玉木雄一郎代表記者会見

2019年8月7日(水)14時00分~14時37分
発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/fr2MLzmtq6Y


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○小泉進次郎議員の結婚について

【代表】
 先ほど、小泉進次郎さんと滝川クリステルさんが結婚すると。さらに、滝川クリステルさんが妊娠されているということです。大変おめでたいニュースで、心から祝福したいと思います。
 私も当選同期ですから、いろいろな形で交流させてもらってきましたが、明るいニュースということで祝福したいと思います。

○景気動向指数の悪化について

【代表】
 内閣府がきのう発表した6月分の景気動向指数が出ましたが、景気の現状を示す一致指数が前の月より3.0ポイント低い100.4となったということで、下落幅が前回の消費税増税以来の大きさということで、「不景気よこんにちわ」と、非常に日本の経済も下降局面に入ってきているなと。その状況が色濃くなってきたなという認識であります。
 ですから、10月から本当に消費税増税をしていいのかどうか。このことについては、いま一度慎重に考えなければいけないのではないかと思いますので、臨時国会は終わりましたが、予算委員会の集中審議を行って、景気の現状、そして消費税増税の是非、経済対策の必要性、こういったことをしっかりと議論していかなければならないと思いますので、改めて予算委員会の閉会中の開催を強く求めたいと思っております。


■質疑

○埼玉県知事選挙について(1)

【フリーランス・堀田記者】
 あしたから埼玉県知事選が始まる。大野さんは、離党するが、国民民主党に所属していた。これをどのような形で国民民主党と玉木さんは応援されるか。

【代表】
 我が党に所属して、党にも多大なる貢献のあった大野元裕参議院議員です。国政を離れてしまうことは本当に残念だと思っていますし、国政で引き続き一緒にやりたいという気持ちがあったのですが、今回知事選挙に出るということで出馬をされました。
 そして、あしたから17日間の選挙戦ということでありますが、埼玉県連レベルで支持ということを既に決めておりますので、県連レベルでしっかりと応援していくのが原則になると思います。きょうも大島敦県連代表と午前中打ち合わせをさせていただきましたが、既に国民民主党所属の国会議員、そして総支部長、ポスター張りから始まって既にいろいろな動きを、支援活動をしております。後援会も動かして応援をしておりますので、我々としてはできる限りの応援をしていきたいと思っています。

【フリーランス・堀田記者】
 これは参議院選挙にも関連していたが、いつおやめになるかということで、4人区が5人になると、残念ながら次点で落ちた国民民主党の方が救われるのではないかということがあった。3年分だが。今度補選になるわけだが、上田さんが出てくるか出てこないかということがあるが、参議院選挙で残念なことになった方をもう一回出す予定はあるか。

【代表】
 それは未定です。本人のご意向も確認しなければいけませんが、現時点では未定ですし、上田知事が補選に出られるかどうかも今の段階では未定だと聞いておりますので、まずはこの知事選挙をしっかり戦って大野候補を当選させることに全力を挙げたいと思います。

○立憲民主党との統一会派構想について(1)

【共同通信・中田記者】
 立憲民主党からの統一会派の呼びかけについて伺いたい。きのうの福山幹事長のぶら下がりで、福山幹事長としては、党としての意思決定をよろしくお願いしますと申し上げたと。国民さんの返答に関しては、この紙で申し上げたものを党内の決定でどう決めるかについて待っているところだと述べられている。国民民主党としては幹事長のほうから幹事長にお伝えしたという認識でいると思うが、この福山幹事長の、党としての意思決定を待つということに関して、どのように反応されるか。

【代表】
 我が党としては、正式な意思決定は総務会でするものだと思っています。実際に会派を組むということになれば、それは両院議員総会での承認事項ということになっておりますが、現時点では途中のプロセスの段階ですので、今はこの前いただいたあの提案に対して我々から正式にお答えをするという段階だと思います。
 臨時の執行役員会を行って、衆参一緒にやりましょうということが決定でしたので、その旨は既に平野博文幹事長から福山幹事長に伝えておりますが、正式に党として決定するということが必要であればその手続を踏みたいと思いますし、既に金曜日に役員会と総務会、そして翌土曜日の午前中に両院議員総会と全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議、地方の意見を聞くところまでセットしております。どこをもって意思決定とするか、今回については、整理しますが、いずれにしても両院議員総会、全ての両院の議員の意見を聞く、地方の議員の意見を聞くというプロセスはしっかり踏んで回答したいと思っています。

○食料自給率「過去最低」37%について

【日本農業新聞・岡記者】
 きのう、食料自給率が過去最低の37%となったと。代表はかねてから食料安保の話もされていたと思うので、今回の過去最低という受けとめと、この原因は何なのか、また上昇へのテコ入れは何が必要なのか、どう分析されているかお願いしたい。

【代表】
 過去最低を記録したことについては大きな危機感を持っています。ただ、私はこれは安倍農政の当然の帰結だと考えています。
 一番の理由は、やはり生産基盤が弱体化していることだと思います。輸出額をふやしたり農業所得という金額をふやすことには一生懸命ですが、農地の保全であるとか、あるいは農業を担う担い手の育成、こういったことについてはやはり今の安倍農政では不十分だと思います。しかもTPP11、あるいはEPAの締結によって、酪農製品も含めた輸入農産物がふえていることも自給率の低下につながっていると思います。
 ひいては、やはり食料安全保障を軽んじているということに行き着くのではないかと思います。自国民を食べさせる、その食料を自国の中で自国民が一定程度生産する。そのことを国の政策の根幹に置いていないことが、こうした食料自給率の低下を招いているのだと思います。
 もう一つ加えて言うと、政府が目標としている潜在的な食料自給力についても今回低下していますので、その意味では非常に危機的だと思っています。
 カロリーベースも生産額ベースも非常に低位になっていますし、今申し上げた食料自給力も低下しているということからすれば、非常に日本の農業生産基盤が弱体化している、今の安倍農政の弊害の一つ。それが数字で出てきたなと思っています。

○立憲民主党との統一会派構想について(2)

【産経新聞・廣池記者】
 統一会派の問題だが、枝野代表からはどういった要請を受けているという認識なのか伺いたい。統一会派を組むことを求められているのか、それとも会派に入りたい人は例えば離党して立憲の会派入りを求めているのか。その辺の代表の認識はいかがか。

【代表】
 前者だと思います。

○「表現の不自由展」中止 表現の自由について

【「夕刊フジ」・村上記者】
 あいちトリエンナーレ国際芸術祭、「表現の不自由展」が中止になった。先生のご見解を伺いたい。
 あと、芸術なんだということで、表現の自由の名のもとに、いわばヘイトと言われるような作品もいろいろ展示されていたようなのだが、その辺も含めて玉木先生の見解をお聞きしたい。

【代表】
 表現の自由という権利は憲法にも明記されています。いろいろな権利がある中で、この表現の自由や信教の自由といった内心の自由というのは、(ひとたび侵害・制限されれば)民主主義の過程を通じては回復が不能な権利として、優越的な権利として尊重されてきました。ですから、今こうして私がその表現の自由について何かコメントしていますが、そもそも政治はこうした表現の自由等について何かコメントすることは基本的には差し控えるべきだと思います。いいと言うことも悪いと言うことも、いずれにしても表現の自由等に関して政治が何か発言をしたり影響を与えることはできるだけ慎むべき話だと思います。
 その上で、今回のケースについては税金も投入されているということであります。このことについては、税金の使い方としてどうだったのかということについては、これはまさにその支出を責任を持って決めた者が次の選挙において、まさに民主主義の過程を通じて有権者の評価にさらされるということですから、それが不適切だということであれば選挙で落ちるし、それが適切であるということであれば選挙を通じてそれが追認されるということだと思いますので、そこは有権者の判断に任せるべきところかなと思います。

【「夕刊フジ」・村上記者】
 今のお答えだと、やや逃げているような感じに思えてならない。展示されていた作品の中には、国民統合の象徴である天皇陛下を、あるいは日本人を、いわばヘイトするような作品もあった。それについては玉木先生は是とするのか非とするのか。その辺についての評価をお聞かせいただきたい。

【代表】
 私としては、中身については賛同するものではありません。ただ、表現の自由というものは、あるいは内心の自由というものは、たとえ反対であっても反対を表明する権利は命をかけて守るというのが政治の立場だと思います。
 考え方は相入れません。ただ、それを表現する権利を命がけで守っていくというのが政治の仕事ではないかと思っています。

【「夕刊フジ」・村上記者】
 憲法12条にある公共の福祉との関連については、先生はどのようにお考えか。

【代表】
 公共の福祉は尊重されるべきだと思います。ただ、公共の福祉というのは公益とか公の利益とは別で、あえて公共の福祉と書いているのは私人間の基本的な利益調整の関係の話なので、公権力を持つ国家あるいは公権力との関係で規定されるべきものではないと思っています。
 当然、表現の自由も無制限に認められるものではないので、他者の権利であるとか、そういったものとの整合性あるいは比較考量の中で規定されていくべき権利だと思いますが、公権力との関係においては、それが不当に制限されたり、あるいは制約を受けたりするものであってはならない。あくまで民主主義の過程を通じては回復不能な優越的権利として、信教の自由とともに、表現の自由は最大限尊重されるべきというのが私の考えです。

○立憲民主党との統一会派構想について(3)

【「FACTA」・宮嶋記者】
 参院選前からずっと「大きな固まり」というキーワードで玉木さんもおっしゃっていたし、連合を含めても包容力とかをずっと求めてきた。それを拒絶してきたのが、枝野さん。この間の記者会見で聞いても、やはり「大きな固まり」という言葉が出てこない。あちらの提案を見ても、いかにも上から目線で、一体何が変わっているのだろうかと私などは思ったが。参院選後に枝野さんと会ったりされたようだが、この人は本当に宗旨変えをしたというか、君子豹変したとお考えになるか。つまり、大きな固まりをつくろうと。衆議院だけとか、およそ私にはその辺がわからないが、率直にどうお考えになるか。

【代表】
 枝野代表は「フェーズが変わった」という言葉を使っておられるので、何かが変わったのだと思います。ただ、政治家は、枝野さんだけではなくて我々も含めて、支援者との関係であるとか、あるいは党内の議員、さまざまなご意見が、それは立憲民主党さんの中にもあろうかと思います。そういう中でリーダーとして判断をして、今、前に進んでおられるのかなと思っております。
 大事なことは、やはり政権を自民党から奪取して、本当に自民党にかわるもう一つの政権を樹立するんだという、その迫力と覚悟だと思うのです。そのためには、どうしても今のルールだと51%というか半分以上とらないと実現しない。幾らいい考えとか理念をそれぞれ語っても政権をとらない限りはそれが実現しないという中では、最初のステップとしては、いろいろなことを言われてもある程度の数を結集していくということも不可欠だと思いますので、それぞれの思いを大切にしながら数を大きくしていく。
 時にこれは矛盾するとも言われますが、ただ、現実的に対応すべきところは対応していくということで、枝野代表も判断されて今回の提案に至っているのかなと思っていますので、我々としても最大限重く受けとめたいということで、今、党内議論を進めているところです。

【朝日新聞・寺本記者】
 立憲との統一会派構想について伺いたい。衆参一緒にということで先日の役員会では決まったが、一方で参院側に関しては、参院選並びに国会運営をめぐって相当立憲に対するアレルギーがあるやに聞いている。維新との統一会派を目指すべきだという意見があるのも実際だと思うが、この現状について改めて代表の認識を伺いたい。

【代表】
 アレルギーがあるとは聞いていません。役員会にいたメンバーは、静岡で戦った榛葉賀津也さん、そして増子輝彦さんもいらっしゃいましたが、お二人からも含めて衆参一緒にやろうということで決めましたので。そんな小さないざこざにとらわれている場合ではないと思っていますし、参議院の先生方もそういう大きな心で、やはり政権をとるためには衆参大きくまとまっていこうということで決めたので、今言っておられるようなご指摘は当たらない。もっと大きな視点で我が党所属の参議院の先生方も判断されたと理解しています。

【NHK・米津記者】
 立憲との統一会派の件だが、今週の土曜日に両院議員総会、また全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議を開かれるということで、その場で決定なり周知されたら今週中にもまた党首会談を開いて伝達とか、そういった流れになっていくのか。

【代表】
 この前、党首会談をして提案をいただきましたので、それを党内でしっかり固めれば、その伝達は文書か何かの形にしてお伝えをすればいいと思っているので、必ずしも今週の段階で党首会談ということは予定していませんし、必要ないのかなと考えています。
 まずは我が党の考えを明確にまとめる、地方も含めてご理解いただいた上でまとめるということが大事だと思いますから、まずそれに着手したいと思います。

【フリーランス・田中記者】
 立憲との統一会派の件で伺いたい。ああいう上から目線の枝野提案を受け取ったにもかかわらず玉木代表は大人の対応をされておられると思う。しかし、政権奪取と今おっしゃったが、立憲民主と組んだところで政権奪取ができると思いますか。あそこは比例300万も減らしている。もっともっと失礼な言い方をすれば、人気のないものと人気のないものがひっついても政権奪取なんかできっこない。そこら辺はどうお考えか、現実的な問題として。

【代表】
 厳しいご指摘をいただきましたが、ただ、やはり力を合わせていかないと。合わせないよりはいいと思いますよ。
 ただ、その合わせた上で、今度は何をするのか。単に数合わせではなくて、その合わせた上で何を実現していくのかということを明確に国民の皆さんに見せていくことが大事であって、やはり政治だからどんどん状況は変わっています。前提も変わっているので、新しい状況に対応して次へのメッセージを出していくことが大事。
 私は、今の主要野党に欠けているのは、いわゆる万年野党癖がついているのだと思います。そういうふうに国民の皆さんから見られている。この万年野党癖を次世代与党というイメージに変えていかないとだめだと思います。今はもうあくまで万年野党。これを次世代の与党と認識してもらうように、それこそメタモルフォーゼ、自分たちを変えていかないといけないと思っていますので、そういうきっかけになればと思いますし、そういうような力合わせができればなと思っています。

【フリーランス・田中記者】
 万年野党とおっしゃっていたが、枝野さんには政権奪取するつもりなんかないということは衆目の一致するところだ。本当に政権をとる気があったらもう死に物狂いになっていたと思う。

【代表】
 やはり政権奪取する迫力と覚悟と本気度、これをしっかりと国民に伝えなければいけないし、伝わらなければいけないのだと思います。
 山本太郎さんが、政権をとる、総理になるということをおっしゃっています。2議席しかないわけですが、ただ、そのことが響いておられる方もいらっしゃるので、そこは非常に、ああいった姿勢は大したものだなと私は思いますし、我々も負けてはいられないなと思います。

【フリーランス・堀田記者】
 かつて枝野さんは、萩生田さんが「虎ノ門ニュース」でダブル選があるような雰囲気を言う前には、常任幹事会が終わっていつもは福山さんの会見なのにその前に割り込んできて、次の衆議院選には全269選挙区に自分たちの候補を立てるとはっきり言った。私はそのときに畳みかけるようにして、玉木さん、前原さん、小沢さんの選挙区にも立てるのですかと言ったら、全然答えてくれなかった。それで萩生田さんがダブルがあるようなことを言ったら即座に、小選挙区は話し合いをすると変えてしまった。この参議院選挙が終わってびっくりしたのは、国民をやめて無所属になっていた柚木さんまで入れている。それで山井さん以降離党者がいないということだし、京都・大阪・兵庫・静岡では惨敗した。全く先の展望もない人だ、枝野さんというのは。  それから一つ伺いたいが、党首会談のときに、この紙は見せてくれたのか。

【代表】
 その場で初めて受け取りました。ただ、急に渡されたので、その場で必ずしも丁寧に全部見たわけではありません。

【フリーランス・堀田記者】
 つまり、枝野さんの会見のときに、間違えるといけないので彼はこれを読んだ。これは見せられたのですね。

【代表】
 その場ではご提示をいただきました。

【フリーランス・堀田記者】
 これで納得したわけですか。

【代表】
 いや、それは先方のご要望というかご提案内容ということで受け取りましたが、あのとき会談をしてそのことに何か合意したものではありません。  私の名前、入っていませんよね。

【フリーランス・堀田記者】
 入っていません。

【代表】
 いずれにしても、この記者会見は枝野代表について論評する会見の場ではないので、コメントは差し控えますが。

【フリーランス・堀田記者】
 それについて、いろいろと変わる枝野さんについてはどうか。

【代表】
 私が何かコメントするあれではなくて、堀田さんにはいつも私は厳しいご意見をいただいていますが、枝野さんにもあわせて厳しいご意見を言っておられるんだなということがよくわかりました。

【時事通信・御船記者】
 統一会派の件について伺いたい。立憲が示したペーパー、立憲の政策に賛同とか立憲会派に加わると、かなり上から目線という声が強いですが、会派結成に当たり国民民主党の政策の理解を求めるとか、政策的なすり合わせなどをして紙をまとめるとか、そういった対応が必要だとお考えになるのか伺いたい。

【代表】
 実際に会派を組むということになれば、そこにもあります会派名も含めて、やはりそれは協議の対象だと思います。それを単にのむのまないということではなくて、やはり議論・協議をしていくということにはなっていくのかなと。
 ただ、いずれにしても一旦ご提案をいただきましたので、我が党としての考え方を正式に決めた上で正式にお返しするというプロセスはまずしっかり踏みたいと思っています。

【「夕刊フジ」・村上記者】
 関連だが、結局、昔あった民主党に戻るということで、元さやにおさまることをやりたいということでよろしいか。

【代表】
 元さやだと、だめだと思いますね。
 やはり今回選挙を実際やってみて感じたのは、民主党政権に対してのある種のマイナスのイメージというのが色濃く残っているということは実感しました。ですから、仮に同じメンバーでまた集まって何かすることがあるとしても、やはり過去の民主党政権に対する反省と総括ということをしっかりした上で次のスタートを切っていかなければならないと思いますし、かつ、ある程度幅の広いウイングで受け皿をつくらないと、特定の幅の中に寄せていっただけでは、特に我々が目指した中道や穏健保守というところが外れてしまっては、支援の幅が狭まるだけになると思います。それは、例えば維新に支持が移ったり、あるいは一部またれいわ新選組のような新しいところに移ったりするので。
 もちろん政策的な明確さは必要なのですが、政権を担うのであれば、世の中の人も多様ですから我々もある程度多様な受け皿として存在しないと、なかなか政権交代は難しいのではないかと思いますので、過去をしっかり総括した上で、新しい国民の期待に応えることができる枠組み、受け皿。こういったものをつくり上げることが重要ではないか。その意味では、先ほど申し上げた万年野党のイメージから次世代の与党のイメージにどう転換していけるか。それが国民にとっても重要だと思っています。

【「夕刊フジ」・村上記者】
 これまで、民主党政権のときの、3年半で終わったことの総括がなされたと先生はお考えなのかということと、帰ってきた民主党になってしまうと、またもやこのように分裂してしまうと、政策のすり合わせのないまま直情的にそういう形で一緒になっても結局また同じ道をたどるのではないかという声もあるが、そのあたりはどうお考えか。

【代表】
 それが本当に多くの国民の皆さんの思いだと思いますし、我々も統一会派を組むかどうかはまさにこれから党内議論ですが、党内の議員あるいは支援者も同じような考えをお持ちの方が多いと思うのです。
 ですから、仮に統一会派を組んでいくということであればそれ相応の、今ご指摘いただいたような幾つかの懸念については払拭するような手だてを同時に講じていかないと、今ご指摘いただいたような「単に元のさやにおさまったのではないか」というような批判を免れないと思っていますので、そういった世の中からの見られ方、どう私たちが見られているのかということは謙虚に客観的に分析しながら対応策を講じていくことも同時にしていかなければならないと思っております。

【共同通信・中田記者】
 先ほどのお答えに関連して。ある程度幅の広いウイングで政策的に関してつくらないと、というお話だったが、そうすると、例えば統一会派なり合流なりをするときに、立憲民主党側にも国民民主党の政策をある程度理解してもらったり、のんでもらったりとか、そういったことを要求していくお考えがあるということか。

【代表】
 公党同士がやる話ですから、それぞれお互いの考え方を尊重しながらやっていくということになろうかと思います。
 枝野代表から示された文書の中にも、立憲民主党の政策にご理解と協力をという言葉が書かれてありますので、それは双方違う党としてそれぞれ綱領を掲げてやってきた政党ですから、やはり互いに理解し協力することがいずれにせよ必要になってくるのではないかと思っています。

○埼玉県知事選挙について(2)

【時事通信・三船記者】
 埼玉知事選に戻るが、大野さんと自民党候補との一騎打ちになるのではないかと言われている。参院選後初の与野党対決の大型選挙として、衆院選に向けた試金石になるという見方もできると思うが、玉木代表はどのような位置づけをしているか伺いたい。

【代表】
 今おっしゃったように、参議院選挙後初の与野党激突の選挙ですし、埼玉県という重要な、人口も非常に多い県での知事選挙ですから、これからの国政にもある程度影響を与える重要な選挙だと思っていますので、我が党としては、もともと国民民主党の参議院議員だった大野候補が出るわけですから、そういった意味も込めて全力でこの戦いに臨みたいと思っております。

○立憲民主党との統一会派構想について(3)

【フリーランス・堀田記者】
 党首会談の前に、野田佳彦さんは本会議の前の代議士会で、これからこういった提案があるので枝野さんと午後お会いしますということを言った。それで野田さんのグループの人たちは知っていた。代議士会で玉木さんはそのことを言わなかった。それでマスコミからそのことを聞かれた、例えば篠原さんとかそういった人たちは激怒していた。つまり、いろいろなことについて、党のやっていることを党のメンバーが知らなくてマスコミから聞かれるのは非常に屈辱なのですね。なぜ重要なものがあるということを代議士会で言わなかったのか。

【代表】
 公党間の約束ですから、先方での党内手続なども尊重する観点から、先方が出していいと言うまではその約束を守ったということです。それはもう約束を守らないと、公党間の約束事とかいろいろなことは進めることはできませんから。もちろんそれは党内の皆さんに事後報告になるようなことも結果としてあるかもしれませんが、やはり事を進めていく上では党と党の間の信頼関係は守るということが原則だと私は思っています。