玉木雄一郎代表(オンライン)記者会見

2020年6月3日(水)14時01分~14時52分
発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/pSRKGLaKRZM


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○第2次補正予算 組み替え案の検討について

【代表】
 まず、私から何点か申し上げたいと思います。
 まず一つは、第2次補正予算、追加経済対策についてであります。これから党内でも、また会派の中でも、政調会長を中心に議論を深めていきたいと思いますが、我々としては予算の組み替え案ということを検討していきたいと思っております。
 特に10兆円の予備費については、もちろん緊急的なことに対応しなければならないのですが、憲法87条の2項は、予備費を組む場合の要件を定めていて、かつ、事後に国会の承諾を得なければならないとしています。もちろん事後的に承諾を得ることは必要なのですが、これほど大規模、防衛費の2倍ぐらいの予備費を組んだことはかつてありませんから、憲法上の事後的に承諾を得るということだけではなくて、何らかの形で事前にこの歳出を決めるに当たっては、例えば政府・与野党連絡協議会でしっかり諮るとか、あるいは、この前「緊急事態宣言」を出すときの議運でやったように、やはり予算委員会への報告・審議ということを定例化するといったような、財政民主主義的なチェックが働くようなことをルールとして求めていきたいと思っております。
 中身については、しっかりと議論をこれからも積み重ねていきたいと思います。

○国会会期延長の必要性について

【代表】
 それと、6月17日に国会が閉会することになっておりますが、私は今、さまざまなこのコロナの問題、特に経済の先行きが非常に心配な中で通常どおり閉じていいものではないと思っています。また、黒川前検事長の問題であるとか、あるいは今問題になっております持続化給付金の事業を受託した「協議会」の問題であったり、さまざま、やはり国会を開いて議論しなければならないことが多数ありますので、単に17日に閉じればいいというものではないと我々思っておりますので、しっかりと国会での審議が続くように、また、立法府のチェックが働くように、強く求めていきたいと思っております。
 第2波・第3波も心配されているところでありますので、とても通常どおり国会を閉じる状況にはないと思っております。

○「国民のためのマイナンバー活用PT」の設置について

【代表】
 それと、コロナ対策の一環として、幾つか我が党の中での対応を決めたことがございます。
 まず一つは、「国民のためのマイナンバー活用プロジェクトチーム」(仮称)を、古川元久代表代行をトップとして立ち上げることになりました。
 政府からも二つに分けてマイナンバー活用の法案、議員立法あるいは閣法が出るということで報道されていますが、我々としても今回のさまざまな給付の問題点を洗い直した上で、マイナンバーの活用についての我が党としての考え方をまとめるプロジェクトチームを設置いたします。
 我が党がずっと主張してきている給付付き税額控除の実施のためにも、やはり正確な、そして迅速な所得の把握ということは不可欠になってまいりますので、そういった、国民の皆さんがより的確に受給できる、そういった状況を確保するためにも、マイナンバーの活用について議論を深めていきたい。早々に結論をまとめていきたいと思っています。

○コロナ対策の検証の必要性について

【代表】
 二つ目に、これも今、党内で検討の開始を指示しましたが、このコロナ対策の第1弾、これまで行ってきたコロナ対策の検証をやはりやるべきだと思います。
 総理は、まだ検証の段階にはないとおっしゃっていましたが、きちんと検証しないと、何が正しかったのか、何が間違っていたのかがわからないので、効果的・効率的な第2波・第3波対策ができないと思いますので、これは場合によっては議員立法を提出して国会の中に与野党あるいは専門家を入れたコロナ対策の調査会、イメージは原発事故に対する国会事故調のような組織をつくって、しっかりと検証していく、そういった組織を立ち上げることを提案していきたいと思います。

○産業再生支援に関する法案の検討について

【代表】
 三つ目に、これは法案提出を間もなくできると思いますが、緊急経済対策を発表したときに、大企業に対しても、産業の再生や、あるいはその支援といったことを行っていかなければならないと。そのための新しい、かつての産業再生機構のような組織が必要ではないかということを提案させていただきましたが、今、REVIC(地域経済活性化支援機構)という、地域経済活性化のそういった政府系金融機関(官民ファンド)がありますが、このREVICを機能強化して、まず5年間、組織を存続のために延長させるということ。そして、大企業もその対象にする。原則は地方の中小企業なのですが、中小・中堅以外にも、大企業にもREVICを使った資本的な支援を講じることができる法律を、これは会派として出していきたいと思いますので、これも進めていきたいと思います。

○「9月入学」検討WT 中間報告について

【代表】
 もう一つ、「9月入学」について党内でも検討を指示しておりましたが、その中間報告が本日総務会で了承を予定です。
 中身は二つあって、来年の、あるいはことしの一律の「9月入学」ということについては行わない。ただ、明らかに学びに穴があいているので、当面、やはり大きな心配をしている、大学入試を予定している高校3年生あるいは浪人生の皆さんのために、来年については4月の入学と9月の入学が可能となるような、大学入試の機会を2回設けるということを、今回の取りまとめの中心として、我が党の考えとしてお示ししていきたいと思います。
 あわせて、中長期的な課題として、引き続きこの「9月入学」については議論していきますが、その際には、未就学児の皆さんの問題があるので、義務教育年齢の5歳あるいは3歳までの引き下げといった、こういった関連する制度変更も含めて引き続き中長期の課題として検討する。そのための、これは文部科学だけにとどまらない、就職などにも関係するので、必要な調査会について党内に設置を求めるという内容になりますので、それを受けて党内により広範な範囲で「9月入学」について議論する場を設けたいと思っております。

○馬淵衆議院議員の入党について

【代表】
 最後に、昨日、馬淵澄夫衆議院議員が平野博文幹事長のところに入党届を持ってこられました。私もずっと一緒に民主党時代から仕事をしてきた仲間であり、心から歓迎したいと思います。とりわけ民主党・民進党時代に馬淵議員は選挙対策委員長を務めていただきましたので、特に選挙の分野で強力な力を発揮していただきたい。昨年事故がありまして、本当に瀕死の事故から強靭な肉体と精神で復活をされましたので、ぜひ、そういった強靭な精神と肉体で、これからの野党の選挙対策も引っ張っていっていただきたいと思っております。


■質疑

○東京都知事選について(1)

【フリーランス・堀田記者】
 都知事選のことで伺いたい。玉木さんはかつて一回、ごく近々、小池さんでいいというようなことを言ったが、それでよろしいか。つまり今、コロナと戦っているこの司令官を変えることはできないという旨のことをおっしゃったが、つまり次期都知事を小池さんでいくということか。

【代表】
 我が党として都知事選挙に対してどういうふうに臨むかについては、まだ正式に決定しておりません。今、検討の最中であります。

【フリーランス・堀田記者】
 選挙に出る人は清廉潔白でなければいけない。今、小池さんに対しては学歴詐称のことが言われているが、これについてどう思われるか。つまり、カイロ大学を主席で卒業したということを言われているが、これは違うというようなことを、文藝春秋から石井妙子さんという人が『女帝 小池百合子』という本を出した。これについて、どういうふうに思われるか。学歴詐称でやめた人が、新間正次とか古賀潤一郎とかいるが、どんなものでしょうか。

【代表】
 カイロ大学を首席卒業ですか、そういうことを言われておられて、それがそうではないのではないかという報道は見たことがありますが、そういったことも含めて、今度選挙がありますから、ご本人から説明をされ、その説明責任を果たした上で、最後は有権者が判断される問題かと思います。

【共同通信・中田記者】
 関連で1問と、もう1問、別のテーマで伺いたい。
 立憲民主党は宇都宮健児さんの支持の方針を決めたと報道がある。宇都宮健児さんの支持について、代表は国民民主党としてどのようにお考えになるか。
 もう一点は、国会に関して、党首討論が今国会では一回も開催されない見通しになった。通常国会で不開催というのは3年ぶりだそうで、予算委員会での審議を優先するという事情もあるとは思うが、開催の是非についてはどのようにお考えか。

【代表】
 きょう役員会を開いて、立憲民主党さんが宇都宮健児さんの支持をされるという話は聞きましたが、我が党として宇都宮健児候補予定者を推薦等する予定はありません。
 党首討論については、今国会で行われないとしたら非常に残念です。やはり党首討論ということで、これからまさにポストコロナ、アフターコロナと言われている時代に、国の大きな方向性をまさに党首が議論し合うということは非常に大事だと思いますし、国民にその大きな骨太の議論を聞いていただくことは大事だと思います。ですから、まだ国会は終わっていませんが、ぜひ今国会も党首討論をやっていただきたいと思いますし、もちろん予算委員会などで予算や政策についての詳細な議論をすることも大事なのですが、党首討論が行われないということについては非常に残念です。これはもっと、定期的にやるということで制度が始まっていると思いますので、こういう党首討論を国民の皆さんがわかりやすい形で行うことは国会改革の一丁目一番地だと思いますので、ぜひやってもらいたい。そう思います。

【時事通信・近藤記者】
 都知事選の件で質問だが、宇都宮さんを推薦等する予定はないと言われた。これまで代表は、野党第1党の対応を見るとおっしゃっていたが、推薦をしない理由についてと、野党統一候補で戦うこととコロナ禍で司令塔である都知事を変えるということの兼ね合いについて、現時点でどのようなお考えか伺いたい。

【代表】
 現時点では、先ほど申し上げたように、我が党としての対応は未定なのですが、きょう役員会でさまざまな議論をして、宇都宮健児候補予定者をやるのかということの議論の中では、推薦等をするということではないということになりまして、最終的にどうするのか、誰をするのか、どういう形の応援にするのかということについては、まだ未定です。
 さまざまな要素を考慮して総合的に判断していくことになるので、現職の知事として今コロナ対策に当たっているということも当然その考慮の要素の一つになると思いますが、ただ、それだけで決めるものでもないので、総合的に判断して党としての方針を決めていきたいと思います。

【日本経済新聞・児玉記者】
 都知事選に関連して、今回の都知事選の争点は何になるとお考えか。どういった点について議論してべきなのか、何を問うべき選挙なのかについて伺いたい。

【代表】
 これまでの4年間の小池都政についての評価と、特にまだコロナ禍の最中にありますから、これからコロナ対策、第2波・第3派対策、そして、やはりこの傷ついた経済をどのように回復していくのか。東京という、これは日本全体にもかかわる重要な地域の経済ということですから、今後のそういった経済の回復戦略、こういったことも重要な争点になるのではないでしょうか。

○マイナンバーの活用について

【日本経済新聞・児玉記者】
 マイナンバーについて伺いたい。政府・与党のほうで、銀行口座のひもづけをめぐって2段階で法改正を検討しているということだが、まず、この政府・与党の案についての評価を伺いたいのと、国民民主党のPTとして今後どういうスケジュール感で議論していくのか伺いたい。

【代表】
 まず、自民党案についても見させていただきましたが、悪くはないと思います。一つの考え方だと思いますが、ただ、幾つか懸念するところがあって、一つは、マイナンバーではなくマイナンバーカードを使うことにしていて、しかもマイナポータルを経由するので、今回もカードを使うことについては非常になかなか使いづらいとか問題もあったと思うので、我々はマイナンバーを使うことについては、マイナンバーと銀行口座のひもづけはいいと思いますが、マイナンバーカードを求めることについて果たして効率化につながるのかというところの検証は必要かなと思うのが一点です。
 二つ目は、一つの口座については給付用の口座として任意でということなのですが、あまり任意性が強いとプッシュ型の支援ができなくなるので、今検討していますが、我々としては、一つの口座、選んだ口座について、任意で選べるようにして、選んだ一つの口座はひもづけを義務づける。ただし罰則は設けないというような形で、資産全体を把握されたくなければ新しい口座を一個つくればいいのですが、つくった口座とひもづけは義務づけるというような形にしたほうがプッシュ型支援がより円滑に行くのではないかと思います。
 大きな方向性としては、自民党のまとめた案について私は悪くはないと思いますが、ただ、今言った2点を改善すべきではないかと思いますので、与野党の合意をしっかり、議員立法で出すのであれば野党側の理解もしっかりと得ていただきたい。それがまた円滑な閣法の審議にもつながっていくと思いますので、我々もできるだけ早く対案をまとめていきたいと思いますので、ぜひ丁寧な与野党合意の形成を自民党には求めたいと思います。

○東京都知事選について(2)

【NHK・米津記者】
 2点伺いたい。都知事選について、先ほど代表は、宇都宮健児さんの支援について推薦等する予定はないとおっしゃったが、推薦・支持ともに、また、支援をすることもないという意味でよろしいか。

【代表】
 党として組織だって何か応援するようなことはしないということで、きょうの役員会ではそういう話になりました。ただ、先ほど申し上げたように、どういう候補にどういうことをするのかということについての最終決定は、近々、総合的に判断してやっていきたいと思います。

○「9月入学・9月新学期」案について

【NHK・米津記者】
 「9月入学」について伺いたい。政府・与党は「9月入学」をことしも来年も導入しない方針を示しているが、そういう中でも代表として、導入というか、来年度については2回設けるべきだとお考えの理由、どういう状況を改善したいとお考えなのかということと、調査会の設置はきょう総務会で決定することで設置されるということでよろしいか。

【代表】
 まず、政府も含めて、「9月入学」は断念ということが出ています。断念は断念でいいのですが、この間、数ヵ月遅れた子どもの学び、特にその節目になる、高校3年生にとってみれば、遅れているだけ遅れて、そのゴールである入試は結局期限は一緒なのかと。そもそも一緒なのかどうかについても方針が示されない。変わらずやるのであれば、そのキャッチアップというか、どうやって追いついていくのか。あいた穴の埋め方についての方針も示されないということで、単に「9月入学」をしないということを決めているだけというのは最も無責任な状況になっています、今。
 我々は、一律「9月入学」を制度として今年度・来年度に入れることは、これはなかなか、就学前の子どもたちのことを考えると、あるいは待機児童がふえてしまうというような問題から、早急な導入は見送るということにしましたが、ただ、当初の問題意識であった、子どもの学びに穴があき遅れている問題をどのように取り返すのか、埋めるのかという議論についてもあわせて示さないと無責任だということで、とりわけ影響の大きい大学入試については来年については2回受験ができるタイミングをつくって、ダブルチャンスという形でやっていきたい。あわせて、勉強に頑張っている子どもたちもそうなのですが、スポーツとか音楽に頑張っている子どもたちもいるので、甲子園がなくなった、全国の合唱コンクールがなくなった、そういった活動の機会が奪われていることについても何らか補わなければいけない。例えば、高校野球の地方の大会であれば、都道府県ごとに任せているので、その集大成の大会をやる県もあればやらない県もあるということなので、これは全国で実施できるように、財政的な支援も含めて、そういった失われた活動機会の穴埋めということも受験とあわせて行っていくということで、単に政府のように「9月入学」議論したけれどもだめでしただけでは非常に無責任で、この遅れてしまっている、穴のあいている子どもの学びについてどのように保障していくのかということで、私たちは来年については4月と9月の2回の入学のチャンスを設けるという具体的な解決策、提案をあわせてしていきたいと思います。
 (調査会の設置については)総務会で報告を受けたら、そういった党内で設置せよという提言が来ますので、それを受けて私のほうで判断をしたい。きょうの総務会の時点で新しい組織が設置されるわけではありませんが、そういった提言を重く受けとめて、部会横断的な組織をつくっていきたいと思います。

○東京都知事選について(3)

【読売新聞・天野記者】
 都知事選の件で関連で一点伺いたい。けさの役員会で、宇都宮さんを支援できないということだったが、具体的にどういった役員の皆さんから意見が出されたのか、教えていただける範囲で教えていただきたい。それと、逆に、小池さんを支援または応援すべきという意見はあったのか。最後に、これまで都知事選を重要な、国政選挙並みということで、野党共闘で戦うべきだと代表はおっしゃっていたかと思うが、野党第1党が候補者を立てられなくなったというか、立てられそうにないという情勢をどういうふうに捉えているか伺いたい。

【代表】
 まず、役員会の中身については、あまり詳しい話は差し控えたいと思います。それぞれが思いを話しておられましたので。ただ、野党第1党から候補者が出れば、そこは野党統一候補として応援しようということで考えておりましたが、そうではないということになったので、じゃあ我々としてどう考えるのかという判断の中で、宇都宮健児さんの話もありましたが、さまざま、これまでの経緯とか支援組織の関係、いろいろなことを総合的に勘案して、我々として何か、もし野党第1党が出してくればしたであろう応援とか推薦とか、そういった形のものはしないということになりました。
 小池現知事を応援するかどうかについても、もちろんさまざまな意見がありましたが、それについては結論が出ているものではありません。

○党役員人事について

【読売新聞・天野記者】
 党大会の時に代表が表明された執行部の、役員人事、党の人事だが、コロナがあったかと思うが、改めて、まだそのお考えはあるのか、やるとすればいつごろを目途と考えているのか。冒頭で、新しく馬淵さんが入党されて、ベテランということで代表は大歓迎ということだったが、馬淵さんをどういった役職で処遇するのか。そのあたりについても伺いたい。

【代表】
 予算が成立したら人事をするということは3月末の時点から申し上げてきましたが、ただ、コロナのことがあって、当初予算が成立したらまた補正予算の審議、そして今度また2次補正ということで、結局会期末近くまで来てしまいましたので、やはり第2次補正予算の成立ということを見定めながら人事についても検討したいと思います。やはり予算審議をしている間はそこに集中したいと思っています。
 馬淵先生については、先ほど申し上げたように、これまでも重要な役割を民主党・民進党の時代もされておられましたので、ぜひその力をおかりしたいと思っています。特に、非常に難しいとされる選挙区の調整、いわゆる選挙対策ですね。こういったところについては、どのようなポジションになろうとも選挙については大きな力をおかりしたいと思っています。

○「馬淵議員入党」「後半国会の重要テーマ」について

【共同通信・中田記者】
 馬淵さんの関係で、選挙に関して力を発揮してということだが、馬淵さんはきのうの会見で、候補者を一本化してれば勝てるという現状から脱却という話をされ、政党合流の必要性を強調されていた。馬淵さんのこういった考え方に対して代表はどう思われるか。
 国会の関係だが、今、国対では、新型コロナの持続化給付金の事務委託費、「Go To キャンペーン」の事務委託費、検事長問題の3点を追及するという方針だが、この3点に関する代表の考えを改めて伺いたい。

【代表】
 馬淵先生がきのう会見でどうおっしゃったかというのは必ずしも全部聞いていないのでわかりませんが、やはり力をいかに結集できるのか。それは、単に我が党と立憲民主党がどうするかを超えた、大きな政界再編というようなことをおっしゃっていたと思いますので、そこは詳しく、また正式に入党されたら本人ともよくその構想を話してみたいと思います。
 持続化給付金の問題についてですが、やはり七百数十億円という大きなお金が事務委託費で3社からなる「協議会」に出されて、そして97%が再委託されているということで、だったら直接出したほうがよかったのではないかと思うのは皆さん当然のことだと思うので、一体どうなっているのか、即違法ということではないと思いますが、一体どのような内容で、まず20億円が抜かれ、残りが電通さんに分配されたかということについては、やはり所管官庁の経産省を中心にちゃんと説明をしてもらわなければいけないと思います。多くの国民は、なかなか給付が受けられない。きょうも相談ありましたが、5月の上旬に申し込んだのがまだ来ないという、そういう不満もありますからね。それを担っている事業者が、一体どういう契約で、どういうお金が流れているのか、やはりこれはきちんと説明しないと、給付が遅れている人などはとても許せないでしょうね。
 「Go To キャンペーン」については、今言われているのは、これはこれから公募する予定ですが、3000億円ですか。これがいろいろな、事務委託費という形で流れるのですが、ちょっと想像を絶する額ですね。これ3000億といったら、どうでしょう、イージス艦も余裕で買えますよね。そういうお金を、旅行業者を通じた支援策のシステムづくりとか広報に任すと。相当大きなお金なので、何でこんな大きなお金が事務費として要るのかということ自体がわかりません。もし必要だったら、旅館とかホテルとか、そういった観光業界の方々に、今回の持続化給付金のように直接支援・補助をしたらどうですか。何で巨額なそういった事務委託費のようなものが発生するのか、にわかには理解できませんので、これは予算委員会で厳しく追及していきたいと思います。
 私、今回、これに限らず思うのですが、税金を皆さんからいただいて、それを配り直すときに、税金は皆からとるのだけれども配り直すときには特定の人、特定の団体を経由して配っていくということで、そこに不透明さや、また迅速性が失われるという問題が発生するので、とって、税金でいただいて、それを配るときにおかしなことが起こるのであれば、そもそも税金とるのをやめたらどうかと。つまり、減税したほうがよほどいいのではないかと。シンプルだし、公平だし。そういうことを思いますね。おかしなお金の流し方をするのだったら、そもそもとるのをやめる。減税、特に消費税減税したほうが観光や旅行も活性化するのではないでしょうか。
 最後に、黒川さんについてでありますが、やはりあの処分が適切だったかどうかについては、防衛省における賭博マージャンに対する処分とのバランス、均衡ということを考えても、やはり懲戒処分が相当であることは明らかだと思います。このことをごまかし続けていると検察に対しての信頼も回復しませんので、やはりここは処分を見直す、そして検察があれだけ独立性が重要なんだということをおっしゃるのであれば、今回はちゃんと調査・捜査すべきだと思います。で、きちんと立件する。本当に法と証拠に基づいておかしいことがあれば、これをきちんと法執行する。それで起訴されるようなことになれば、さかのぼって処分を見直す、そして退職金等についても返還をいただくというのが、検察の信頼を回復し、その独立性と中立性を守る唯一の道ではないでしょうか。

○世論調査の結果について

【フリーランス・安積記者】
 世論調査について伺いたい。先月末の産経新聞・FNNの調査で、次の総理の候補で、総理よりも石破さんのほうがポイントが高かった。このところの内閣支持率の低下とともに、安倍さんの人気に陰りが見えてきたということだが、一方で、国民民主党の支持率がやはり上がらない。あと、将来の総理に候補に玉木代表の名前すら挙がっていないという状況だ。国民民主党は、10万円の一律給付とか、そういったところの政策を先駆的に次々打ち出して、言ったら政府を牽引しているような形にも見えるのに、何で玉木さんの名前が挙がらないのだろうかということをこの間の国対委員長会見で質問したら、今はイモムシであるが将来は、アゲハチョウのようにかどうかはわからないが、きれいなチョウに羽化してなってもらいたいというような話があった。いつ羽化されるご予定か。

【代表】
 このコロナが起こった際にも申し上げましたが、やはり今は本当に困った方、企業もたくさんいらっしゃるので、そういった個人や企業を救うことができる、そんな政策提案に今は全力を傾けていきたいと思っています。そういったことを評価していただく声も出てきているのは事実ですが、なかなか支持率やそういったところに結びついてこないことには非常にじくじたる思いもありますが、ただ、今は本当に国民のために、一人でも多くの人を救えるように、一社でも多くの人が倒産や廃業なんかしないように、全力を今は傾けていきたいと思っています。

○予算委員会審議について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 来週の予算委員会、集中に枝野さんと玉木さんが立たれるやに伺っているが、この調整を含め、もちろん予算ではあるが、黒川の問題とか、先ほどの国会事故調とか、別に手のうちを明かせではないが、一番問いたいことは何か。

【代表】
 今、整理をしています。宮嶋さんは、何が一番いいですかね、逆に。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 私はやはり黒川さんの問題はちゃんとやっていただきたい。もちろん予算のほうのいろいろな、REVICとかあるが、やはり黒川さんの問題についてはしっかり、どなたがやるかは別だが、やってほしいと思う。あとは、やはり失業とか、野党に失業ファイターみたいな人が出てこないといけないのだと私は思っている。何だかんだ言いながらその辺が、そろそろ予算の額とかだけではなく、そういうのが私は関心あるが、私の意見を言ってもしようがないので。

【代表】
 黒川さんの問題については国民的関心も高いですしね。枝野代表とどういう役割分担をするか、また調整しますが、そういった国民の皆さんが、やはり今、安倍総理にただしたい、聞きたいということを代弁して聞くような質問をしたいと思っています。

○東京都知事選について(4)

【代表】
 事前に、「フランス10」の及川さんからの質問をいただいております。
 小池百合子都知事と会談されましたが、何を話したのか。また、国民民主党が小池知事を推薦することはあるのか。

【代表】
 これについて、たぶん29日、先週金曜日に会ったことを聞かれていると思うのですが、これは予算について、特にこの第2次補正予算で計上された、2兆円増額されている地方創生臨時交付金の使い道について、通常の交付金と同じように財政力の弱いところに重点的に配分するということになっているのですが、感染者が多いのは東京なので、東京にやはりちゃんと配分されるようにやってほしいと。前回、1次補正で1兆円やったときも東京都に回ってきたのは100億円だけだったということなので、その辺の財源の配分の見直しを小池さんは求めておられて、その陳情に来られました。
 知事選挙に関して応援どうするのかということですが、先ほど何度も申し上げているように、国民民主党として誰をどのように応援するかについては今の段階では検討中です。ただ、残念ながら我が党独自の候補者、あるいは野党第1党独自の候補者ということが出せない状況ですので、そこも踏まえて最終的にどのような対応をするのか決めていきたいと思っております。

○馬淵議員の入党について(2)

【フリーランス・堀田記者】
 国民民主党に入党するという人はとても珍しい。彼が樽床さんがいなくなって来たときに、どこにも行かなかったのでいろいろと聞いたが、立憲にも入らなかった、国民にも入らなかったということで、具体的なお答えはいただかなかったが。なぜ今、国民民主党に来るのかということを伺ったか。

【代表】
 はい、それは聞いております。これは2人の話ですから、ここでオープンにするような話ではないと思いますが、無所属で今までいろいろなことをやってこられましたが、ただ、やはり政党に所属しないと政党間の交渉とか政党間のやりとりでもなかなか中途半端なポジションになるので、ここは国民民主党に入って、やはり政党という中からいろいろな動きをしていきたいと。おおむねそういうご意向をお持ちでした。

【フリーランス・堀田記者】
 今、馬淵さんと山本太郎さんが税制研究会をやっている。はっきり言って、山本さんのところのれいわと枝野さんのところの立憲というのは、候補者の対立とかがあって、非常にもめている。この前、常任委員長室でやったところも、立憲のほうから呼びかけたが、山本さんのほうには連絡もなかったということで、それは確認している。山本さんたちのグループが、れいわが、ある意味で馬淵さんをついて接近してくるというお気持ちは持っているか。

【代表】
 今、現職の国会議員としては参議院2名いらっしゃいますので、常日ごろから良好な関係は維持していると参議院側からは聞いております。加えて、我が党は5%の消費減税を既に党としても決めておりますので、やはり傷んだ経済を回復するための一つの方策、やり方としては、やはり消費税の減税と。何かよくわからない税金を、よくわからない組織を通じて特定の業界に流すということであれば、税金とることをそもそもやめたほうが広くあまねく多くの人の経済的な支援になるのではないかと思っていますので、そういった点でも一致できるところは多いと思います。

【フリーランス・堀田記者】
 選挙のことをいろいろと馬淵さんに相談すると言っていたが、かつて小沢さんがここに入られたときに小沢さんにもそれを任せたが、そうすると屋上屋を架すようなことにならないか。あるいは、馬淵・小沢が激突するようなことはないか。

【代表】
 それは全くないです。選挙はやはり、ある種シンプルな目標があって、つまり、選挙に勝つということにおいてはそれぞれの役割分担をしっかり担っていただくということなので、全く心配していません。