玉木雄一郎代表は6日、参院選の応援で佐賀県を訪れ、野党統一候補で国民民主党公認の犬塚直史(いぬづか・ただし)候補とともに県内各所で遊説し、「正直な政治を取り戻し、普通の国民の生活の安心を取り戻すための戦いが参院選だ。佐賀県からその戦いの先頭に立っているのが犬塚候補だ」と紹介し、同候補への支持を訴えた。
最初にマイクを握った犬塚候補は、老後生活が年金だけでは足りず、2000万円が必要だとの報告書を取りまとめた金融庁の担当局長が謝罪の上、退任に追い込まれた問題を取り上げ、「こんな政治があるだろうか? まさに内向き、忖度(そんたく)を上から強制するような政治のあり方。このままではいけない。ごますりし、うそをつき、物事をごまかす人たちが出世していく。その反対に事実を指摘する人が辞任に追い込まれる。こういう政治を佐賀から変えていこう」と呼びかけた。
衆院佐賀1区選出の原口一博議員は、「中央から押し付けてくる無茶苦茶なことをはねのけることができるのは犬塚さんだけではないか。犬塚さんは諫早湾干拓に開門すべきだと言い、新幹線についても理不尽なことはダメだと言った」と参院議員時代の犬塚さんのエピソードに触れ、佐賀県にとって「最高の候補だ」と訴えた。経営者として、海の森をつくり、棚田を守り、観光を行ってきた犬塚さんとともに「佐賀を農業と環境教育で温かくて一番住みやすい日本にしよう。佐賀から犬塚さんとともに政治改革をやっていこう」と呼びかけた。
玉木代表は、今のアベノミクスが続けば、「豊かな人や大企業がさらに豊かになるかもしれないが、一生懸命働いて、家庭を持って、子どもを育てて、ささやかな幸せを手に入れようと懸命に頑張っている普通の人が報われない社会になってしまう」と懸念を示し、今までの大企業を軸に考えてきた経済政策を改めるべきだと訴えた。
その代わりに「まず家計、皆さんの懐、財布が温まるような政策をとにかく総合的に講じて、各家庭の消費する力を取り戻したい」と提案した。それによって企業が物をつくれば売れるようになり、業績も上がり、給料やボーナスを上げようということになると説明し、「家計第一の消費を軸とした好循環をしっかりと回していく新しい経済政策に変えていきたい」と訴えた。