野党5党1会派は24日夕、東京・有楽町イトシア前で野党合同緊急演説会を開催。国民民主党を代表して泉健太国会対策委員長が参加した。安倍政権下で政治不信がまん延する状況を前に「真相究明をしようという国民の皆さんの声をしっかりと受け止めて、私たち国民民主党は全力でがんばる」と訴えた。公文書管理法改正案を提出し、真相究明に向け、「森友学園・加計学園問題に関する調査特別委員会」の設置を政府に求めていることも報告した。

 「本当にいい加減にしてもらいたい」と怒りの声を上げた泉国対委員長は、国会議員の要請に基づいて各省庁等から提出される資料は「正しいもの」であるのが本来の姿だと指摘。「ところがデータは間違っている。そしてあるはずの資料はないという。そして、もともとあったものを幹部の役人が『廃棄した』と発言すると廃棄したことになる。本当にむちゃくちゃなことが行われている」と、安倍政権のもとで公のルールがずたずたにされていることへの危機感を訴えた。そのうえで「安倍総理によってこの国が壊される。そのことを私たちは黙って見ていられない」と力を込めた。

 働き方改革の裁量労働制をめぐるデータでも改ざんが行われていたことにもふれ「『裁量労働の方が短い労働時間になることを示すデータもある』と安倍総理が言えば、そういう数字が出てきて答弁書ができてくる。恐ろしいことだ」と指摘し、「国民民主党も皆さまといっしょに、どうしようもない安倍政権を倒すべく全力をつくしていく」と訴えた。

 泉委員長はまた「私たちは行政府に対して国民の声とともに行政府の透明性を高めるために全力をつくしていく」と語り、国民民主党は公文書改ざん防止の観点から議員立法で「公文書管理法改正案」を提出していることを紹介。また、政治に対する国民の信頼を回復するには問題の真相究明が不可欠であるとの強い思いから、「森友学園・加計学園問題に関する調査特別委員会」の設置を政府に求めたことを聴衆に報告。「真相究明をしようという皆さんの声をしっかりと受け止めて、私たち国民民主党は全力でがんばることをお約束する」と語った。