大会に先立つ全代議員会議であいさつする玉木代表

 国民民主党は12日午前、2019年度定期党大会の議案に関する実質的な議論の場となる全代議員会議を党本部で開いた。

 玉木雄一郎代表は、衆参両院の党所属国会議員、地方代議員らの出席者を前にあいさつし、党大会の自身のあいさつが「渾身のあいさつ」と銘打たれていることに関連して、予告動画が3万2000回の閲覧があり関心が高まっていることに言及した。

 厚生労働省の「毎月勤労統計」の一部調査が不適切な手法で行われていた問題に関して党は「統計改ざんと過少給付問題ヒアリング」を11日に行い、各府省の担当者から話を聞いたことにも言及。「ひどい。前代未聞のこと。これに基づいて失業給付等の予算の中身も変わるので、昨年末に閣議決定をした政府案を修正・組み替えしなければいけない。しかも、1億円、2億円ではなくて、数百億円規模で、一度作って閣議決定した予算を修正しなければいけないというのはとんでもない話。通常国会を前倒しして開催し、すぐにでも、一体何が起こっているのかという現状把握と、再発防止に向けた徹底審議を速やかに行うことを求めていく」と語った。また、「いよいよ今年は政治決戦、4月の統一自治体選挙、そして7月の参院選挙に向けて、みんなで力を合わせて戦う、そんな1年にしよう」と語り、出席者に協力を呼びかけた。

 平野博文幹事長が大会議案の概要を報告したのち、代議員との質疑応答に移った。

 質疑では(1)統一自治体選・参院選での野党協力の在り方(2)消費税の問題を含めた野党協力をにらんだ政策発信の在り方――等に関する質問が出され、玉木代表をはじめ、古川元久代表代行、平野幹事長、岸本周平選対委員長らが答えた。

 野党協力に関しては、地域によって協力の在り方が違うが、党本部としては万難を排して立憲民主党との協力をはじめ、野党共闘を進めていきたい、敵は他の野党ではなく安倍政権であるとの意味で野党共闘を進めていくと答弁。また、現時点での成功モデルとして連合が仲介する形で極めて緩やかな政策協定、覚書を作って小異を捨てて大同につこうとしている地域のあることも紹介し、「安倍政権を倒すためにあらゆる努力を惜しまない」との考えを表明示した。

 消費税率引き上げへの対応についてどう訴えていくのかという問いに玉木代表は、消費税そのものに反対ということではないが、安倍政権が行おうとしている消費税負担以上の軽減策や、ポイント制の導入など、何のために消費税を上げるか分からない状況にあるとの見方を示し、「消費税には理解を示したとしても安倍政権がやろうとしている消費増税については疑問を呈せざるを得ない」との認識を語った。

 また、昨年12月の全国幹事会で地方幹事から提案があった、地域の活動報告を党のウェブサイトなどで紹介する形で地域情報の発信を強化取り組みについて、各地方組織に協力を呼びかける提言も出された。玉木代表も積極的な取り組みを参加者に求め、「地域とともに歩む国民民主党をアピールしていきたい」と発言した。

 全代議員会議後に吉良州司衆院議員が記者団に語った。

全代議員会議で活発な質疑応答が行われた

全代議員会議で活発な質疑応答が行われた