玉木雄一郎代表記者会見

2019年11月27日(水)14時00分~14時24分
発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/ZR5VfxL5YKc


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○「高等教育未婚ひとり親支援法案」の提出について

【代表】
 まず、私から一点。大学等修学支援法案(大学等における修学の支援に関する法律の一部改正案:通称「高等教育未婚ひとり親支援法案」)を、きょう総務会で了承を得られれば提出したいと思います。
 これは我が党の、文部科学委員会でいつも頑張っています城井崇議員がある意味これを見つけて、問題点を直そうということで、それを法案化したものでありますが、実は高等教育の修学支援制度における不公平があります。
 年末の税制改正でも議論がなされますが、いわゆる死別あるいは離婚した形でひとり親になった家庭の子どもと、未婚のひとり親の子どもの間で、さまざまな格差があるということが言われています。いわゆる寡婦控除ということで、年末の税制改正でも、これを死別か、離婚か、あるいは未婚のひとり親かということは問わず控除の対象にしていこうという議論が行われていますが、実は給付型奨学金と大学授業料の減免の制度においても死別・離婚でひとり親となった子どもと未婚のひとり親の子どもの間で最大支援額に54万円もの差があるというのが現状です。
 ここは、子どもはどのような形で生まれてくるのか選べませんし、そこに差を設けるべきではない。一人ひとりの子どもに着目して支援を行っていこうということで、私たちとしては、この未婚のひとり親の子どもにも同じように支援を及ぼしていくべきだということで、必要な改正法案をつくって提出したいと考えております。修学支援制度はそもそも学習意欲のある子どもたちを支援する制度でありますので、現在の制度はこうした格差を放置するものであって、我々としては容認できないと思っております。この法案の成立に向けて、与野党の皆さんのご理解を得ていきたいと思っております。
 あわせて、年末の税制改正に向けても、昨年の税制改正でも我々は未婚のひとり親家庭への寡婦控除の適用についても強く求めてまいりましたが、去年は特に与党の中でも自民党が「だめだ」ということで認められませんでしたが、ことしは少し柔軟になってきていると思われますので、我が党としての考え方をまとめて、与党・自民党にも税制改正の申し入れをしていきたいと思っております。

○「桜を見る会」問題 反社会的勢力と見られる人物の参加について

【代表】
 次に、「桜を見る会」でありますが、きょうの官房長官記者会見、また本会議でも議論となりましたが、いわゆる反社会的勢力が入っていたということで、これは重大な問題だと思っています。
 そもそも、セキュリティーも非常に厳しくやるということですが、そういうセキュリティー以前の問題として、そういったよく把握をしていない人が入っているということが認められるのか。また、個人情報なのでそういったことはよくわからないという答弁でもありましたが、ここは個人情報だからわかりませんで済まされる話ではないと思いますので、しっかりと名簿を確認して、一体誰の紹介・推薦で入ったのか、このことは明らかにしてもらわなければなりません。
 そして、官房長官自身もお認めになっていますが、こういったことはやはり官房長官の責任にもつながる問題だと思っておりますので、事実関係をしっかりとして、事の真相を明らかにしていきたいと思いますし、明らかにする責任が政府、とりわけ官房長官にはあるということを強く申し上げたいと思います。


■質疑

○「桜を見る会」問題 反社会的勢力と見られる人物の参加について

【日本テレビ・右松記者】
 「桜を見る会」に関連して。先ほど、事の真相を明らかにする責任がとりわけ官房長官にあるというお話をされたが、(共同会派の)安住国対委員長は、これは進退問題に発展するのではないかという考えに言及されている。もし反社が中にいたということが認定された場合、かなり重大なことだと思うが、責任という重みについてはどのあたりで代表は考えていらっしゃるか。

【代表】
 まずはよく事実関係を明らかにしていきたいと思いますが、責任があると、ご本人も自分の責任だということを国会でも発言されているようですから、それは相当の重みを持って受けとめてもらいたい。まずは、どういう経緯で、どういう形で、反社会的勢力の方が入ったのか。結果として入ったことはもう認めておられるわけですから。特に官邸枠で入ったという疑惑というか疑いがかけられているわけですから、(招待区分の)通し番号60番から63番ですか、その間は官邸枠ということはわかっているわけなので、その意味では、官邸の主の、あるいは官邸の主のサポート役たる官房長官の責任は極めて重いと思いますので、まずはここは明らかにしていきたいと思います。

【フリーランス・安積記者】
 代表もかつて4人ほど推薦されて、招待されたと。そのとき、その4人は身元などは確認されて、その名簿を出されるときには身分の保証みたいなことを覚悟されるということはあったのか。

【代表】
 以前も申し上げましたが、たしか4人の推薦枠で、私は地元のいろいろ力をかしてくれた方、商工会の会長さんとか、そのときは叙勲を受けていませんでしたが後に叙勲を受けるような方を推薦させていただきました。もちろん身元もしっかりされた方で、全員、今もご存命の方です。
 そのときに、内閣府宛てにエクセルデータで名簿等の提出をあわせていたしました。これは党がそういうことをしろということで、内閣府に出すということで電子データで名簿等を取りまとめた明確な記憶がありますし、そういった依頼の文書も残っておりますので、政権はかわりましたが、それは今もなお内閣府に電子データとして残っていると思います。民主党政権時代のものも含めてですね。ですから、それは公開すると決めれば公開できると思います。電子データですから、毎年毎年、1年分ずつ削除しているとも思えないので、当然残っていると思いますから、速やかに内閣府は出してもらいたいし、民主党政権時代のものを含めて速やかに公開すれば全てが明らかになると思います。

○野党連携について(1)

【読売新聞・深澤記者】
 昨日の、「たまきチャンネル」の収録だと思うが、立憲民主党などとの合流について、「一つになるより連立の時代だ。各党がカラーを出したほうが、多様化した社会に合っている」と述べたということだが、合流に慎重姿勢を示されたという解釈もされている。改めてこの発言の真意をお聞かせいただきたい。

【代表】
 私が申し上げたのは、1993年に小選挙区制度が導入されてから、二大政党を志向したのだけれども、今の自公政権も含めてずっと連立政権なのですね。だから、社会が多様化してきているので、なかなかアメリカ的な絵に描いたような、「赤組対白組」みたいにならないという現状があるということをまず申し上げました。
 その上で、この臨時国会から衆参ともに共同会派を構成することになりましたので、まずはこの会派の活動をともにすることによって信頼関係を積み上げていくということが今やるべきことだと思いますし、それなくしてその先の合流もないだろうということで、今はこの共同会派に魂を入れていく、あるいはともにさまざまなものをつくり上げていく、そのことに全力を挙げる段階だということを申し上げました。

【読売新聞・深澤記者】
 今国会から共同会派を形成されて、その熟成次第ということだと思うが、代表からごらんになって、今国会もあと2週間を残すところだが、共同会派を結成されて一緒に国対活動・国会活動、一緒に戦うことによってどのような効果が出てきたと、どのように中間的に総括されていらっしゃるか。

【代表】
 一緒になって力を合わせてやることによって、効果が少しずつ出てきているかなと思います。
 例えば英語民間試験の導入の延期などは、我が党の城井崇議員、立憲民主党でいえば川内博史議員、よく現場で力を合わせながらやってきたと思いますし、参議院においても、いろいろなことは言われますが、力を合わせるところは合わせるということでやってきていると思いますので、そこは少しずつ信頼関係が築けているのかなと。そう評価しています。

【共同通信・中田記者】
 今の質問に関連して。代表は今の時点では党を合流させるとか一つの党になるほどの信頼関係が醸成し切れていないという認識か。

【代表】
 それぞれ別の党だし、これまでいろいろ経緯がありました。ですから、一つ一つ、いろいろなことを積み重ねながら前に進んでいかなければいけないと思っております。
 現時点においては、やはり会派をともにしてこの臨時国会始まりましたから、そこを共同作業をふやしていって信頼関係を積み上げていくことが今やるべきことだし、少しずつそれが積み上がってきているなという実感です。

【日本テレビ・右松記者】
 今の流れに関連して。共同会派に魂を入れていく段階だと見ていらっしゃるということだが、これが例えば解散・総選挙になった場合、年明け解散とか4月解散などもささやかれているが、そういった場合には一つの党になることが望ましいとお考えか。

【代表】
 選挙については、いずれにしても、小選挙区制度で戦う衆議院は野党間でできるだけ力合わせをしなければいけないのは、もう皆さんが思うところだと思います。ですから、それをどのような形でやるのか。それもやはり国会などでの共同活動、共同会派をどのように運営していけるのかということとも関係すると思いますから、まずは、今、国会でともに力を合わせているわけですから、そこをしっかりと進めていくということで信頼関係をしっかりとつくっていきたいと思っています。

【NHK・米津記者】
 関連して。共同会派の信頼関係、これから構築していく途中だというお話だが、臨時国会は間もなく終わるという中で、年を越えてもその信頼関係はまだ築いていく段階というふうにお考えか。

【代表】
 一歩一歩、一つ一つ、前に進んでいくということでしょうね。

【日本経済新聞・島本記者】
 関連するが、国民民主党の佐賀県連が、年内に立憲民主党と一つの党にという決議をまとめているが、地方からこうした動きが出ることについてはどのように考えていらっしゃるか。

【代表】
 あまり知られていませんが、数ヵ月前にもたしか愛媛県連からも同じようなものが出ていたと思いますし、何度か全国幹事会をする中で同じような意見はいただいております。ただ、一方で、独自色を出して独自に進めと言う都道府県連もありますので、地域によってさまざま事情が違うなというのが実感ですから、よくよく、地域の声もこれさまざまなので、丁寧に聞いていきたいと思っています。

【フリーランス・堀田記者】
 佐賀県連に関して。原口さんが言っているのではない。大串さんも言っているのではない。大串さんの場合は、立憲の県連というのは何もないわけで、わかりやすく言うと自分の子分は全部国民民主党だ。だから、2人が言っているのではない。
 それから、地方選挙を見ると、国民民主党公認の人はポスターの中に「国民民主党」というのが天眼鏡で見なければわからないくらい小さい。立憲の方は、若い方、新人が多いので「立憲民主党」というのを出している。それは今度、上尾でも行けばわかると思う。それは、国民民主党にいることを恥じているのか、国民民主党というのがプライドが持てないのかどうかということなどは聞いたことありますか。

【代表】
 自民党もよく「自民党」というよりも「自分党」と言われて、個人後援会をしっかり持っていたり、つまり必ずしも国政の党勢に左右されない強固な有権者との信頼関係を築いている方は、党名を出してもいいし出さなくてもいいという中で当選されてきた、ある意味での実力派ぞろいという方が地方にはいるし、現にこの4月の統一自治体選挙でも、首都圏は非常に厳しかったのですが、地方では着実に勝ち残っている我が党所属の議員が多いということから見ても、そういった地道に地域に根差した議員が多いというのが一つの特徴かなと思っています。

【フリーランス・堀田記者】
 きょうの毎日新聞に合流のことが出ているが、一番の大前提を書いていない。要するに、枝野さんは、党同士の合流は認めないということは公的に言っている。そうすると、玉木さんが合流ということに熱心なのか。それとも、もし合流するときはどのような手段を使って一緒になるのか。この前、小沢さんが枝野さんと話をしたが、党同士は絶対にやらないと公的に言っている、それをどうクリアできるのか。

【代表】
 きょうも役員会がありましたが、そういった話はありませんでした。

○高知県知事選挙の結果について(1)

【朝日新聞・小林記者】
 2点お尋ねしたい。
 先日・日曜日に投開票のあった高知県知事選だが、国民民主党としては県連レベルの推薦をされた。敗れた受けとめと、今後の衆院選に向けて、今回の野党共闘について今後どんな意義があると思われるのか、お聞きしたい。

【代表】
 選挙は、常に申し上げていますが、「くろみつ(9・6・3)の原則」が大事だと思っておりまして、いわゆる野党支持層の9割、そして無党派の6割、いわゆる保守層と言われる自民党系の支持層の3割というものを押さえたときに黄金律として勝てると思っていますし、それが大体の統計調査の結果だと思います。
 埼玉県知事選挙のときは、大野元裕候補自身が非常に保守的な立場の人だったので、そこをどちらかというとリベラル系が応援することによって、左から右まで幅広い支援を得ることができたのかなという分析です。
 今、高知県については分析の途中ですが、やはり無党派あるいは保守層に対してどれだけ食い込めたのかというところを、まずはよく分析をしてみたいなと思っています。

【フリーランス・安積記者】
 きのう立憲民主党の福山幹事長が、高知県の今回の知事選について、党籍を離脱したほうがよかったのではないかというような発言があった。これについてはどういうふうにお考えか。

【代表】
 幅広い支持を得るということからすれば、かつ、首長を目指すわけなので、あまり党派にこだわらないで幅広い県民の支持を得るという意味では、党籍を抜いて完全無所属でやるというのも一つのやり方だったのかなと思いますが、また、そういった要請はしましたが、共産党さんとしては党籍を残したまま戦うということでしたので、その範囲の中で我々としても一生懸命応援したということです。

○饗宴の儀における丸山議員の不適切言動疑惑について

【時事通信・近藤記者】
 先ほど原口国対委員長のところにN国の丸山穂高さんが来て、饗宴の儀でのご自身の行動について議運で取り上げたことを、証拠を示せということと、あいまいな証拠に基づく指摘であれば謝罪を要請する、代表宛ての公開質問状を出された。党としての対応について、代表のお考えを伺いたい。

【代表】
 国対で検討すると思いますので、その報告をまずは待ちたいと思いますが、ただ、報道されているようなことが本当に事実かどうかというのは、丸山議員にも明らかにしてもらいたいと思います。何か皇室方に対して失礼なことがあってはならないと思いますので、そこは我々としても方針については議運・国対で検討するので確認したいと思いますが、そういう意味では丸山議員自身にきちんと説明責任も、もしそういったことを疑われているのであれば説明をしっかりされてはどうかなとお勧めしたいと思います。

○野党連携について(2)

【朝日新聞・小林記者】
 昨夜、幹事長同士の、平野さんと福山さんの会談があったようだが、もし代表に報告があったら内容について差し支えない範囲で教えていただきたい。

【代表】
 いや、まだ報告を受けていません。

○高知県知事選挙の結果について(2)

【フリーランス・堀田記者】
 高知県知事選だが、善戦だと共産党さんは言っているが、惨敗だと私は思う。一般的に比較して、ことし行われた大阪12区補選、野党側は宮本岳志さん一本に絞ったが、はっきり言って惨敗だった。樽床さんよりも票をとれなかった。日本維新の会の大勝利だった。高知に関して言えば、もう山原健二郎さんがいた時代とは違うと思うが、共産党さんというものが出ると票は逆に逃げるのではないか。

【代表】
 よく分析をしてみたいと思いますが、共産党の候補かどうかということを少し脇に置いても、単に野党がまとまっただけでは勝てない。必要条件かもしれませんが十分条件ではないなということは常々思っていますので、やはりどうやって勝つのかということに対して貪欲に追求していかなければいけないなと、よく総括したいと思います。

○国民民主党グッズ第2弾「こくみんうさぎ」ぬいぐるみ販売開始

【司会・伊藤孝恵役員室次長】
 では、最後に「こくみんうさぎ」のぬいぐるみの宣伝をお願いします。

【代表】
 Tシャツをつくって11月7日に発売を始めましたが、今度ぬいぐるみを、11月29日、この金曜日に売り出します。また、来月の末にはキーホルダーも出したいなと思っています。
 こういったグッズを続々販売したいと思いますので、「皆さん、よろしく」(と「こくみんうさぎ」が手を振る)。

【伊藤司会者】
 ありがとうございました。(ぬいぐるみの)値段は2970円です。

【代表】
 Tシャツはもう少し安いので。よろしくお願いします。