国民民主党・「統計改ざんと過少給付問題国対ヒアリング」

 国民民主党は11日、「統計改ざんと過少給付問題ヒアリング」を国会内で開き、各府省の担当者に質疑応答を行った。厚生労働省が公表している「毎月勤労統計調査」について、500人以上規模の事業所は全数調査すべきところを一部抽出調査で行っていたことを受け行った。この影響で、雇用保険や労災保険の追加給付は今のところ500億円以上に上ると厚生労働省は説明する。ヒアリングに参加した玉木雄一郎代表は「あまりにずさん。にわかに信じられない」と声を上げた。他に原口一博国会対策委員長、階猛衆院議員、川合孝典参院議員も参加した。

 厚生労働省の説明では、東京都内の「500人以上規模の事業所」の2018年の調査対象として抽出した事業所数は、全数調査であれば1464事業所だったが、実際の調査対象事業所数は約3分の1の491事業所だったという。また、同年6月に神奈川県、愛知県、大阪府に対しても19年から抽出調査を行う予定である旨を連絡していたが、撤回をしたという説明があった。これについて原口国対委員長は、東京以外の府県の抽出調査については「誰かが決断しないと行わないはず」とし、この時の連絡文書の提出を求めた。

 玉木代表は、追加給付についても、雇用保険や労災保険の真の給付金額を算出する根拠がないのではないかと問題視。全数調査で算出していない数値に基づき給付することは法律に基づいた給付ではないので、根拠法律を定めないとないと予算の組み換えもできないのではないかと指摘した。

 今後、与野党国対委員長会談を18日にも開き、早期の国会開会を求めていく考えを原口国対委員長は示した。