衆院予算委員会で質問する奥野総一郎議員

 衆院予算委員会で12日、2019年度予算3案に関する基本的質疑が行われ、国民民主党の第4番手として奥野総一郎議員が児童虐待防止、取材の自由、毎月勤労統計問題などについて根本厚生労働大臣らに政府の対応をただした。

 千葉県が地元の奥野議員は、同県野田市で発生した栗原心愛さんの虐待死を受け、政府が8日に児童や親に接触する児童福祉司を来年度1000人増員するなどの対応策を迅速に閣議決定したことを評価。その上でいかに質の高い児童福祉司を確保するかが重要な課題だと問題提起した。

 千葉県の虐待防止マニュアルでは、児童の一時帰宅を認める際、児童福祉司からの援助方針を意見書として援助方針会議に提出すると定められている。ところが、心愛さんを担当した児童福祉司は同会議に出席していたが、忙しさから意見書を出していないことが明らかになった点を踏まえて奥野議員は、「今回増員するが、ただ増やせばいいという問題ではない。どうやって質の高い児童福祉司を確保していくのかがポイントだ」と指摘し、根本厚生労働大臣に対応を確認した。

 根本厚労大臣は、「奥野議員の指摘の通り、児童福祉司の質の確保、向上は大事だと思う。児童福祉司の資質の向上の観点から2019年度予算案では、2016年改正児童福祉法により義務付けられた児童福祉司の任用後、研修等の補助、児童相談所職員等の研修センターを全国1カ所から2カ所に拡充する」などの方策を講じていくと答弁した。

総務省統計委員会の西村淸彦委員長に統計不正について質問する奥野議員

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