衆院本会議で18日、政府提出の環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11)締結承認案の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決された。

 採決に先立ち国民民主党の関健一郎議員が反対討論を行い、TPP11は議論が不十分で日本の国益にかなうかが不明であり、多くの懸念が払拭されていないことなど反対理由を列挙した。

 関議員は、TPPから米国トランプ大統領が離脱して12カ国から11カ国に変更されたにもかかわらず関税の合意内容が変更されていないことを指摘し、「合意内容を見直すことなく、オーストラリアやニュージーランドなど他の農産物の輸出国を利するような合意では、国内の生産者から到底理解は得られない」などと訴えた。
 
 安倍総理はじめ閣僚がTPPの合意内容を各国が調整して作り上げた「繊細なガラス細工」に例えていることを取り上げ、「TPP11は、米国が抜け、まさにバランスが崩れた『繊細なガラス細工』。経済規模や経済効果が激減し、何がメリットか極めてあいまいだ」と述べ、結論を急ぐ政府・与党の提案に反対を表明した。

衆院本会議環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定 関健一郎議員反対討論