大学入学共通テスト「記述式問題」の見送りについて
2019年12月17日
国民民主党政務調査会長  泉 健太
国民民主党文部科学部門長 城井 崇

 本日、文部科学省は2020年度から始まる大学入学共通テストにおける国語と数学の記述式問題について、見送りを発表しました。

 記述式問題の導入については、採点体制や採点者の質の確保、自己採点の困難さなど、問題が山積しています。そのため、私たち野党は「記述式試験中止法案」を提出するとともに、文部科学省に対する申し入れを行い、導入中止を求め続けてきました。

 しかし、今回の発表は導入見送りにとどまりました。単なる見送りでは今後の入試がどうなるのか受験生の不安が続くことになり、不十分と言わざるを得ません。直ちに中止することを強く求めます。
 一方で、記述式問題は、受験生の思考力や表現力などを評価するためには必要なものです。国立大学の2次試験の問題の88%が記述式問題となっており、大学入学共通テストではなく2次試験で記述式問題を実施すべきです。
 2次試験での記述式問題の実施が確かなものとなるように、私たちもサポートしていきます。

 大学入学共通テストを巡っては、英語の民間試験活用についても、地理的・経済的格差が生じるといった重大な問題があり、萩生田文部科学大臣の「身の丈発言」をきっかけに先送りされた経緯があります。受験生や多くの関係者をこれほどの混乱に陥れた安倍政権の責任は極めて重大です。

 国民民主党は引き続き、政府に対して受験生ファーストで入試改革を進めることを求め続けていきます。
以上