国民民主党は11日、両院議員総会を党本部で開き、玉木雄一郎新代表が役員人事の一部を提案した。

 開会に先立ち、柳田稔前両院議員総会長が過半の議員出席により両院議員総会の定足数を満たしていることを宣言した。

 あいさつに立った玉木新代表は、昨今の自然災害による被害について言及し、「先般の北海道大地震については、その復旧・復興に党を挙げて全力を尽くし、被害にあった方々に寄り添うことを誓う。また関西国際空港は、いまだ台風21号の被害から立ち直っていない。わが党として、災害にしっかり向き合っていきたい」と玉木代表は述べた。

 続いて玉木代表が両院議員総会長に柳田前総会長の再任を提案し、満場一致で了承された。柳田新両院議員総会長は「引き続き皆さんのご協力をお願いしたい」とあいさつした。

 新役員人事について玉木新代表は、「今回、3つのことに気を付けた。まずあらためて先の代表選挙で津村啓介候補と大変実のある、建設的な議論ができた。それを踏まえて今回の人事を行った。まず1つは、私たち国民民主党が何を目指す政党なのか、それをきちんと説明できるよう政策立案能力を徹底的に強化する体制にしたい。『バーチャル・シンクタンク』など外部の知恵も借りて、しっかりと新しい時代に合った政策を行っていきたい。2つ目に、情報発信能力を徹底的に高めたい。執念や効率性をもって支持率・認知度アップに力を入れたい。特にSNSなどネット上での発信力もしっかりと強化したい。3つ目の強化は、野党、他会派との協力の強化。国会と選挙は、可能な限り一枚岩でやっていく。そういった観点からの人事を行っている」との説明の後、役員人事について別記の通り提案した。

 玉木代表は、「年内、約3カ月が勝負だと思っている。参院選挙のことを考えると、やはり年内に一定の支持率向上あるいは認知度アップの一つの成果、兆しを見せていかねばらない。代表として、やれることは全部やろうと思っている。ぜひ皆さんにお願いしたいのは、こちら執行部側をどこかの総理みたいに『あちらの人』などと言わないでいただきたい。あちらこちら関係なく、一緒にこの党を盛り上げてほしい。そしてわれわれが力をつけていくことが日本の政治に不可欠だということを一人ひとり共有いただき、この苦難を乗り切っていきたい。最初の3カ月が大事だと思うので、スタートダッシュをかけていきたい。そして今までにない新しい政党のイメージをぜひ皆さんと作り上げていきたい。そのことを来年の統一地方自治体選挙の勝利、そして参院選挙の勝利につなげていきたい。同じことをやっていたのでは展望は開けない。多少皆さんに怒られることでもがんがんやりたいと思うので、どうか皆さん、支えてほしい」と呼びかけた。新たな役員人事の提案と残る人事についての代表一任を満場一致で承認した。

 新役員を代表してあいさつに立った平野博文新幹事長は、「しっかり代表を支えながら、また党所属の皆さんにも支えられ、この党を来年の統一地方自治体選挙、参院選挙に向けて、より強くし、結束を固めて幹事長として運営していきたい。代表のように若くはないし、弁舌爽やかでもないが、『年齢の重し』だけはついている。それをひとつの武器に、しっかりと皆さんや全国の同志の皆さんと向き合いながら進めていく決意だ」と党運営への協力を求め、総会を締めくくった。

新役員を代表して挨拶する平野博文新幹事長

【国民民主党新役員】

2018年9月11日 両院議員総会承認

  • 代表 玉木雄一郎 ※9月4日臨時党大会で選出
  • 代表代行 大塚耕平 古川元久
  • 副代表 渡辺周 大島敦 津村啓介 田名部匡代
  • 総務会長 小林正夫
  • 総務副会長 長浜博行 小宮山泰子
  • 両院議員総会長 柳田稔
  • 幹事長 平野博文
  • 幹事長代行 増子輝彦
  • 組織委員長 足立信也
  • 企業団体委員長 桜井充
  • 選挙対策委員長 岸本周平
  • 国会対策委員長 原口一博
  • 国会対策委員長代行 山井和則
  • 政務調査会長 泉健太
  • 政務調査会長代行 後藤祐一
  • 役員室長 小熊慎司
  • 常任監査  大島九州男
  • 会計監査 近藤和也
  • 男女共同参画推進本部長 徳永エリ
  • 憲法調査会長 階猛
  • 外交・安全保障調査会長 渡辺周
  • 税制調査会長 古本伸一郎
  • 社会保障調査会長 岡本充功
  • エネルギー調査会長 大野元裕

PDF「国民民主党役員 2018年9月11日」国民民主党役員 2018年9月11日