千葉県連設立大会

 国民民主党の玉木雄一郎共同代表は8日、千葉市内で開かれた党千葉県連設立大会に出席するとともに、地方議員団会議で時局講演を行った。県連大会は、奥野総一郎衆院議員を代表、天野行雄県議を幹事長などとする新役員体制、2018年度活動方針や補正予算、県連規約を決定した。

千葉県連設立大会

 玉木共同代表は、国民民主党を結党した目的が2つあると述べ、1つ目について「安倍政権、自民党に代わる政権交代可能なもう1つの受け皿を何としてもつくり上げなければならない。私たちがその自覚をもって野党の大きな固まりをもう一度つくり上げていく。かつての仲間と協力して自民党に代わる政権をぜひつくりたい。そのために国民民主党は汗をかいていかなければならない」との思いを語った。

 2つ目については「これからの日本を切り開いていく新しい政策を堂々と打ち出していける政党にならなければならない」と表明。政策のあり方については「これからの10年を見据えて、私たちがこれからの日本を引っ張っていけるような、あるいはこれからの日本を生きる全ての国民に安心感を与えることができるような政策を打ち出していく政党が必要だ」との考えを示した。

 同じく来賓としてあいさつに立った千葉民主連合会長の野田佳彦衆院議員は、国会で審議されているカジノ法案を引き合いに出し、「国でも県でも特定の勢力があまりにも数が多くなると、横暴なことが起こる。だから野党が頑張らなければならない。ぜひ国民民主党の皆さんには奮起していただきたい」とエールを送った。来年の統一自治体選挙、参院選に向けては「同志の皆さんがバッチをつけるまで全力で応援し続けたい。最大のサポーターとして活動することを誓う」と決意表明した。

時局講演会

 玉木共同代表は、自由・共生・未来への責任を柱とする基本理念、生活者・納税者・消費者・働く者の立場に立つとの国民民主党の基本姿勢を示したうえで、これからの日本が生き抜いていかなければならない「人生100年時代」「AI時代」「人口減少時代」「アジアの時代」――の4つの時代について語った。さらに、その時代に対応するために(1)技術革新で人口減少克服(2)日本版ベーシックインカム(3)自立分散で地方を豊かに――という政策の3本柱を提案した。

 政策を提案した背景について玉木共同代表は、「国民年金、国民皆保険と国民と名の付くものが不安になっている。国民にしっかりと浸透してきた様々な制度にほころびが見えているところや穴があいているところはふさいで、これからの時代をしっかりと支えていく制度に改革をしていく。そして国民に安心を与えていく。これが私たちの結党の目的だ」と説明した。

ぶらさがり記者会見

 記者団の取材に応じた玉木共同代表は、千葉民主連合を立ち上げた野田元総理も党県連大会に出席して「最大のサポーターとして応援する」と国民民主党を激励したことに触れて、「地域の事情を最優先に野党がまとまっていくことが大切だ。わが党としても地域の連携やつながり、とりわけ旧民進党の議員との連携を重視し応援していきたい」「来年の統一自治体選挙、現職の長浜議員がいる参院選挙では千葉県内の野党の連携をしっかり図ることを期待したい」と述べた。

 多数の死傷者を出している全国的な豪雨被害に対しての党の対応について問われ、「未曽有の甚大な被害だ。党本部にもすでに対策本部を立ち上げ、被災地域から選出されている議員とも週末に連絡を取り合いながら今後の対策を検討している」と説明。国会での取り組みについては「人命に関わることでもあり、これだけ大きな被害が全国に広がっているので、国会は災害対策を最優先に進めるべきだ。秋の臨時国会で間に合う法案については先送りしてでも衆参あるいは全委員会を挙げて、この大災害に対する対応に全力を挙げるべきだ」との考えを示した。