(介護保険制度)

  • 高齢者人口の増加に伴い、介護サービスの需要が増加していく一方で、支え手である現役世代が減少し、地方自治体の財政負担が大きくなる中で、保険料が過度に増加することがないよう、自己負担や国庫負担のあり方、被保険者の対象について検討を進め、国庫負担の引き上げを検討し、将来に向けて持続可能な介護保険制度としていきます。

  • 介護報酬の改定に当たっては、それぞれの地域の介護サービスが縮小することがないよう、事業者が安心して事業を行うことのできる水準を維持します。

(介護サービス提供体制)

  • かかりつけ医と訪問看護など医療と介護の連携推進、サービス付高齢者住宅の確保など安心して暮らせる住宅の提供、在宅サービスの充実、配食や見守りなど生活援助サービスの促進などにより、介護が必要となっても住み慣れた地域で暮らせるように、地域包括ケアシステムの構築と定着を進めます。また、地域包括ケアシステムを、子どもからお年寄りまで全世代を支援するシステムへと進化させ、地域コミュニティの再生に努めます。

  • 財政支出を抑制し、要支援高齢者に対する訪問介護・通所介護サービスを市町村に移管する「要支援切り」は、介護サービスの質と量の低下を招きます。その結果、「要支援」高齢者が「要介護」へと重度化して、逆に財政負担が増えたり、家族の負担増で、家族の介護のために離職する「介護離職」や介護する家族も倒れる「共倒れ」が増加しかねません。地域支援事業に移管された要支援高齢者向けのサービスをもう一度保険給付の対象に戻すことを目指します。

  • 要介護1、2の生活援助サービスを削減することがないよう、現行制度を維持します。

  • 要介護度の進行の抑制、症状の改善のための介護サービスを重視します。

  • 福祉用具が高齢者の自立を促進し、重症化を防止していることを重視して、現行制度は維持します。

  • 医療療養病床・介護療養病床から老健施設等への転換への助成を引き続き行います。

(認知症対策)

  • 認知症基本法を制定します。

  • 認知症予防事業や認知症患者の徘徊対策を推進します。

  • 早期の認知症の人が一刻も早く専門職や専門機関につながるシステムを構築し、診断後の心身のケア・生活支援等の早期サポート体制を確立するとともに、初期認知症の人の居場所や生きがいづくりの支援環境を整備します。

  • 若年期認知症の方については、介護保険優先原則に縛られることなく、障害者総合支援法におけるサービスの就労支援や作業所、移送サービスが必要に応じて利用できるようにします。また、若年期認知症に適切なケアが提供されるよう介護支援専門員や介護スタッフの研修を進めます。

  • 認知症になっても本人が希望すれば働き続けられるようにするため、企業が認知症に対する理解を深め、支援者を置く等の環境を整えるための補助金を創設します。

  • 経済的支援制度を活用して、生計を維持している人が認知症になった家庭の子どもの就学を支援します。

(介護離職ゼロ対策)

  • 介護休暇を時間単位での取得を可能にするとともに、家族を介護する期間が長期化した場合に介護休業の通算期間を延長するなど介護する家族の立場に立って、仕事と介護が両立できる環境を整えます。

  • 在宅で介護をしている家族に対するケアを重視し、介護する家族が一時的に介護から解放され、リフレッシュするための支援を進めます。

  • 政府の掲げる「介護離職ゼロ」には何が足りないのか、現場の声を吸い上げ、職場における介護休暇の改善などにつなげます。

(介護従事者離職ゼロ対策)

  • 介護職員の賃金が低いことが介護現場の人手不足の大きな要因となっています。全ての介護職員の賃金を全産業平均の水準に引き上げることを目指して、着実に処遇改善を行います。介護サービスの事業所における介護職員以外の職種の処遇改善も行います。

  • 介護支援専門員(ケアマネージャー)、社会福祉士(ソーシャルワーカー)など介護分野で専門性が発揮可能な職種の人材活用や医療機関・介護施設への配置を進めます。

  • 介護従事者のキャリアや能力がより評価されるよう、介護分野のキャリアアップのための制度を推進します。

  • 介護ロボットやAIの導入に積極的な事業者に対する支援を充実させることで、これらの技術の普及を促進し、介護従事者の負担軽減や作業の効率化を進めます。

  • これからの時代を担う若者が、介護を職業として積極的に選択できるよう、介護という仕事の意味や魅力を学校教育の中で学ぶ機会を設けます。