木戸口英司議員
 

 参院本会議で27日、復興庁設置法等の一部を改正する法律案の趣旨説明と質疑があり、国民民主党の木戸口英司議員が共同会派「立憲・国民.新緑風会・社民」を代表して質問に立った。

 法律案は、東日本大震災からの復興・創生期間後(2021年度以降)の復興を支える仕組み・組織及び財源について必要な法律上の手当てを行うもの。主な内容として、復興庁設置期間の10年間の延長、復興推進計画及び復興整備計画に基づく特例措置の対象となる地域の重点化、福島県知事による福島復興再生計画の作成及びその内閣総理大臣による認定並びに復興施策に必要な財源を確保するための復興債の発行期間の延長等の措置を講じるとしている。
 復興庁の設置期間の10年間延長に関連して木戸口議員は、心のケア等の被災者支援及び被災した子どもに対する支援等、被災地の実情により中長期的な対応が求められる事業については、目標とする5年を超えて事業支援を継続する必要があるのではないかとただした。これに対して田中復興大臣は、「事業の進捗に応じた支援のあり方を検討して適切に対応していく」と答弁した。
 「復興財源フレーム」に関して木戸口議員は、被災者や被災地に寄り添った復興事業を確実に推進するため、自由度の高い支援制度、十分な財源の確保が必要だと説いた。復興大臣からは、今後5年間の事業規模を1兆円台半ばと見込んだ上で、復興の進捗状況や被災自治体の意見を踏まえ、本年夏頃を目途に新たな復興財源フレームを策定する旨の答弁があった。
 福島復興再生計画に関して、福島県が一体的に策定し、国がそれを認定する制度が新たに導入される点について、「一本化するねらいと効果」についてただした。復興大臣は、「まちづくりや産業振興を担う計画を統合し県が一元的に福島復興再生計画を作成することでより総合的かつ効果的に課題に対応できる」と答弁した。
 最後に木戸口議員は、「全国から世界からいただいた復興に対するご支援に感謝し、地域が真に自立し一人ひとりが復興を実感できるまで国の責任は重い」と指摘し質問を終えた。

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