玉木雄一郎代表は30日、石川県金沢市を訪れ、国民民主党石川県総支部連合会の設立大会に出席した。設立大会前には金沢市内のれんこん農家を訪れ、視察を兼ねて、れんこん掘りも経験し、その後、主に農家を営んでいる方々と意見交換を行った。
設立大会であいさつに立った近藤和也衆院議員は、本当の意味での「地方が主役」の組織をつくりたいと力強く訴えた。自身が石川県連の唯一の国会議員でありながら、会長ではなく政務調査会長に就任したのは、地域の皆さんの声を政策として国政に反映し、国で決まったことをまた地方にフィードバックし一気通貫で地域の声を政策に反映させるためだと語った。
■玉木代表基調講演
設立総会終了後に玉木代表が基調講演をし、国民民主党が目指すものを説明した。その中で玉木代表は、国民民主党が党の認知度を上げて支持を高めるために今後行っていくこととして、(1)シンクタンクをつくり外部の専門家や自治体議員からの現場の声を政策に反映させる(2)広報戦略の見直し(3)自治体議員選挙の支援の拡充(4)他の野党との選挙、国会対策での連携――を挙げた。玉木代表は、「改革政党であることを出したい」と意気込み、「改革した結果、暮らしが良くなったことを示すのが大事だ」と述べ、地域からうねりをつくりたいと力を込めた。
■れんこん農家視察・意見交換
設立大会前にはれんこん農家を訪れた。実家が農家を営んでいる玉木代表も、れんこん堀りをするのは今回が初めてで苦戦。玉木代表は「これは重労働」「れんこんが高い理由も分かる」と身をもって、れんこん農家の苦労を体験した。
意見交換では、高齢者がある年齢に達したら免許を自主返納する制度ができたが、免許を返納した後の移動手段がないことにより移動困難者が増加してしまう実態などが指摘された。
玉木代表は何かを決めるときは現場の声で決めるべきだと主張。国が決めた政策をそのまま全国一律にあてはめても、地域ごとに多様な事情があるため、一律にあてはめることは困難だと訴え、移動困難者対策を含めた丁寧な対応が必要との認識を示した。
■玉木代表ぶら下がり会見
基調講演の終了後、記者団からの取材に応じた。石川県連設立について所感を求められると、石川県連は他の県とは違い、民進党時代から所属していた議員全員が移って設立したことに触れ、「地域における国民民主党の足場として非常に心強い。党勢拡大の要になってもらいたい」と語り期待を込めた。
沖縄県知事選について野党が連携して玉城デニー候補を支援したことについて総括を問われると、国政政党が表に立たずに公認・推薦も出さずに側面支援したことは一定の効果が出たと述べ、「これからの野党連携のより望ましい在り方につなげていきたい」と語った。