「ランチミーティング」で玉木共同代表

 玉木雄一郎共同代表は26日、全国からおよそ100人の高校生が参加して国会内で開かれた第4回全国高校生未来会議に出席し、参加者らと意見交換を行う「ランチミーティング」、各党幹部がそれぞれの党の目指す政策を説明する「プランコンテスト」でプレゼンテーションを行った。

 「ランチミーティング」では、今一番関心のあることとしてLGBTを挙げた参加者から、「自分はゲイの知り合いがいるので、(某与党議員の発言には)思うところがある」「日本ではまだ同性婚は法律では認められていない」「私たちは、LGBTなどの多様性があるということを当たり前のことと認識している世代。上の世代ほど抵抗はない」などの意見が出された。玉木共同代表は、「多様性としてしっかりと受け入れていこうという流れだが、まだ根強い偏見がある」と述べた上で、「表現の自由ということもあるのかもしれないが、同じ政治家としてあのような発言をするということは、残念であり許せない」「生きづらさに悩んでいる人たちはさまざまいる。何かを誰かの基準で普通だとか普通じゃないとか決めつけることを、日本社会からなくしていかなければならない。少ないことがイコール間違っているということではない。少数者の意見をしっかりとくみ取ること、守ることが民主主義の役割だ。そこを履き違えてはいけない」と述べた。

「プランコンテスト」に立った玉木共同代表

 「プランコンテスト」でプレゼンテーションに立った玉木共同代表は、「これからの時代はすごいチャンスの時代だ。少子高齢化だとか人口が減るというが、こんなにチャンスに満ちあふれた時代はない。その理由はテクノロジーの進化。私たち国民民主党は、テクノロジーを経済の成長や、皆さんの暮らしの向上につなげる政策を進めたい」と述べた上で、持論である人工知能(AI)、生活を支えるベーシックインカム(BI)、コミュニティの自立(CI)からなる「プロジェクトABC」を詳しく説明した。

 玉木共同代表は、「ここに来る皆さんは恵まれている。先ほど聞いたらみんな夢を持っていた。そこで皆さんにお願いしたいことは、だからこそ夢を持ちたくても持てない人をサポートしてもらいたい。経済的な理由などさまざまな制約があって夢を持つことをあきらめざるを得ない子どもたち、あるいは仲間がいる。その人たちを助ける立場になってもらいたい。そのことをわれわれ国民民主党は全力で応援していく」と語り、新しい未来を作っていこうと呼びかけた。

参加者との質疑

 参加者との質疑では、「社会をサポートすることで、高校生にできることは」との問いに、「SNSが発達してきている。それを使ってボランティアの呼びかけなど、社会参加や社会貢献はできる。小さなことから仲間を集めて動くことはできる」と答えた。

 「ベーシックインカムをどう導入していくのか」との質問には、「基礎年金のうち半分は税金だ。消費税率約4%分で全額税負担にはできる。そうすれば年金保険料や事業主負担も軽くなるなどして、移行期間を置きながら制度を変えることはできる」と述べた。

 貧困家庭に財政で援助をしても親が子ども以外のために使ってしまうのではないかとの質問には、「よく子ども手当を配るとパチンコなどで使われ意味がないという議論があった。しかし、多くの親は子どものために使うと思う。特殊な例だけ取り上げて全てだめというべきではない。それと、支援を電子マネー化すること。今は何にでも使えてしまうが、政策目的に応じたもの(子どもの学習教材等)にしか使えないようなコードを入れて、援助を電子マネーで給付すればいい」と述べ、政策をテクノロジーがサポートするようにしていけばいいと説明した。