増子輝彦議員

 参院本会議で27日、国民民主党の増子輝彦議員が共同会派「立憲・国民.新緑風会・社民」を代表し、2020年度補正予算案に関する財政演説に対して代表質問を行った。(1)政治姿勢(2)緊急事態宣言(3)医療体制(4)補正予算組み替え(5)子どもと学生の不安(6)日本と世界のあるべき姿――などについて安倍総理らの認識をただした。

 増子議員は、例年だと子どもたちが今頃、新入学や進級で心弾む時期にあるはずだが、今年はさまざまな不安を抱えていると指摘。特に、学校給食がなくなり、十分な食事をとれなくなっている困窮家庭の子どもたちの問題を取り上げ、「希望者には、給食の代替措置が必要だ」と提案した。

 また、就職内定を取り消されたり、いまだに出社できない新卒者がいたり、アルバイトができなくなり、学費納入に苦しんでいる学生がいたりするなど、若者を取り巻く厳しい現状を憂慮。「彼らの不安の一つ一つに応える責務がある」と総理に支援策を講じるよう求めた。

 補正予算案に盛り込まれた1人10万円の一律給付や中小・小規模事業者等への持続化給付金に関して、「とても生活と事業を継続できない。追加給付を行い、持続化給付金を倍の4.6兆円に増額を求める」と提案した。

 新型コロナウイルス感染を収束する上で地方自治体の協力が不可欠だが、自治体間で財政力に格差があるとして、「コロナ感染症対策の地方創生臨時交付金を4兆円増額し計5兆円にし、自治体の裁量権を高めるべき」と予算の組み替えを求めた。

 また、国民民主党が収入の減った事業者の家賃支払いを猶予する「家賃猶予法案」を他党と協議しつつ準備していると表明。政府・与党に速やかな審議と成立を求めた。

 すべての国民の力を結集して新型コロナウイルス問題を克服するためには、「総理大臣が国民に信頼され、また総理は国民を信頼しなければならない」と説き、野党の提案に真摯に耳を傾け、国を挙げて戦う姿勢を示すため、総理と与野党のトップによる「国難突破協議会」の設置を提案した。

PDF「増子輝彦議員・2020年度補正予算代表質問予定稿」増子輝彦議員・財政演説に対する代表質問(予定稿)