玉木雄一郎代表記者会見
2020年1月20日(月)21時48分~22時04分
発行/国民民主党役員室
■冒頭発言
■質疑
■冒頭発言
○両院議員総会を開催 政党間協議継続の方針を確認
【代表】
きょう両院議員総会が開催されました。去る1月15日の両院議員懇談会で党規約第8条第6項に基づく要請があり、本日は「合流協議推進」についての議論が行われました。
途中、津村代議士、奥野代議士を中心に、24名の方が署名をした「決議案」が出されました。もう皆さんもご存じだと思いますが、「国民民主党は、自民党政権に代わって政権を担いうる強力な態勢を築くため、立憲民主党と合流する。そのため、速やかに党首会談を開き、合流について基本合意を行う」という中身の「決議案」でありました。
このことについてさまざまな議論が行われ、提出者からは採決を求めるということで提出をされましたが、そもそも決議に至らず、決議しないということで、採決をもって議題として取り上げることも否決をされたというのが最終的な結論であります。議題とすることを否決したということであります。
ですから、いわば現在の条件で現時点において合流を決定するということが党の意思として否定されたということですから、これまでの方針どおり、引き続き粘り強く交渉を行って、できるだけ多くの者が納得して参加できるプラットフォームづくりに努めていきたいし、粘り強く交渉を継続していきたい。そう思っていますし、それがきょうの両院議員総会の結論だと認識しています。
■質疑
○両院議員総会 政党間協議継続の方針確認について
【朝日新聞・小林記者】
議題として取り上げないという結果が出たということだが、それに至る、挙手なりで賛否を問われたと思うが、その数字を教えていただきたいのと、今後の協議の進め方について玉木代表としては具体的にどのように考えられているか伺いたい。
【代表】
19対28でした。28の方が取り上げるべきではないと、19の方が取り上げるべきだということだったので、そもそも採決にも至らなかったということです。
今後ですが、きょう両院議員総会の冒頭でも申し上げましたが、まず、私から交渉を打ち切る気はありません。引き続き粘り強く交渉していきたいという思いは変わりません。大きな固まりをつくろうということをずっと申し上げてきましたが、これは内実ともに単なる形式的ではない固まりにするためには、いわゆる3条件ということでこれまで協議方針を堅持しながら協議をしてきましたが、やはり政策・理念のすり合わせ、こういったことは大切だと思いますし、私たちが中道ということを言っているのは、単に路線的に真ん中にあるということではなくて、やはり単なる対決だけではなくて解決策も示していこう、反対だけではなく提案していこうという、我が党のある種の立ち位置、立場、こういったものが日本の政治、日本の野党全体にとっても必要だと思うので、こういったことをしっかりと反映できるように粘り強く交渉をしていきたいと思っています。
同時に、国会が始まりましたので、昨年の臨時国会からできている共同会派の枠組みの中で、やはり野党が一致協力して力を合わせて安倍政権に厳しく対峙していくということが大切だと思いますので、そういった活動を積み重ねながら、さらに衆参両院における信頼醸成を高めて、交渉・協議も前に進めていきたいし、進めるエンジンにしていきたいと思っています。
【日本経済新聞・島本記者】
きょう党の意思を決定されて、向こう側にはいつどのような形で伝達されるのかということと、仮に先方が協議を打ち切ると言った場合、どのように対応されるのか伺いたい。
【代表】
まず、あす、幹事長からきょうの総会の内容等についても報告をすると思います。詳細はこれから打ち合わせますが、まずは幹事長レベルで、早ければきょうにでもお伝えをするのではないかと思います。
打ち切られたらどうかということですが、我々としては引き続き双方が納得できる着地点を見出せるように粘り強く交渉していきたいと思っておりますので、我々としての考え方をお伝えしながら進めていければと思っています。
ただ、今やはり集中すべきは国会だと思いますので、その意味でも一旦小休止ということにはなるのかもしれませんが、やはり大きな固まりをつくって政権与党に向き合うという、その方向性は変わっていませんので、そういった思いを持ちながらまずは国会に集中するということが必要だと思いますし、枝野さんも同じ思いでいらっしゃるのかなと思っています。
【日本経済新聞・島本記者】
きょう津村さんを中心にこういった「決議案」が出されたこと自体についてはどのように感じていらっしゃるか。
【代表】
党規約に基づいて出てきたものですから、そういった意見があると。やはり交渉を継続するというよりも、ある程度今の条件で十分とれているのではないかと、さらなる協議・交渉というよりも早期の合流について合意せよという意見だったと思いますので、それはそれで、規約に基づいて提出をされましたので規約に基づいて対応して一定の結論をきょう出したということです。
【NHK・米津記者】
きょうの会議の中で議員の方たちから意見を聴取されたかと思うが、その中で賛成なり反対なり、それぞれどんな意見があったかご紹介をお願いしたい。
【代表】
賛成された方は、「決議案」にそもそも署名をされたり議題として取り扱うことに対して賛成された方は、文案のとおりですが、合流を速やかにせよという意見でした。
もう一方の主な意見は、やはりこれまで両院議員総会や全国幹事会で私自身が授権をされた三つの方針に従って、党の政策・理念、あるいは考え方、立ち位置、こういったことを大切にしながら粘り強く交渉してくれと。
大きく二つの考え方でした。結果として後者の方が多かったと、そういう理解です。
【共同通信・新井記者】
2点伺いたい。
玉木代表はかねて、協議継続の場合でもだらだらとやらないとおっしゃっていたと思うが、ただ、先ほどのおっしゃり方だと、とりあえず集中すべきは国会だと。協議継続はもうしない、ある程度見送るのかなと思うが、そこの点についてご見解をお聞きしたい。
それから、今回、立憲との間で、枝野代表との間で考え方の違いが明らかになったということで、共同会派の中での信頼関係に亀裂が入るのではないかという意見も両党内からあるが、そこについての受けとめ、または責任を感じている部分は何かあるか伺いたい。
【代表】
まず2番目の質問にお答えしますと、全く心配していません。共同会派まである種たどり着いたのが現時点での到達点で、それをさらにどう深化させるかと。その一形態として党の合流ということをこれまで議論してきましたから、戻っても共同会派の水準ということですし、合流がどうこうということを置いておいても、国会の中でのともに戦う態勢や、あるいは選挙における調整ということはさらに深化させていきたいと思いますし、それは枝野代表も共有していると私は思っていますので心配はしておりません。安倍政権に向き合うためには、とにかく野党間の連携は強化こそすれ後退させてはならないので、その点においては心配はしておりません。
最初の点、私、冒頭申し上げたように交渉をこちらから打ち切るつもりはありません。ただ、まず代表質問が近々ありますし、補正の予算委員会、本予算の予算委員会と、緊張感あふれる場面が来ますから、ここは我が党内もそうですが、野党側ががたがたしていたのでは足元を見られますから、一致協力してしっかりと論戦を挑んでいくということに力を注ぎたいと思います。
一部報道がありましたが、だからといって9月とか、そんなところまで交渉しないとか延ばすとかいう気は全くないので、やはり常在戦場、いつ衆議院選挙があってもおかしくないという意識は常にありますので、そういった即応態勢は常にとりたいと思いますから、緊張感を持って交渉を継続できればと思っています。
【時事通信・近藤記者】
「決議案」を採決するかどうかを挙手で採決して否決したという理解ですよね。
【代表】
そうです。
【時事通信・近藤記者】
採決したいと言って決議を出した方々は、どのように納得されたのか。ただ否決してそのまま終わったのか、それとも代表がこういう交渉でこれから臨むと期限を示すなど、何か説得するような場面があったのか。
【代表】
いや、否決された後は特段何かおっしゃっていることはありません。決まったことには従うということで、そのほか何か反論とか意見が出たことは一切ありませんでした。
議案にするかどうかで否決されまして、その後に特段、何か反対とか不満とかそういう声はありませんでした。
【TBS・市澤記者】
19対28ということだが、きょう出席されたのが52名。どちらにも賛成しなかった方がいらっしゃるということか。
【代表】
例えば私などは棄権をしたというか、こちら(執行部席)に座っているので、あえて私自身は票を投じませんでしたし、棄権をされた方もいるということですね。私もそういう意味では棄権しました。
【朝日新聞・小林記者】
一部重なるかもしれないが、今回の「決議案」、早期の合流を求める声が一定数の方々から出たことについて、その理由等を代表としてどう受けとめていらっしゃるかと、少なからず19人の方がそれを求めたことで、今後の代表の交渉方針にどんな影響を与えるのか伺いたい。
【代表】
交渉方針は変わりません。
19人の方のおっしゃることもよくわかります。やはり選挙は、特に衆議院の選挙はいつあるかわからないという中で、できるだけ大きな固まりで選挙を戦いたいという気持ちもありますので、彼らの思いがかなうように、実現できるようにもぜひ持っていきたいと思っているので、そういう、今回議題として取り上げることが否決はされましたが、それを提案された方々の思いもよくわかりますから、その思いもしっかりと踏まえて交渉に臨みたいと思っています。
【共同通信・中田記者】
今回19対28、24名が署名されて19人の方が賛成されたということだが、早期の合流をその方々は求めていると思う。今回、早期の合流、彼らが求めているものに関してはかなわなかったという結果になったわけだが、そういった方々が、例えば早期合流を希求したゆえに離党するとか分党を要求するとか、そういった事態になったときに代表はどのように対応されるか。
【代表】
仮定の話に予断を持って答えることは差し控えたいと思います。
ただ、それぞれ思いがあることもよくわかりましたので、それぞれの思いがかなうような方策も考えていかなければいけないと思っています。