泉健太政務調査会長 日本記者クラブ

 泉健太政務調査会長は9日、日本記者クラブが開催した「次代に問う 10年後の政治」をテーマにした会見に第1回のゲストとして参加した。

 この会見は、低投票率や政治への無関心に政治家はどう向き合い、10年後の日本の姿をどう描いているのか、与野党の主流会派に属する若手・中堅議員を招いて話を聞くこととしている。質問は、7月の参院選が過去2番目に投票率が低く、有権者の関心の低さをうかがわせたが、次代を担う政治家は現状をどう受け止めているのか。そして、10年後の政治をどのように進めていくのか――の2つが出された。

 泉政調会長は、低投票率については「悲観していない」と述べ、「日本国民は力があるし、いざ危機となれば立ち上がる方々だ」とその理由を語った。低投票率は安倍1強政権が原因であるとする論調もある一方で、「安倍1強の原因は野党にもある」と述べ、「野党こそ政権交代可能な政治勢力を作ることに真剣に取り組まないといけない。野党こそ自己改革を遂げて有権者の選択肢とならないといけない。野党自身も低投票率に責任があるという考え方で、改革にまい進しないといけない」と力を込めた。

 10年後の政治については、アジア以外にもアフリカ、中東も近代化していき、「大交流時代がさらに到来すると思う。その中で日本がいかに生き抜くかを考えないといけない」と語った。「多文化共生主義にしないと世界から選ばれない」とも述べ、単に世界と同じ国柄になるのではなく、歴史や伝統を重んじ、日本語にも関心を持ってもらいながら、「他国の文化を尊重しつつ接着するのが大事だ」と説明した。そうした中、政治家は、「多文化共生に伴うトラブルを回避して、軟着陸させる役割が求められている」と説明した。

 会見の最後には、「未来を信じ未来に生きる」と揮毫(きごう)を披露。「野党のままで終わるつもりはありません。しっかりとこの言葉を胸に頑張りたい」と意気込みを示した。

日本記者クラブ会見