玉木雄一郎代表記者会見

2019年12月12日(木)11時05分~11時22分
発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/lwMqoobeW_8


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○大学共通テスト・記述式問題「導入見送り」報道について

【代表】
 冒頭、2点。
 まず、本日の報道で、政府が大学入試における国語と数学の記述式問題の導入を見送る方針を固めたというふうに出ております。来週にも発表ということでありますが、もしそうなれば、これは我が党の城井崇衆議院議員を中心に、英語民間試験の導入とあわせてこれまでも問題点を指摘してきた話でありますので、そうなれば非常にいいと思いますし、これまでの国会での論議というものが政治を動かすことになったということで、大変これはよかったと思っております。早く発表して、当事者である高校生にしっかりと方向性を示すべきだと思っておりますので、政府にもまず事実関係の確認を求めていきたいと思います。

○未婚のひとり親家庭への税控除適用・就学支援について

【代表】
 あわせて、与党の税制大綱が決定されますが、我々としても求めてきました、いわゆる未婚のひとり親家庭の税金の控除の問題については、去年からの積み残しになってきていましたが、死別したひとり親、離婚したひとり親の家庭と同様に、結婚歴のない未婚のひとり親の家庭の子どもに対してもひとしく支援が及ぶようになったことは、これまで我々が主張してきた方向でありますので、このことも評価をしたいと思っております。
 引き続き、今、法案(高等教育未婚ひとり親支援法案)を出しておりますが、こういった所得の計算において未婚のひとり親を差別しないということで、高等教育の就学支援、給付型奨学金あるいは授業料免除の計算においてもひとり親の家庭の子どもを差別しないような、区別しないような対応をとっていただくことをあわせて求めていきたいと思っております。


■質疑

○立憲民主党からの政党合流提案について(1)

【共同通信・中田記者】
 本日午後に国民民主党の両院議員懇談会が開かれるという案内をいただいている。先週の金曜日に枝野代表から、ともに行動しようという投げかけを受けての話だと思うが、枝野代表の投げかけに改めてどのように向き合うかということと、党内でどのように理解を得ていくか、2点について伺いたい。

【代表】
 先週6日に枝野代表から政党の合流についての呼びかけがありましたので、その場でも申し上げていますが、衆参一体となってやっていくこと。そして、それぞれ独立した政党、公党でありますから、対等な立場で交渉・協議をしていくということ。そして、前提として、参議院における信頼醸成を努力をすること。この三つを申し上げておりますので、交渉・協議をこれからしていくことになると思いますが、そういった大きな原則に従って交渉・協議を進めていきたいと思っています。
 こういったことを両院議員総会で閉会の日に説明をしておりますが、改めてきょう両院議員懇談会を開いて国会議員の皆さんからさまざまな意見を伺いたいと思いますし、15日は地方組織から幹事長クラスに来ていただいて、地方の声もしっかり聞いていくということで、これからの対応を決めていきたいと思っています。

【時事通信・近藤記者】
 関連だが、この合流の話に関して、先日、立憲民主党の福山幹事長は、早ければ早いほうがいいという認識を示されたが、回答はいつごろをめどにされるお考えなのか、現時点でのお考えをお聞きしたい。

【代表】
 現時点では未定です。  期限を切るような話が党首会議の中でもありましたが、私以外の(各党・各会派の)代表からも、期限を切るような話はどうなんだという声が出て、結果として、明確な期限ということは特に言わないことにしようというか、期限を定めるようなことはなしにしようということがありましたので、まずはそれぞれ党内で丁寧な議論を行って意見を集約していくということが大事だと思っています。
 社民党さんもたぶん同じようなことをおっしゃっていたと思います。

【産経新聞・千葉記者】
 関連して。党内を見ていると、非常に合流に前向きというか、急ぎたいという方と、ちょっと慎重に構えて交渉していこうというところで、分かれているように見える。事の進め方によっては党内が二分されかねないようなことも出てくるかと思うが、代表はそのあたりどのようにハンドリングされていくお考えか伺いたい。

【代表】
 それぞれの選挙区事情とか、あるいは衆参という立場によって、考え方もさまざまあることは事実です。だからこそ、やはり衆参が一体となってやることが必要だと思いますし、しっかりと対等の立場で交渉・協議をしていくことが必要だということで申し上げておりますので、きょうこれから両院議員懇談会が開かれますが、まずはしっかりと党内の意見、それぞれの意見を聞いていきたいと思っています。

○学校教育制度・教育政策について(1)

【フリーランス・堀田記者】
 ひとり親のお金の問題だが、つまり日本において高等教育、22歳までに大学を終えようということがあるが、別にそれは、「身の丈」ということは使いたくないが、いろいろとあると思う。例えば玉木さんの中学・高校を卒業した中にも就職した人もいるし、定時制に行って大学を目指した人もいる。だから、フレキシブルに考えて、それを卒業したら受け入れる社会のシステムをつくることがより大事だと思う。

【代表】
珍しく堀田さんと意見が一致します。これから「人生100年時代」になって、多様な生き方ということが必要になってくるし、逆にいつでも学べるような体制を社会がつくることが必要だと思います。あと、実際地元に残って活躍されている方は、地元の高校を卒業したり、あるいは専修学校、専門学校を出て地元で頑張っておられる方もいると思うので、いわゆる4年制大学とか6年制大学に進むということが全て教育キャリアの目標点かというと、そうではないと私は思っています。いわゆる高専のような非常に優れた仕組みもありますので。だから、いろいろな学び方ができるようにしていく、それを社会全体としても受容する、あるいは、いつになってももう一回そういった教育機関に戻って学び直せるというような環境を整えることが今一番大事だなと思いますので、深く賛同いたします。

○立憲民主党からの政党合流提案について(2)

【朝日新聞・小林記者】
 合流の話に戻るが、先ほど対等な立場での協議とおっしゃったが、「対等」というのは結構人によって解釈がまちまちかと思うが、代表がイメージする「対等」というものはどういうものかというのが一点。あと、きょうの両院議員総会の中で何かしら一任を取りつけるとか、どこまで議論をしようとされているか、その辺のきょうの議論のめどなどがあったら教えていただきたい。

【代表】
 これも相手のある話ですから、よく話し合って進めていきたいと思いますし、まだ交渉・協議も始まっていませんので、きょうは、これからこういった大きな方針で臨んでいきますということを改めて報告をして、皆さんの意見を伺いたいと思っています。

【朝日新聞・小林記者】
 「対等」のイメージは。

【代表】
 「対等」のイメージは、公党ですからしっかりとそれぞれ、党名、政策、人事、組織、こういったものについても、やはり党と党が合流するのであればしっかりとすり合わせが必要だと思いますので、とにかくこれしかないということで協議なく無条件に「これを前提とします」ということではなくて、いろいろ話し合いをさせていただきたいなと。共同会派のときもそうでしたから。ですから、よくよく、しっかりと話し合いができるテーブルをつくるということが大事だと思っています。

○学校教育制度・教育政策について(2)

【フリーランス・堀田記者】
 城井さんの話に戻るが、私はちょうどこの時期に、兵庫の東須磨小の問題があったが、そのことで、要するに児童・生徒というのは教師を選べない。それが日本全国どのくらいいるのだと。大学を目指しているのは日本全国で1年間に70万から80万だが、それに比べてものすごく多い。しかも、大学を目指している人たちは、ある意味で逃げるとかほかの道を選ぶといったことができるが、児童・生徒、義務教育の人間は選べない。だから、それを東須磨小の問題とか、また女児わいせつとかいうのがあるが、そういった教師のことをやってくれと言ったら、城井さんはやりましょうと言うが、立憲の水岡さんとか那谷屋さんは絶対にやりたくないと言っている。これから将来を担う、そして選ぶことができない、かわいそうな児童・生徒のために、もうちょっとこの東須磨小の問題から教師の問題ということを前向きでやってください。

【代表】
 子どもたちのことを第一に考えてやることが大事だと思います。もちろん先生の働く環境とか、いろいろなことにも問題があって改善していかなければなりませんが、やはり子どもたちを第一に考えるということが基本だと思います。どうしても、前も申し上げましたが、先生同士がかばい合ってしまうような構造が残っていて、教育委員会についても、その意味では、事を明らかにするというよりもむしろ隠蔽しようとするような構造的な傾向があるとすれば改革していかなければいけませんし、親の声、地域の声、そういった多様な声が教育委員会の意思決定にしっかりと反映されるようにしていくことがこれから大事だと思いますので、ここは別にちゅうちょすることなく問題点についてはしっかりと指摘をし、改善をしていきたい、改革をしていきたいと思っています。

○立憲民主党からの政党合流提案について(3)

【「FACTA」・宮嶋記者】
 国民の目線から見ると、国民民主党は支持率が低いから、来年は選挙もあるから、せめて立憲に行って働いて選挙を迎えたいという議員がかなりいて、そういう人たちが合流騒動をやっているというように見えてしまう。最後は玉木さんに一任というのを取りつけられるような、そういう人たちを説得できるのか。1人で出ていっていただくのも一つの道ではないかと思うが。合流に対して国民がやや冷ややかな目で見ていることを国民の議員の皆さんにご理解いただきたいと思うが、その辺はどうお考えになるか。

【代表】
 やはり国民の目から見てどう見えているのかという視点はすごく大切だと思います。結局、「選挙のためにやっているのではないか」とか「保身のためではないか」と思われると、そういった連携の強化の動きも冷ややかに見られてしまうということについては、我々もやはりしっかりと意識を、自覚をしなければいけないなと思っています。
 力合わせを進めていくに当たっては、やはり何の目的で何の目標に向かってやっているのかということをきちんと国民の皆様にお示ししないと、「結局、永田町の中の数合わせ」という批判を免れないと思いますので、今後、各党・各会派と協議をしていくに当たっては、そういった何のためにやるんだということをきちんと、まずはその大義なり共通に実現すべき政策といったこともあわせて協議の中で明確にして、国民の皆様にしっかりと説明をしていかないと納得が得られない。そこはしっかりと自覚をして進めていきたいと思っています。