豚コレラ対策本部

 国民民主党は1日、豚コレラ対策本部・政務調査会第4部会合同会議を開き、未だに収束が見えない豚コレラ感染の拡大を防止するための対応方針について協議した。出席議員からは国の責任明確化や水際対策強化のあり方に関しての発言が相次ぎ、これらの意見を踏まえた党の対応方針の取りまとめや、政府への申し入れなど、今後の対応について平野博文対策本部長、近藤和也第4部会長に一任した。また、9月27日に農水省が発表した豚コレラワクチン接種を含む防疫指針の改定案についてヒアリングを行い、必要な立法措置についても議論した。

 冒頭、あいさつに立った玉木雄一郎代表は、わが党が豚コレラの感染拡大を阻止するために、羽田空港の動物検疫所の視察、前農水大臣への対策強化の申し入れ、防疫体制を強化する議員立法の提出等、早くから取り組んできたことに触れた上で、感染が関東まで広がって初めて政府がワクチン接種を判断したことについて「遅きに失したのではないか」と指摘。今後については、「政府がワクチン接種を決めたのであれば、国家防疫として、国の責任において判断し、都道府県に責任を押し付けることがないよう覚悟を決めてやる必要がある」と述べた。

 出席議員からは、ワクチン接種によって国内対策が進むだろうが、同時並行で水際対策もしっかり検討すべきだとして、「アメリカやオーストラリア、ニュージーランドは、入国カードに農場に1カ月以内に訪れたかを書かせる欄があり、また土を落とさないようになどと注意事項を特記している。日本も同様に徹底すべきではないか」「ワクチン接種を知事が最終判断することになっているが、国が責任を持って実施すべきではないか」「ワクチン接種推奨地域の隣接県でも希望する農家は接種できるようにすべきではないか」などの意見が出された。

 同日の合同会議には、衆院側から玉木雄一郎(香川)、平野博文(大阪)、関健一郎(愛知)、谷田川元(千葉)、篠原孝(長野)、近藤和也(石川)、参院側から徳永エリ(北海道)、舟山康江(山形)、森ゆうこ(新潟)、羽田雄一郎(長野)の各議員をはじめ、豚コレラの感染が確認された県選出の国会議員秘書や共同会派・立国社の重徳和彦衆院議員もオブザーバーとして出席した。