国民民主党は24日、両院議員総会を党本部で開き、(1)通常国会の開会を控え、衆参両院で自由党との統一会派を結成する(2)同党とさらなる連携強化を進めるために政策等の協議を行う――という2点の執行部提案を全会一致で承認した。

 急な両院議員総会の招集となったことについて、平野博文幹事長が冒頭で説明、通常国会の28日開会に向けて、統一会派結成について「党内手続きをしっかり取らなければいけない」とし、「党運営をする幹事長として心からわびながら、しかし前に一歩転がしていくんだという思いを共有いただいて、今日の両院総会でぜひご意見、ご了承をいただきたい」と述べた。

 玉木雄一郎代表が自由党との協議の経過報告と両院議員総会への提案を行った。

■玉木代表の報告と提案の概要

 先般の党大会で、私はこのように申し上げた。自民党に代わるもう一つの選択肢を国民にしっかりと示していくことが必要だ。そのために、協力が得られる政党・会派とは大きな固まりをつくるための協議に入っていくということをあの時に申し上げた。さまざまな党・会派とも連携を取ってきたが、自由党がこれに応じてくれるということで、具体的な協議に入り、昨日役員会・総務会を行って、総務会で以下の2点を党として決めた。「自由党を含め、他の野党や会派との連携強化に向けた協議を行う。具体的には代表に一任する。参院の統一会派については参院の現場で交渉に入る」。

 このことを受けて早速交渉に入ったところ、今朝、自由党の小沢代表と会談を急きょ行うこととなり、合意に至った。(1)通常国会の開会を控え、衆参で統一会派を結成する(2)さらなる連携強化を進めるために政策等の協議を行う――この2点だ。

 ここで承認をお願いしたいのは衆参の統一会派の結成だ。昨日の総務会では、参院の統一会派については現場で交渉に入るということで決定をいただいたが、交渉の結果、衆参ともに統一会派を結成するということに至った。ぜひ、野党の大きな結集を図り、その第一歩として、この自由党との連携強化にぜひ踏み出していきたいと思うので、理解をいただきたい。

 今、野党がばらばらになっていることに国民は多くの不満を、そして不信感を感じていると思う。このことを誰かがどこかでブレークスルーしていかないと、結果として国民が選べる選択肢が日本の政治からなくなる。そのことは何としても変えていかなければいけない。われわれは今野党第2党ではあるが、そういった日本政治の中での責任を果たすという意気込みで交渉にも臨んだので、ぜひとも皆さまのご理解とご承認をお願い申し上げる。

■意見交換とまとめ

 平野幹事長、小熊慎司役員室長が記者団に説明したところでは、意見交換では、まず参院議院運営委員会理事の桜井充議員が参院での会派届出の各党間協議の時間的制約を説明し、速やかな結論を求めた。次いで3人の議員が発言し、提案に基本的に賛成としながらも、党としての理念・政策がきちんと一致できるのか、これまでの国民民主党の理念・政策を堅持できるのかといった点について執行部の考えをただした。

 政策協議の進め方については、平野幹事長が「わが党の考え方をしっかりと堅持しながら、それをベースにして協議に入っていく」と説明した。最後に玉木代表が、「野党がばらばらで安倍政権を利することがないようにしなくてはいけない。これを一つのステップに、さらに野党をまとめて大きくしていくための議論をともにやっていこう」と述べ、議論を集約した。提案は両院議員総会に出席した全議員の賛成で承認された。

拍手で執行部提案を承認する両院議員総会出席議員

拍手で執行部提案を承認する両院議員総会出席議員