玉木雄一郎代表記者会見

2020年7月1日(水)14時01分~14時15分
発行/国民民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/tPJNGKQvSDg


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○新型コロナウイルス感染拡大防止のための新たな対応基準を取りまとめ

【代表】
 まず冒頭、本日、幹事長名で「新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みについて」ということを改めて党としてまとめさせていただきました。
 「緊急事態宣言」が解除になったり、県をまたぐ移動なども解除されましたが、東京では感染者が高どまりしていること、全国でもクラスターが発生する事例が見られますので、我々としても改めて感染拡大防止のための措置を講じて緩みのないようにした上で経済活動・社会活動との両立を図っていきたいということで、例えば一般の方の参加が見込まれる集会などについては、屋内で不特定多数が対象になっている、そしておおむね100名以上の参加が見込まれるような場合については、十分な換気をとるとか、参加者へのマスクの着用を要請するとか、手洗いの推奨、消毒液の設置など、こういった十分な配慮をした上で適切に対応していくというようなことをきょう改めて決めました。また、党の職員の働き方等についても、できるだけこれまでと同じように、時差出勤であるとか、あるいは在宅勤務、こういったものを可能とすることは引き続き続けていきたいということを決めました。
 経済活動・社会活動をできるだけ正常に戻しつつ、一方で感染拡大防止、また、新しいライフスタイルの定着ということに取り組んでいくという観点から、きょうこうした新たな取り組みについて取りまとめをさせていただきました。これが1点目です。

○第3次補正予算に向けた経済対策の検討について

【代表】
 二つ目は、経済情勢でありますが、きょうから7月ということですが、きのうで消費税増税への対策として導入されたポイント還元制度が終わりました。本来であれば、この7月というのはオリンピック・パラリンピックが開催されるということで、ポイント還元がなくなっても切れ目なくシームレスに次の新たな需要につなげていくということだったのですが、オリンピック・パラリンピックが延期となり、そして、そこにコロナの影響が引き続き色濃く残っているということですので、今月以降の景気が非常に心配だという認識を我々としては強くしております。
 ですから、これは前から申し上げていますが、やはり追加の現金給付を初めとした、特に家計を支援する経済対策に万全を期していかなければいけない。あわせて、消費税の減税についても、ドイツのメルケル首相も半年間に限って付加価値税を減税しましたが、我々は当初から言っているように1年間消費税を10%から5%に減税するといったことも含めて、さらなる経済対策、特に家計を下支えする経済対策が必要だという思いを改めて強くしております。
 ポストコロナの社会像ということを今まとめるためにやっていますが、こうした中長期の施策とあわせて、やはり足元の短期の施策、もっと言うと第3次補正予算に向けた経済対策の検討についても着手していきたいと思っております。

○香港国家安全維持法の施行を深く憂慮

【代表】
 次に、香港情勢でありますが、既にこれは談話を出させていただいておりますが、いわゆる香港国家安全維持法が施行されたということで、香港に認められてきた高度な自治、また、一国二制度というものが形骸化する、あるいは変質するということで、大変我々としては深い憂慮を持っております。また、こうしたことになったことについては、国際社会のたび重なる再検討の要請にもかかわらず法施行されたことについては遺憾に思っております。
 とにかく、国際社会の責任ある大国として、力による現状変更であるとか覇権主義に走らないように、ぜひ友人としての中国にはこういった国際社会の懸念に対して責任ある対応することを強く求めていきたいと考えております。


■質疑

○家計を支援する経済対策について(1)

【朝日新聞・山下記者】
 立国社で共通政策づくりを進めていくことをけさ確認されていると思うが、特に消費税をめぐる考え方はどうしていくのか。立憲さんは消費減税には慎重とされるが、消費減税をめぐる考え方をどうすり合わせていくのか伺いたい。

【代表】
 まず、我々としては既に100兆円の経済プランの中に、消費税減税と、そして10万円の追加の給付については、それぞれ13兆円・13兆円、26兆円で入れておりますので、これについては既に我が党としては決定をしております。
 あとは、先ほどの衆議院選挙等々に向けての共通政策というのはこれからの話になりますので、我々としては経済状況も見ながら、今申し上げたような家計を支援する経済政策、とりわけ現金給付と家計減税、とりわけ消費税減税は必要だということで既に定めておりますから、こういったことについて会派の皆さんのご理解を引き続き得ていく努力をしていきたいと思っています。
 本当、甘くないと思いますよ。消費も非常に落ちているし、場合によっては安倍政権も消費税の減税や追加の給付に踏み込む可能性がありますから、野党として後出しでそういうことを言ったって響きませんからね。やはり庶民生活に最も近い立場として、今、何を国民の皆さんが困っているのかということを鋭く感知して、必要な家計を助ける経済政策ということを真っ先に野党が統一して出すべきだと思います。

○衆院選 候補者擁立・調整について

【朝日新聞・山下記者】
 もう一点伺いたいが、次期衆院選に向けて、野党での選挙区調整の状況、あまり進んでいない、遅れているという指摘も一部出ているが、これについてお考えを伺いたい。

【代表】
 選挙区調整は着々とやっておりますが、前から申し上げていますが、選挙区調整で問題なのは空白区が埋まっていないことです。どの党でも立てていれば最終的には調整できると思いますが、全く立っていない空白区については、どこも立てていないということでは話にならないので、これは早急に空白区を埋める努力を精力的にやっていきたいと思います。

○家計を支援する経済対策について(2)

【NHK・米津記者】
 先ほど第3次補正予算案について言及されていたが、時期、どれぐらいの段階で編成すべきかというお考えと、柱となるのは10万円の追加給付と消費減税、この2点ということでよろしいか。

【代表】
 2次補正もだいぶ我々の言っていることは聞いてくれたと思っておりますが、大幅に抜けているのが家計に対する支援策です。私、この週末、久しぶりに帰って地元を回りましたが、10万円の追加給付については非常に助かったと、一息ついたと、こういう声も正直多数聞かれました。まあまあ所得があるけれども、それなりにみんな休業したり働く時間が短くなったりして苦しくなっていて、そういう中で10万円の給付というのは非常に助かったと。あるいは、もう既に自動車税の支払いに使われたという人もいましたが、もう一回そういった支援をやってほしいと。特に景気の回復がまだ見込まれない中では非常に有効な政策だと思いますので、この現金給付、追加の給付と、そして消費減税という、家計を助ける政策というのは2次補正に一番欠けていた部分だと思いますので、ポイント還元が終了後の経済、とりわけ家計・消費の下支え策として追加の給付と消費税の減税というのは強く主張していきたいと思います。
 時期は、もう早くやったらいいと思います。今回はシーリングがずれているので、来年度予算編成が9月末が概算要求というふうになっていますので、その概算要求の来年度の当初予算を考えるのと同時に今年度2020年度後半のさらなる財政支出ということも考えなければいけないので、9月末の概算要求の締め切りぐらいに合わせて3次補正予算についても検討すべきだと思います。

○コロナ後の社会像の議論について(1)

【共同通信・中田記者】
 連合と立憲民主党さんとの、ポストコロナの社会像の策定等について伺いたい。連合との3者の枠組みではお盆前の策定を目指すということになっていたと思うが、国民民主党独自の社会像に関しては8月末までという設定をされていたと思う。これを前倒す可能性があるのかというのが一つ。あとは、野党結集するに関して、代表はよく大義が必要だというお話をされるが、3者の枠組みで理念が共有できた場合、結集の大義になり得るのかどうか見解を伺いたい。

【代表】
 我々としては8月末までにまとめたいと思っていますが、8月末までにまとめるためには、その骨子は大体お盆ぐらいまでにはやらなければいけませんし、代表も入れた会議を(含めて)あと3回ぐらいお盆ぐらいまでにやろうということでこの前たしか決めたと認識していますので、取りまとめは8月末ということを頭に入れていますが、そのためには大体方向性は8月のお盆ぐらいまでには固めていかなければならないと思っています。
 結集のときの大義の話ですが、当然、こういうコロナ後の社会像で一致すれば、それは力合わせをしていく大きな大義になり得ると思っていますし、どんな形で連携するにしても、連携の濃淡はありますが、いずれにしても連携する以上は大義は不可欠だし、それはポストコロナの社会像がそういったものになり得ると思っています。

○東京都知事選について

【読売新聞・天野記者】
 東京都知事選について伺いたい。選挙戦はきょうを入れてあと4日で、国民民主党は自主投票だが、代表ご自身、今回の選挙でどのような点に注目されているか。また、野党系の候補として、宇都宮さん、山本太郎さん、維新の小野さんが出ているが、選挙結果次第では今後の野党の連携や選挙協力のあり方にも影響を与えるとお考えか。

【代表】
 我が党は自主投票ということにしていますから、人によって、組織によって、今回は応援する先が違うというのはもう当初から見込んでいることではありますが、今回の都知事選挙、まずはこれは基本的には地方選挙の一つだと思っていますので、直接国政には影響を与えるものではないという認識ですが、ただ、出口調査などを見ていて、それぞれの政党を支持する方が今回どなたに入れたのかというようなことについてはよくよく分析をして、次の国政選挙にも生かしていきたいと思っています。

○コロナ後の社会像の議論について(2)

【共同通信・中田記者】
 衆院選の協力について伺いたい。連合と立憲の話に戻ってしまうが、理念を共有した上で具体的な個別の政策にブレークダウンしていくのはそれぞれの党の判断もあり得るというような見解を前回会談後に代表は示されていたが、戦い方としては、いわゆる共通政策みたいなものをつくった上でみんなで連携して戦っていくイメージなのか、理念を共有するが政策は全く別のものをつくって党独自の公約を掲げて行っていくようなイメージなのか、どちらか。

【代表】
 まだそこは具体的に総選挙に向けた公約というのは取りまとめておりませんので、今の段階ではコメントは差し控えたいと思いますが、ただ、具体的な政策を共通して戦ったほうが迫力があるし、有権者から見たらわかりやすいと思うので、そこはできるだけ一致させていくということは当然の方向性だと思います。