■鳥取訪問

鳥取県東伯郡琴浦町にある鳥取林養魚場前で

鳥取県東伯郡琴浦町にある鳥取林養魚場前で

 玉木雄一郎共同代表は4日、鳥取県を訪問。党県連や連合鳥取、部落解放同盟などの役員らと意見交換するとともに、次期衆院選挙で鳥取2区の公認候補に決まった、湯原俊二公認内定者と共同会見を行った。また米子市のコンベンションセンターで「国民民主党が創る社会」と題した一般市民向けの講演会を行ったり、世界最先端の養殖技術を用いたサーモンの養魚場を見学するなどした。

■湯原俊二候補者らとの合同記者会見

記者からの質問に答える玉木共同代表

記者からの質問に答える玉木共同代表

 会見で玉木共同代表があいさつし、「今、全国を回って各地域の県連の皆さん、そして中央連合会をはじめとした団体の皆さんとの意見交換、コミュニケーションを深めている。公認に内定をした湯原さんの支援を強化していきたい。また先般、通常国会も閉会したので、そうした地域での活動、わが党の党勢拡大に向けた動きを強化している」と、県訪問の理由を説明した。各地域での新たな取り組みの視察を行っていることにも言及し、「今朝は、サーモンの陸上養殖施設を見学させて頂いた。世界最先端の循環養殖システムを使い、明日初出荷予定ということだが、通常の倍の速度での出荷が可能だそうだ。これから地域の活性化、一次産業の発展に寄与するということで、非常に印象に残った」と語った。
 来年の参院選については、「鳥取と島根は合区になって2回目の選挙となる。両県の調整を重視していきたい。前回、鳥取から出たということもあり、来年は島根県からの選出を前提に、島根県の国民民主党の県連、そして立憲民主党の県連が現在、調整している段階。そういった調整状況について、鳥取県側からもしっかりご意見を伺いたい。そうした協議を行う意味もあり、訪問させて頂いた」と報告した。


■ 連合鳥取・部落解放同盟との懇談会

連合鳥取、部落解放同盟の皆さんとの懇談会

連合鳥取、部落解放同盟の皆さんとの懇談会

 玉木共同代表は冒頭のあいさつの中で、昨年12月の総選挙の際に、当時、野党第一党であった民進党が事実上分裂する形となってしまったことについて、「皆さまに混乱と戸惑い、いろんな思いを与え、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げたい。また皆さまにお力添え頂いたことに深く感謝したい」と述べた。その上で安倍政権の現状について「年々、あるいは国会ごとにひどくなる。特に総理の席からのヤジがひどい」と述べ、こうした点が権力の驕り(おごり)であり、慢心だとの印象を語った。

 また「少なくとも安倍政権に対抗する勢力を結集しない限りは、今のような政治がさらに続いて、生活者の声、働く者の声、地方の声を聴かない政治がどんどん強くなっていく」「(現状、野党は分裂しているが)登るべき山は同じ。地域連合会、県連、解放同盟の皆さまからすれば、野党が分かれていることにより活動がやりにくくなっていることが増えているのではないか。そこは国政にいるわれわれが責任をもってまとめていくと。少し時間はかかるかもしれないが、その方向に向かって努力を惜しまないということが大切だ」との見方を示した。


※懇談会に出席された方々

連合鳥取 会長:本川博孝会長(自治労)、副会長:松崎浩哉(運輸労連)・桑村紀幸(全水道)、各副事務局長:吉田 正(JAM)・馬場一憲(自治労)・山田秀之(自治労)・佐貫馨(JR連合) 
部落解放同盟 委員長:西村一秋、副委員長:津川俊二(北栄町議)・大森英一(伯者町議)
国民民主党からは玉木共同代表の他、以下のメンバーが参加した。
鳥取県連代表:伊藤 保(鳥取県議会)、幹事長:興治英夫(鳥取県議会)、選対委員長:福間裕隆(鳥取県議会)、2区総支部長:湯原俊二


■ 鳥取林養魚場の視察

萩原岳人鳥取林養魚場代表取締役社長から説明を受ける玉木共同代表

萩原岳人鳥取林養魚場代表取締役社長から説明を受ける玉木共同代表


  玉木共同代表は、全国各地を訪問する中で、それぞれの地域での新しい取り組みを視察している。今回訪れたのは、世界でも最先端の陸上循環ろ過養殖システム(RAS)を用いてサケ・マス類を養殖する株式会社鳥取林養魚場。初出荷の前日に訪問させて頂いた。
 この施設は、東伯郡琴浦町の浜辺に存在しているが、地下深くからくみ上げた淡水の利用とコンピュータで制御された陸上循環ろ過養殖システム(RAS)の組み合わせにより、薬品などを使わない無菌状態での養殖を可能にしている。その結果、使用水が従来の200分の1程度と少なくて済むだけでなく、従来の約5~8倍の高密度飼育や約2倍のスピードでの成魚の出荷などが可能だという。

 林総一郎 福島本社代表取締役とのツーショット写真

林愼平 林養魚場グループ会長とのツーショット写真

 本社のある福島県から車で12時間かけて駆けつけて頂いた、林愼平林養魚場グループ(福島本社)会長のご説明に拠れば、福島県に本社のある林養魚場が鳥取県に支社を作った理由の一つが「特定区画漁業権」の規制緩和にあるという。日本のサケ養殖業者の規模は一社平均で約1・2万トン程度。これが海外、例えばノルウェーなどでは一社で30万トン前後と規模が格段に大きい。海外の企業との競争に勝つには、規模の経営が重要だと林会長は語った。


  視察には玉木共同代表のほか他、鳥取県連代表:伊藤 保(鳥取県議会)、幹事長:興治英夫(鳥取県議会)、選対委員長:福間裕隆(鳥取県議会)らのメンバーが同行した。

※(株)鳥取林養魚場 Facebook ページ:
https://ja-jp.facebook.com/TottoriKotouraGranSalmon/


■ 市民向け講演会

講演会後に挨拶する玉木共同代表、湯原俊二 鳥取2区公認候補、伊藤 保 県連代表

講演会後に挨拶する玉木共同代表、湯原俊二 鳥取2区公認候補、伊藤 保 県連代表

 記者会見の後の講演会では、国民民主党の直面する政策課題について解説した。まず国民民主党の目指す理念が(1)時間的な共生(2)社会的な共生(3)地球的な共生――の3つの共生を根本理念にしていると述べた。そして長期的な政策課題として、これからの日本が「人生100年時代」「AI時代」「人口減少時代」「アジアの時代」――の4つの時代を生き抜いていかなければならないとことを示し、それに対応するために(1)技術革新で人口減少克服(2)日本版ベーシックインカム(3)自立分散で地方を豊かに――という政策の3本柱を提案した。