「現場に寄り添った対策を」を玉木代表

「現場に寄り添った対策を」を玉木代表


 党の新体制が発足して最初となる東日本大震災復興・福島・原発事故対策本部(本部長=増子輝彦幹事長代行、事務局長=大島九州男参院議員)が26日、国会内で開かれた。会議には玉木雄一郎代表も出席し、「福島の復興なくして日本の再生なし、がわが党の大きな方針だ。10年の期限がある復興庁の今後の形など、党内議論を進めていきたい。現地現場にしっかり足を運び、現場に寄り添った対策に、党を挙げて全力で取り組んでいきたい」とあいさつ。

 会議では、事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所から排出される汚染された水の処理水(他核種除去設備等処理水)の取り扱いについて、8月末に福島県富岡町、郡山市、東京都内で開かれた説明・公聴会の内容を経産省の担当官から聴き、意見交換。出席議員からは「処理水の海洋放出は時期尚早であり、相当な国民の理解がなければやるべきではない」「科学的根拠と住民の安心は違う」といった指摘が出された。

 復興庁からは今年9月時点での復興の現状と課題について報告を受けた。ここでは今も全国に5万8千人いる避難者の今後の生活の展望や支援、地場産業である水産加工業の再開などについて、実態と省庁が把握しているデータのかい離などを指摘する意見が相次いだ。最後に増子本部長が「7年半過ぎて、震災が風化している。役人の皆さんも現地に足を運んで生の声を聞いて今何が求められているか把握してほしい。インフラ整備だけで復興が加速というと、被災者とは感覚がズレてしまう」とまとめ、大島事務局長が党としての東北視察を検討すると述べ、会議を終えた。

説明を聴く参加議員

説明を聴く参加議員