばれれば喜んで伺うという趣旨のご発言をしておられるようなので、国会においでいただいてお話しいただくのが筋だと思います。

○延長国会の対応について

【共同代表】
 国会は延長が決まりましたが、しからば、今後どのようなスケジュールで、またどういう運びをするのかということを、与党側から、今、提案なり与党側の意向表明を待っている段階でありますが、現時点ではまだ明確な表明がないという段階であります。

○選択的夫婦別姓法案の共同提出について

【共同代表】
 それから産経新聞さんの記事について一言補足をしておきますが、きょうも夫婦別姓の件について、参議院でうちが共同提案していないということをあえて言及しておられるようですが、衆議院では共同提案していますので、ここは明確にしておきます。
 衆参でほぼ同じ法案を出すということはあまりないと思います。もちろん、この夫婦別姓法案については2009年以前はそういう対応をしていた時期もあったと思いますが、今回は衆議院で共同提案として法案を出しておりますので、参議院で、この状況の中でほぼ同じ法案を出すという展開にはならなかったということであります。
 夫婦別姓には当然我々は賛成だということを申し上げておきたいと思います。

■質疑
○安倍首相「もう集中審議は勘弁して」報道について

【毎日新聞・遠藤記者】
 昨日、安倍総理と衆議院予算委員会の河村委員長が会食した際に、総理から予算委の集中について消極的な発言というか、もうやらないでほしいといった趣旨の発言があったようだが、受けとめをお願いしたい。

【共同代表】
 まず、(発言が)あったかどうか私は存じ上げませんが、もしあったとすれば、この時点の総理の発言としては不適切で、また国会に対して不誠実な発言だと思います。直接聞いたわけではありませんので、繰り返し申し上げておきますが、あったとすれば、不適切・不誠実な発言だと思います。
 先ほども申し上げたとおり、もちろん外交・内政、課題はいっぱいあります。懸案の法案もあります。それらについても国会に出てきて総理として答弁する責務がある上に、ご自身ないしはご自身周辺の至らなさによって森友・加計問題が生じていて、これが非常に国民の皆さんの不信を買っていて、かつ、「うみを出し切る」とまで言っているわけですから、そうであれば、さまざまな懸案に対する総理としての意向表明・答弁、さらには森友・加計問題に対する「うみを出し切る」ための誠実な答弁、これらは予算委員会で当然なされるべきだと思いますので、開かないでほしいというようなことをもし本当に予算委員長に言ったとすれば大いに遺憾であります。極めて遺憾であります。

○延長国会の対応について

【時事通信・岸本記者】
 会期延長について伺いたいが、政府・与党の狙いとして、あした水道法改正案などでまず生活重視感を、参院選改革では一票の格差是正などで、カジノのために延長したと言われないようにする向きもあると思うが、この点についてご意見を伺いたい。

【共同代表】
 もちろん水道法改正法案については、内容的には我々はPFI(民間資金活用)のところに絡んで反対ですが、それ以外の、いわゆる水道事業者の皆さんに関わる法改正の部分もあるので、賛成できる点も含まれています。もちろんこういう法案が処理されたほうが望ましいので、それはそれで延長の意味はあろうかと思います。
 ただ、本来は会期というのは与党が設定している。そして官邸も納得した上で設定しているわけですから、そういう生活に関わる重要な法案は(当初会期末の)6月20日までに処理されるべきであって、これは逆に総理に苦言を呈しておきますが、総理は与党自民党の総裁であって、法案のつるしをおろす順番も指示できる立場ですから、会期末に生活に関わる重要な法案が残るような運びというのは、カジノ法案にしろ「働き方改革」法案にしろ、こういう非常に議論が紛糾しそうな法案のいわば人質として後に回しているような印象を受けます。そもそもこういう生活に関わる法案が残っているという状態、こういう運びをしたことについて苦言を呈しておきたいと思います。
 その上で、延長によってそれらの法案が処理されることはそれはそれで結構なことだと思いますが、だからといって、この国会がカジノを無理やり通したいために延長しているとか、参議院の選挙制度改革を与党の党利党略のあの案を通すために無理やり延長しているんだという、その事実は消せません。もう明らかに参議院の選挙制度改悪とカジノ法案の強行成立を目指しての延長であるということは、これは隠せない事実だと思います。

【共同通信・小笠原記者】
 国会の延長に関連して。冒頭で加計学園の話があったが、森友学園をめぐる財務省の決裁文書改ざんをめぐっても、野党が求めてきた麻生大臣の辞任などまだ実現していない。そのほかにも外交・安全保障でも局面を迎えているさなかであると思うが、国民民主党は結局この国会、何にどう注力していくお考えなのか伺いたい。何が何でも麻生さんの辞任を求めていくのかなどなど、方針を伺いたい。

【共同代表】
 国民民主党は、国民生活向上と国民経済発展のために全力を尽くす。こういう考えで、「国民」という冠も付してスタートしましたので、この国会で当然それらに関連する法案や対応が一つずつ形になっていくことに全力を尽くすためにこの国会に臨んでおります。
 しかし、同時に、我々結党宣言で三つの政治が大事だと申し上げています。正直な政治、偏らない政治、そして現実的な政治。我々はこの三つを追求するために国会で全力を尽くしています。
 そういう観点から言うと、森友・加計の問題は、もちろん森友・加計それぞれ政府の対応が的確だったかということを問われているわけでありますが、それ以前というか、それに絡んで何しろ、事実を公開し共有するというのが民主主義のまず第一歩なのに、事実を隠蔽し、改ざんし、そしてそれを記している公文書を破棄する。こういう対応をしているようでは、そもそも国民生活に関わる法案も政府の言っていることが本当かどうかさっぱりわからないわけです。だから国民民主党としては、民主主義を守るためにもこの森友・加計の問題は当然不問に付すことはできない。ここも全力を尽くします。
 「どこに」ということはありません。まず国民の皆さんの生活に関わる、経済に関わる、これらの法案をきっちり処理していく。これが第一。
 しかし、その大前提として、それは民主主義的にきちっとした国会運営と政府の運営がなされなければならない。しかし今の政府・与党は、国会運営も、そして政府・行政の運営も、全くそういうことができていない、ないしは国民の皆さんの信頼を得られない運営をしているわけですから、その是正にも全力を尽くす。こういうことであります

【「FACTA」・宮嶋記者】
 国民民主党、いささか埋没感というのか、32日間というのはやはり野党にとっては大きなチャンスだし、何かをかち取らないと埋没感がする。いろいろ全体像はわかったが、じゃあ一丁目一番地は何なのか。要するに、この32日で何を国民民主党がやるのか。一つは、先ほどおっしゃった加計さんを呼ぶこと。二つ目は、やはり国論を二分するようなIR法案だと思うが。この32日間やってもらえることは喜ばしいことだと思うが、代表としてどういう優先順位で何をやりたいか伺いたい。

【共同代表】
 今、宮嶋さんご自身が言ってくださったとおり、例えばIRは大きな法的問題も含んでいますので、これについてはしっかり反対していきますし、さらには麻生大臣の辞職はもうずっと求めているわけですから、これは当然求めます。
 しかし、この30日間、IRだけではなくて、まだ「働き方」も残っていますし、参議院の選挙制度改革もあるし、一丁目一番地は何かと言われれば、一丁目一番地はこの三つの法案ですよね。IR、「働き方」、選挙制度改革、この三つが一丁目一番地。
 そこで麻生さんの首をとるのが二番地だと言うとまた何か言われそうなので、それはもうゼロ番地ですよ。もう大前提。これだけの不祥事を省全体として起こしておいて責任をとらなかった大臣は過去にいないでしょう。だからこれは、もちろん我々も全力を挙げますよ。しかし過去、私の記憶にある限りでも、政治家として、それ以前に国民として記憶にある限りでも、普通は政治家として恥ずかしくなってやめますよ、大臣を。
 麻生さんが大好きな言葉、「矜持」という言葉がありますが、政治家、しかもただの政治家ではなくて大変な経験のある政治家として、この状況でやめないというのは考えられない対応ですよね。麻生さん、ご本心はたぶんやめたいと思っていらっしゃると僕は思うのです。これ麻生太郎という政治家の晩節を汚すことになっていますので、ご本心はやはりこれは政治を正すためにみずから辞職したいと麻生さんは思っていらっしゃると思いますが、それをさせない安倍総理の不見識に大いに怒りを感じていますので、その怒りをお伝えしていくというのもこの残りの30日の大事な仕事だと思っています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 加計招致は何番地か。スーパーゼロ番地か。

【共同代表】
 加計招致もゼロ番地でしょうね。一丁目一番地は三つの法案ですが、一丁目全体の問題として、安倍さんも辞職して当然だと思いますが、麻生さんはおやめになって、加計さんは当然証人喚問に応じるべきだと思っています。

○「参院選の候補者調整」「地域政党との連携」について

【日本経済新聞・藤田記者】
 2点伺いたいが、1点目は参院選挙に関係して、きのうの総務会で新人の方を含めて3名の公認内定者を出した。野党全体で1人区の共闘が必要だという認識で一致していると思うが、1人区の候補者調整は先に党としてやれるところはやっていく考えなのか。
 2点目は、もともと民進党にいらっしゃった「無所属の会」で、千葉とか三重で地域政党をつくる動きがあるが、こういった地域政党との協力関係を築けるかどうか、代表の考えを伺いたい。

【共同代表】
 1点目と2点目、関係もしているのですが。
 1人区の調整は、県ごとに調整の仕方がたぶん異なると思います。総論・原則論として1人区一本化が望ましいというのは、ほぼ全ての野党が言っているわけですから、その方向で臨みますが、しかし現実に、既に共産党さんはたくさん公認内定を出しているわけですし、これはパターンとしては大きくは二つあります。複数の候補者の中から一本化をする県と、あらかじめしっかり各党で根回しして一本化の候補者を最初から絞り込むというやり方と、大きくは二つあると思います。しかし、それぞれの県のさまざまな事情がありますので、その二つを基本としながら幾つかのバリエーションはあると思います。
 2点目は、それに関連して、「無所属の会」の皆さんが地域政党を幾つか立ち上げられているのですが、その地域政党も県ごとに抱えている事情が違うわけです。だから、その地域政党が果たす役割や位置づけも違います。詳しくは申し上げなくてもおわかりのとおり、千葉の野田さんが代表をやっておられるところと三重の中川さんが代表をやっておられるところでは環境が違います。三重は完全一本化っぽいですし、しかも無所属の国会議員しか野党はいません。ところが千葉は、国民民主党も立憲民主党も無所属もいるという中での地域政党。これは三重とはまたちょっと役割が違いますので。いい関係を築くように努力したいと思います。
 我々も今週月曜日に玉木雄一郎共同代表が申し上げたように、複数区は基本的に全部擁立をしていく。そして、1人区は野党で一本化する。この原則にのっとって対応を進めていきたいと思っています。

○参考人に対する自民党議員のやじについて(1)

【NHK・及川記者】
 きょう衆議院の厚生労働委員会で、自民党の議員が、参考人で呼ばれたがん患者の方がお話しされている際にやじを飛ばしたという一部報道があった。今、衆議院厚労委の理事懇の現場では野党側がそれについて事実関係の調査を求めるという事態になっているが、この報道に接して代表はどのようにお考えか。

【共同代表】
 恐縮ですが、どのようなやじが飛ばされたと報道されているのですか。

【NHK・及川記者】
 「いいかげんにしろ」。ちょっとその文脈は、私も報道で見ている状況なのでわからないが。

【共同代表】
 多少推測で発言する部分がありますが、まず第一に、参考人にやじを飛ばすということは国会議員としてあってはならないことだと思います。一般の参考人ですね、政府の参考人は別ですよ。一般の方々が参考人としておいでいただいている、そのご発言に対してやじを飛ばすということはあり得ないことだと思います。
 2点目は、推測になりますが、もし本当に「いいかげんにしろ」というやじであったとすれば、何か、がん患者の参考人の方のがん対策に求める思いなどに対するやじのような気がしますが、そうであったとすれば、一体どういう心境でそういう言葉を発せられるのか理解に苦しみます。
 どういう方がやじを飛ばしたか知りませんが、与党の皆さんの国会に臨む姿勢というのは、もう少ししっかり、規律正しくあってほしいと思います。

○年金制度改革 「クローバック」案について

【「フランス10」・酒井記者】
 ゲイレポーター、酒井佑人です。高所得者の年金の「クローバック」(減額調整)について伺いたい。年金は長生きというリスクに備えた保険であり、長生きしない可能性も高い中で長生きすることを前提として年金があるわけだが、その中で、老後も安定した生活を送れる高所得者や一定額以上の貯金がある方にも給付しているのが現状だ。日本若者協議会が訴えている一つの例だが、年収600万円・ゼロ%から年収1000万円・100%と削減額を上昇させることによって、基礎年金給付費を約1.3%削減できる。2015年度の計算で約4000億円削減できるが、これを若者政策に充てられるのではないか。払う年金が増えて、もらう年金が減り続けるという若い世代についての年金対策を伺いたい。

【共同代表】
 クローバックについては、我々は新しい政党ですが、さりながら、かつて民進・民主のもとでも年金制度改革の議論が行われてきて、その蓄積は我々は継承している部分があります。そして最低保障年金・報酬比例年金の検討の過程で、クローバックについても検討すべきだということを我々は申し上げていたと思います。
 また、その当時、たしか連合さんもクローバックについては検討に値する的な公式見解を述べられていたと記憶しています。もし間違っていたらごめんなさい。
 そういうことを前提に、クローバックはやはり検討しなければならない重要なポイントだと思います。
 ただし、そのときに一体どのくらいの年収の方からどの程度年金受取額の調整をするのが望ましいかというのは、これは相当な議論が要ると思います。例えば年収600万円の方と1000万円の方のことを酒井さんは言ってくれたけれども、600万円の方も、例えば100歳まで生きるときに100歳までずっと600万円あるかどうかわからないし、人生長生きすればしただけ、途中でどういうリスクを負ったり、ものすごく劇的な環境変化があるかもわかりません。年金というのはそれまで保険金を掛けてきた結果の権利でもありますから、それを財政事情を理由にクローバックをどの程度求めるのかというのは、十分な議論が必要だと思います。
 ただ、世代間ギャップの問題があって、世代間公平という観点から検討しなければならない重要な課題だと国民民主党としては考えています。

○参院選挙制度改革 各派協議再開の申し入れについて

【朝日新聞・河合記者】
 先ほど一丁目一番地に挙げられた参院の選挙制度改革について伺いたいが、伊達議長に対しては榛葉賀津也参院幹事長から、橋本自民党参院会長に対しては大塚代表から申し入れを行ったと思うが、その後の返答の状況と、その状況を踏まえた今後の対応について伺いたい。

【共同代表】
 その後、正式な返答はまだありません。
 ただ、非公式に、会館でばったりお会いしたときに、私のほうから橋本会長に、そして榛葉幹事長から伊達議長に、「やはり代表者懇談会をもう一回開くべきだ」と申し上げているわけですが、橋本会長のほうから「議長にその旨要望があったことを伝えたけれども、今のところ議長は懇談会を開くという感じではなくて、各党代表者から話を聞きたいというような感じです」というふうに言われたので、私からは再度、「いやいや、そういうことではなくて、やはり代表者懇談会をもう一回開くべきだと、重ねてお伝えください」と、こういうやりとりはありました。それだけです、今のところは。

○参考人に対する自民党議員のやじについて(2)

【読売新聞・平田記者】
 先ほど、自民党議員の失言に関して、大塚代表のほうからは「与党の国会に臨む姿勢は、もう少ししっかり規律正しくあってほしい」とご忠言されたが、例えば自民党の数のおごりであるとか、国会への不誠実な対応だとか、どういった点がこういう自民党議員の発言を生んでいる背景とお考えかお聞きしたい。

【共同代表】
 これは我々の結党の理念とも関係がありますね。つまり、「いいかげんにしろ」とか、我々に対しても「もうやめろ」とか「そんなことばかり聞くな」とかいろいろなやじが飛びますが、かねがね申し上げているように、意見というのは10人集まれば十人十色なのです。だから異なる意見を否定しないで議論して落としどころを探すのが民主主義であり、国会ですからね。「いいかげんにしろ」とか「もうやめろ」というのは、自分たちと異なる意見をもう聞きたくないとか、拒否する、こういう姿勢ですよね。
 我々下野後の安倍政権下の傾向を見ていると、やはり最後は数で何でも決められるから、その間のプロセスなんて短ければ短いほどいい的な、こういう姿勢がどんどん顕著になってきています。だから、やはり党総裁たる安倍さんは逆に党の議員の皆さんに、「いやいや、民主主義とはそういうものではないんだ」と。民主主義というのは数で決めればいいんだったら結果は見えちゃっていることが多いわけですから、議論しなくてもいいという話になっちゃいますから。そうではなくて、「多数派であったとしても、多数派の意見が必ずしも的確であったり合理的であるとは言い切れないから、少数の意見もよく聞いて、現実的にどこが一番よい落としどころかを見出すのが国会です」と言って諭すのが総理・総裁の役割なのですが、総理・総裁まで一緒になって少数意見や国民の皆さんの疑問を否定するような、こういう対応ですからね。やはり総理・総裁がそういうふうだと、だんだんその党の議員にもうつりますよね、そういう傾向は。
 やはり民主主義に対する敬意の念と理解が足りないということが、自民党のおごりを呼んでいると思います。