玉木雄一郎代表記者会見
2019年12月18日(水)15時30分~15時44分
発行/国民民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/8KDuIeElEz0
■冒頭発言
■質疑
■冒頭発言
○共通テスト「記述式問題」の導入見送りについて
【代表】
まず、私のほうから何点か申し上げたいと思います。
一つは、昨日、文科大臣から、(大学入学共通テストに)来年度から導入予定であった国語と数学の記述式試験について、無期限の実施先送りが表明されました。事実上の導入断念でありまして、子どもたちや教育関係者の先行き不安を払拭するために、政府は将来どうするのかという方向性を早急に明確に示すべきだと思います。
そもそも先月、英語民間試験の導入も延期になりましたが、これ冷静に考えると、子どもが対象になっていますが、行政のあり方としては前代未聞の大失態だと思います。ですから、なぜこんなことが起こったのか、しっかりと検証と総括を求めたいと思いますし、関係者の処分が必要だと思います。ぜひ、こういうことが二度と行われないように、しっかりとした反省と総括を求めたいと思っております。
この件に関しては、我が党の城井崇議員を中心に、もう数年前から問題点を国会の中で指摘し改善を求めてきたわけでありますが、英語民間試験、そして国語と数学の記述式、直前になって二つとも導入延期になったということは本当に前代未聞の大失態でありまして、厳しく通常国会においても議論をしていきたい、いかなければならないと思っています。
○政治分野における男女共同参画推進について
【代表】
先ほど、橋本(女性活躍担当・男女共同参画担当)大臣が党本部にお越しになって、各種選挙における女性候補者の擁立について要請をいただきました。
これは、政治分野における男女共同参画推進法が通って、努力義務ではありますが、各政党に女性候補者の擁立を推進する義務が課せられました。
我が党としては、この要請を待つまでもなく、この参議院選挙においては比例区そして選挙区で結果36%が女性候補者となりました。3割を目指そうということでこれまでもやってきたので、その目標は達成できたかなと思っております。ただ、地方議会においては、残念ながら統一地方選挙でもこの目標を達成することができませんでしたので、引き続き党としては取り組みを強化していきたいと思います。
あわせて、候補者だけではなくて党の役員・職員、こういったところにも女性を登用していきたいと思っております。
とにかく、先般発表されたジェンダーギャップ指数で昨年の110位から121位にさらに落ちて、OECDで最低というのは極めて不名誉だと思いますので、ここは日本として、逆に言うと改善すべき余地がいっぱいある分野でありますから、国民民主党としても政治分野における男女共同参画の推進にはこれまで以上に力を入れて取り組んでいきたいと思っております。
○養育費確保を支援する議員立法の作成について
【代表】
これに関連して、さまざまな女性の問題ということで男女共同参画の問題に我が党は取り組んでおりますが、離婚したときに養育費を受け取っていないひとり親家庭が多いのがこの日本の特徴になっています。そのことが子どもの貧困にも直結しているということを深刻に受けとめまして、離婚時に養育費の取り決めがなされるように、これを促す議員立法を今まとめております。
早ければ来年の通常国会にも提出したいということで、今、関係の皆さんが法案作成に精力的に取り組んでおりますが、まず我々としては、一定の年齢以下の子どもを持つ父母が離婚する場合においては、強制執行可能な形での養育費の取り決めがなければ離婚の届け出を受理しないというような仕組みを導入して、離婚時における養育費の取り決めを着実なものにして、そうした養育費の支払いをしないというケースがないようにしていきたい。
こういう法案を検討しておりますので、ぜひ来年の通常国会に提出できるように、年末年始も作業していきたいと思っております。
■質疑
○共通テスト「記述式問題」の導入見送りについて
【毎日新聞・遠藤記者】
先ほど、記述式試験の関係で、関係者の処分が必要ではないかとおっしゃっていたが、萩生田文科大臣の責任に関しては、辞任を求めたりされるおつもりはあるか。
【代表】
これは、今の萩生田大臣だけではなくて、歴代の関係した文科大臣も含めて、誰に、どの大臣に、どの政治家に、どの役人に責任があるのかということをまず明確にする必要があると思いますので、そういったことも含めてまずは検証と総括を求めていきたいと思っています。
○立憲民主党との政党合流協議について
【共同通信・中田記者】
立憲民主党との合流協議について伺いたい。本日、連合の神津会長と面会され、丁寧な協議をという話を神津会長もおっしゃっていたが、きのうのフジテレビの番組で代表は、原発政策について、詰めていけば相当歩み寄れるというような見解を示されていたと思う。「丁寧な協議」の中でどのようにそういった政策の違いの歩み寄りを進めていくか、具体的なお考えを伺いたい。
【代表】
政策についても当然話し合いをしていくべきだと思いますが、これは政調会長レベルでやるのか、幹事長クラスでやるのか、どういうメカニズムで政策的な話し合いをしていくのかについてはまだ決まっておりません。あしたにも第1回の幹事長間の会合があるやに聞いておりますので、その中で調整のメカニズム、話し合いのメカニズムのあり方についてまず話し合いが行われると思いますので、その幹事長間の話し合いの結果をまずは見守りたいと思います。
【産経新聞・千葉記者】
政党合流の協議に関して。玉木代表が掲げられた対等な立場の協議ということだが、取材をしていると、対等な立場の協議と対等な合併というのはまた意味が違って、ある意味では協議に入った段階でその条件は満たされているという解釈も可能だというような解説も聞くが、「対等」という言葉がどういったことを指すのかについて代表のお考えをお聞きしたい。
【代表】
これから交渉が始まっていきますので、交渉が妥結するのかしないのかについても、今は予断を持って何か語ることは避けたいと思いますが、ただ、両幹事長間で協議に入ったということでありますから、その意味では、さまざまなテーマについてさまざまな話し合いが行われるのだろうと期待しております。
【NHK・米津記者】
先ほどの総務会で、立憲民主党との合流に関しての報告が玉木代表からなされたと聞いているが、玉木代表自身のご発言を確認させていただきたい。合流に向けてさまざまな論点があるということ、両党の幹事長間で話し合っていくこと、そういった旨を発言されたと聞いているが、改めてお聞きしたい。
【代表】
おおむねそういう趣旨の発言をしました。
加えて、やはり党と党が力合わせをしていくに当たっては、何のためにそういった力合わせをするのか、国民にとっての意義は何なのかという、国民にとっての大義をしっかりと語らなければ「単なる永田町の数合わせ」と言われるので、そういった大義をしっかりと示していくことが大事だということを枝野代表にも申し上げたということを報告しました。
加えて、我が党は地方組織がしっかりあって、これまでも党運営において地方組織や自治体議員の声をしっかりと党運営に反映してきました。ですから、こういった地方の声をしっかりと反映できる、そんな仕組み、そんな文化が大事だということもあわせて枝野代表に申し上げたということを報告いたしました。
【毎日新聞・遠藤記者】
今週の日曜日に立憲民主党の枝野代表と共産党の志位委員長が会談され、今後の選挙協力のことなどについてお話しになったそうだが、それに対する受けとめと、今後国民民主党は共産党とそういった会談の予定があるのか伺いたい。
【代表】
他党のことについてはコメントいたしません。
これからどうするかについては、共産党に限らず、さまざまな政党や会派と緊密なコミュニケーションをとっていきたいと思っております。
【共同通信・中田記者】
先ほどの私の質問に関連して、きのうのテレビ番組でのご発言だと、原発政策については、原発に依存しないという山の頂は一緒であって、相当詰めていけばわかり合えるというか歩み寄れると、そういうご発言だったと思う。具体的に立憲と国民の原発政策の違いをどう乗り越えていくのか、詳しく伺いたい。
【代表】
これからの協議次第ということだと思います。
ただ、我々も「2030年代ゼロ」ということを掲げているので、いつか原発に依存しないような、そういったエネルギー体系にしていきたいということでは同じだと思うのですが、その頂に至る道のり、山の登り方、北側ルートで登るのか南側ルートで登るのか、そういった登り方の違いはあるし、ペースの違いもあるのかなと思いますが、そこはやはりよく話し合いをして議論を重ねていきたいと思っております。
【朝日新聞・小林記者】
最初の党首会談、枝野代表が合流を呼びかけたときの党首会談のときに、枝野さんからは「会派を共にする皆さんとは、理念政策の共有をしていただいていると考えます」と発言があった。要は共同会派を組んでいる党派の中では政策・理念は共有されているというメッセージ、政策についてはある程度一致しているという立憲側のメッセージとも受けとめられると思うが、それについてはどう受けとめているか。
【代表】
立憲民主党側の認識はそうだというふうに理解をしております。
ただ、これは会談の中でも申し上げましたが、例えば衆議院と参議院でも差があるので、特に参議院においては信頼醸成が必要だということは、もう何度も申し上げております。
その意味では、なかなかまだ、全て一致しているという状況ではないと。特に参議院においてはさまざまな思いが双方にあるということが、今、現実だと思いますから、そこを埋めていくにはやはり努力が必要だということで、私からも枝野代表にその旨は申し上げているというのが現状です。