日本臨床政治学会の皆さんの前で講演する玉木代表

 玉木雄一郎代表は13日、東京の専修大学で開かれた日本臨床政治学会会合に招かれ「国民民主党の目指す政治」と題し、講演を行った。

 玉木代表は「昨今、政治もネット空間の言論に大きな影響を受けているが、このネット上の言論では、左派右派、左右両極端の意見が幅を利かせており、中道の意見というのは居場所を見つけづらくなりつつある」と述べ、ネット上の言論空間の現状を受け、実際の政治も両極化しやすい状況にあることを指摘した。

 また既存政党に対する有権者の見方の変化を取り上げ、有権者が従来のイデオロギー的「保守←→革新」という軸に加え「改革←→守旧」というもう一つ別の軸を持ちつつある、という見方を紹介した。そして、いわゆるリベラル志向の政党が、特に若い有権者から「守旧」であるとも見られがちだとの分析を披露した上で、国民民主党がリベラルから穏健保守を包摂しつつも、常に改革を志向する政党であることを目指したい、と語った。

 その後の質疑の中で、参院選に向けた野党間の候補者の調整について尋ねられ「やはり2人区くらいまでは、調整をすべき」と回答。「2人しか通らないところへ野党が2人立てるとしたら、共倒れになる可能性の方が高い。与党を利することになるので、やはり調整をすべき」とした。「あくまで野党候補が勝つことが大事なので、どちらの候補がより支持を集める可能性があるのか客観的な調査をした上で、それに基づく予備選挙のようなものを行い、全野党が納得がいくような形で1人に絞り込んでいくようなことも、一つの調整のやり方としてあり得るのではないか」との見解を示した。