泉健太・衆院国会対策委員長は11日、定例記者会見を国会内で開いた。
前日10日に国会で行われた柳瀬元総理秘書官の参考人質疑について、「さまざまな報道で明らかになっているように、非常に矛盾や疑問を感じさせるものだった。あらためてこの獣医学部の新設の経緯というものが、極めて異例、かつ特別扱い的なものだったことが判明した。まさに『加計ありき』というような扱いを受けた中での案件だったことが明らかになった。」と泉国対委員長は指摘した。

 また柳瀬氏の姿勢について、「総理秘書官が官邸で3度も会っている。しかもそれを総理に一切報告していないし、指示もなかったということに、ほとんどの国民は、違和感と疑問を感じている。この間の柳瀬氏の答弁を聞いていると、国会に呼ばれれば誠実に答弁すると言いながら、実は自らの記憶を、記録を基にたどったり、あるいは部下や同僚など周辺への聞き取りをして自ら解明をしていこう取り組みは、全く行われている形跡がない。不誠実極まりない」と厳しく批判。

 加計学園問題や森友学園問題については、今後も加計孝太郎・加計学園理事長本人や安倍昭恵夫人らについても国会喚問などを引き続き求めていく方針を明らかにした。

 「セクハラ罪という罪はない」という麻生太郎財務大臣の発言については、「自民党内にもこれに同調する意見があったと聞く。二重三重にがっかりだ。セクハラ罪がないなら許されるというものでもない。そういう発言を繰り返す神経が理解できない」と批判した。さらに福田淳一・前財務省事務次官のセクハラ疑惑をめぐる減給処分については、佐川宣寿・前理財局長の時のような処分通知書というものが存在しないことを指摘。経歴上、傷がつかない形での処分でだったことを明らかにした。