ガンバロウコールをする玉木代表ら、遊説参加者たち

 国民民主党は12日、通常国会連続街宣第4弾となる街頭演説会を神奈川・戸塚駅東口で開いた。玉木雄一郎代表、大西健介国民運動局長、乃木涼介神奈川県参議院選挙区第1総支部長、曽我部久美子神奈川県議、坂本勝司横浜市議、川辺芳男前横浜市議らが交代でマイクを握った。

マイクを握る玉木代表

統計不正などについて訴える玉木代表

 玉木雄一郎代表は、衆院予算委員会で統計不正の問題について安倍総理に質問したことに触れ「聞いたことには答えない。聞いていないことは一杯しゃべる。呼んでもいない大臣が出てきて、だらだらしゃべる。こんなことをやっていたら、議会でまともな議論なんてできないじゃないですか、皆さん!」と、政府の対応を批判した。そして「さまざまな立場の違いを尊重しながら、しっかりと議論していく場が議会であるはずだ。とにかく数の力で押し切っていこう。こんなことではまともな民主主義は育たない」と訴えた。さらに「今、私たちが一番問題だと思っているのは、(議会での)議論の前提となるデータや資料や文書を、政府がきちんと求めに応じて出さないこと。それがなければ、まともな議論すらできない。しかし求めても『出さない』『隠す』。挙句の果てには『改ざん』される」と述べた上で、「当たり前だと思っていた民主主義のルールが壊れつつある。これは本当に民主主義の危機だ」と現在の日本の統治のあり方そのものに対する危機感を訴えた。

大西健介国民運動局長

大西健介国民運動局長

 大西健介国民運動局長は、支持率がなかなか上がらない党の現状への対応について党大会で玉木代表がイソップ童話にある、ミルクの入ったコップに閉じ込められた3匹のカエルになぞらえて語ったことにふれ、「もがいているうちに足元が固まり、私たちも高く飛び上がることが出来る。そう信じて、これからもしっかりもがいていきたい」と訴えた。また、乃木涼介神奈川県参議院選挙区第1総支部長がNHKの連続テレビ小説に出演した俳優であることを紹介し、「乃木さんのTVの役柄にもあった通り、どうなるか分からないけれども『やってみなはれ』。こういう挑戦する人がいないと世の中変わらないんです」と乃木候補のチャレンジ精神を持ち上げた。

乃木涼介神奈川県参議院選挙区第1総支部長

乃木涼介神奈川県参議院選挙区第1総支部長

 その乃木神奈川県参議院選挙区第1総支部長は「俳優だった私がなぜここに立っているのか」と聴衆に語りかけ、「それはこの国がこのままでよいのか。この国に未来があるのか。安倍1強政治のままでよいのだろうか。多種多様な世の中で自分の考えをはっきり言えない、そんな世の中でよいのだろうか。6人に1人、ひとり親家庭では2人に1人の子どもが相対的貧困の中にあると言われているほど格差が広がっている」と、こうしたさまざまな思いに突き動かされて立候補に至った経緯を訴えた。

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■街宣後の玉木代表ぶら下がり会見

 安倍総理が民主党政権の時代を「悪夢」と表現したことについて、玉木代表は「安倍政権が発足してからすでに6年が経っている。にもかかわらず未だに言っているのが前の政権の批判にはがっかりだ」と述べた上で「自分自身がすでに民主党政権の倍の期間も統治している。本来掲げた政策課題がきちんとできているのか向き合うことの方が重要だ。例えば、介護離職ゼロを掲げながら、いまだ離職者が年間10万人もいる。そうしたことのを目指していくのが宰相としての責任ではないか」と安倍総理の発言を批判した。「いつまでも人の悪口を言って、相対的に自分を上げようとする。そういう傲慢なやり方には極めて違和感を感じるというか、残念だ。しっかりと国民に向き合う政治をやってもらいたい」とこれについて締めくくった。

ぶら下がり会見中の玉木代表

ぶら下がり会見中の玉木代表

 また自由党との政策協議について聞かれると「率直にさらなる連携強化ということで本日から政策協議に入らせて頂いた。それはやはり政党ですから。何処まで詰めることができるか、見守っていきたい」と述べた上で「問われているのは、原発ゼロか否かというかということではなくて、いかにそのゴールに到達するのか。ある程度、幹部同士で合意に到達できたとしても、ご存知のようにわが党には、地方組織にもそうしたことを諮るプロセスが必要だ。一定程度の時間がかかることは想定している」と政策協議に時間がかかることについて理解を求めた。

 さらに「既存の政策に限らず、各党と協議をする中で、参院選などで訴えることのできる、新しい政策をそうした協議の中から見つけ出すことができることも期待している」と既存の政策のすり合わせに留まらない連携への期待を示した。