徳島駅前で街頭演説に参加する大塚共同代表

 大塚耕平共同代表は12日、党の認知度向上活動の一環として徳島市を訪れ、徳島駅前での街頭演説、自治体議員や連合徳島役員との意見交換、党関係者・支持者らを前に講演などを行った。

徳島駅前での街頭演説

 徳島駅前での街頭演説の冒頭、大塚代表は「豪雨災害についてお見舞いを申し上げたい。ここ徳島でも避難者が出たと伺っている」と述べ、国民民主党として義援金の募集も兼ねて街頭演説会を行っていることや、党として被災地でのボランティア活動を計画していることなどを報告した。

 国民民主党の目指す日本について大塚共同代表は、国民民主党が地方を重視する政党であることを強調し、現状では東京ばかりに人口や経済、財源が集中していることを取り上げた。「このことを変えるにはいくつもの方策がある」として、国に偏重した法人課税のあり方の見直しを例に挙げ、「私たち国民民主党は、本当の意味で国・地方が対等である国、そして地方分権の進んだ国にしていきたい。私たちは実現しますので、是非ぜひ応援頂きたい」と訴えた。

 また北欧のスウェーデンでは、地方の予算の大半が社会保障に使われていることを取り上げ、「スウェーデンの都道府県にあたるランスティングの予算の9割は医療に使われている。また日本の市町村にあたるコミューンと呼ばれる組織の仕事の9割は保育と教育だ。つまり住民の皆さんの収める税金の9割が、医療と介護と保育と教育に使われている。だからスウェーデンの皆さんは国民負担が重くても、皆さん納得をしている。なぜスウェーデンでできることが日本できないのでしょうか」と問いかけた。

 街頭演説の後、大塚代表は、街頭演説を聞きに集まって下さった人々と握手をしたり、一緒に写真撮影を行ったりした。

支持者と握手する大塚共同代表

支持者と握手する大塚共同代表

講演会

徳島市内で講演する大塚共同代表

徳島市内で講演する大塚共同代表

 市内のホテルで県連や連合徳島などの関係者を集めて開いた講演会では、昨年の総選挙の際の混乱をわびた後、新しく発足した国民民主党の由来について、「改革中道政党を名乗っているが、この『中道』とは、真ん中ということではなく、何が正しいか分からないので、よく話し合って熟議を尽くして決める、ということ。中道とは、と聞かれる時は、民主主義そのものですと答えている」と説明した。

 また結党宣言が「3つの大事な政治」(正直な政治、偏らない政治、現実的な政治の3つ)を明記していることに触れ、「3つの政治がなぜ大事か。民主主義の原点はソクラテス。ソクラテスは、誰にも正義とは何か決められないこと、民主主義にとって大事なのは、『熟議を尽くして、権力は抑制的に行使する』ことである」などと説明。「私たちは、『正直な政治、偏らない政治、現実的な政治』によって、対決よりも解決策を導き出す。熟議を尽くして決まったことには従う。しかし仮に権力をお預かりすることになっても、何が正しいかは誰にも分からないので、権力は抑制的に行使をする。民主主義に忠実な政党としてこの政党を立ち上げた」と、民主主義の基本原則に忠実な政党を目指すとした。そして「今の安倍政権を振り返って見て下さい」と現政権に言及。「正直に話すどころか、事実は『隠ぺいする』『改ざんする』『文章を廃棄する』『熟議は避ける』『権力は乱用する』。であるとすれば、やはり早く代わってもらわなければならない。しかし国民の皆さんは、『代えようと思っても、代える先がないじゃないか』といってお困りになっている。なので、早く新しい選択肢をつくるのがわれわれの役割。そのことに全力で取り組む」と参加者に訴えた。

 また現在の野党乱立の状況を踏まえ、「たとえ中央ではごちゃごちゃしていても、地方で野党は一枚岩、という状況を作って頂き、「これに水を差すような国会議員は、そもそも応援しない」と言っていただければ、協調的な国会議員しか選ばれない」と、野党の力合わせを、地方の方からも訴えかけるように呼び掛けた。

地元自治体議員との会合

地元自治体議員との会合

連合徳島の役員と歓談する大塚共同代表

連合徳島の役員と歓談する大塚共同代表