斉木武志議員

 国会で24日、野党が関電疑惑――関西電力の幹部が福井県高浜町の元助役から多額の金品を受領していた問題――に関する合同ヒアリングを開催した。この問題の関電第三者委員会による最終報告書の進捗状況について、経産省から聞き取り調査を行った。高浜町が地元の斉木武志衆院議員は「ここで膿を出し切らないと県民がついていけない。今後の原子力行政にも直結する」と、警告した。

 会議の冒頭、原口一博国対委員長があいさつし、「年末を迎えるにあたり、私たちが懸念していた通りの展開となっている。関電任せにしていたら、当初『年内までに』と言われていた最終報告書は、年内には出てこない、という状況だ。前回に続いて今回も関西電力の方をお呼びしていたが『(日程の)調整がつかない』ということだった。公益事業を預かる企業がこういう対応でよいのか。また前回のヒアリングから今日までの間に、原発マネーが県庁職員にまで渡っていたことが判明した。高浜町に出向者が常駐していたにもかかわらず、金品授受について経産省は知らなかったと主張している。頬かむりをしているのではないか。経産省職員や政治家についても調査は行われたのか。何も分からないまま、令和元年が終わるようなことはあってはならない」と、述べた。

原口一博国対委員長

原口一博国対委員長(右)、斉木武志衆議院議員(左)

 会議では(1)第三者委員会最終報告書の進捗状況について、関電は記者会見を行っただけで経産省に1度も報告をしていない(2)経産省も、直接的には関電から1度も聞き取りを行っていない(3)県庁職員にまで及んでいた金品授受について、経産省(職員)や地元政治家の調査が行われていない、といった点が追及された。