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 コロナ後の社会構想本部は3日、ウェブ形式で有識者会議を行った。ベストセラーとなった「未来の年表」※の著者で、一般社団法人「人口減少対策総合研究所」理事長の河合雅司氏との意見交換に玉木雄一郎本部長、古川元久本部長代行、泉健太事務局長、後藤祐一事務局長代行が参加した。

 まず、河合理事長から将来の人口減少について地域や世代ごとの推計、小さくとも豊かな国をめざすためのビジネスモデル自治体モデルの変革の考え方についてプレゼンテーションを受けた。

 玉木本部長は、「コロナの影響で『未来の年表』さえ書き替えなければいけない状況に直面しており、人口減少・高齢化の問題がかえって浮彫りになった。人口増加の時代につくられたルール、仕組み、慣習の変革を迫られている。こうした問題に正面から向き合い、新しい社会像、国家像をつくることが必要になっている」と述べた。

 続いて、(1)人口減少・高齢化を見据えた地域のモビリティ、都市間交通のあり方(2)介護や保育など人が人を支える仕事の待遇の引上げ方(3)エネルギー供給(4)1人あたりのGDPの引上げを目指すか(5)企業活動、家計、自治体の事業について何をなくしてもよくて、何を残すべきか(6)首都圏への人口集中を地方に分散させるための政策(7)省庁がバラバラに対応するのではなく政府が一元的に取り組むための仕組み──などについて意見交換を行った。


◎有識者会議の動画はこちらからご覧になれます。

https://www.youtube.com/watch?v=NtdvfYrNuBg&t=983s


※河合雅司著「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」講談社現代新書、2017年。「未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること」講談社現代新書、2018年。「未来の地図帳 人口減少日本で各地に起きること」講談社現代新書、2019年。「未来の透視図 目前に迫るクライシス2040」ビジネス社、2019年。