質問に立つ階猛議員

 衆院予算委員会で13日、2019年度政府予算3案の基本的質疑が行われ、国民民主党の第1番手として階猛議員が質問に立った。

 階議員は(1)桜田義孝五輪担当相の大臣としての資質(2)2021年度以降の復興庁のあり方(3)統計不正にかかる事務費の捻出(4)キャッシュレス消費による消費税のポイント還元(5)日銀による異次元緩和策――等について取り上げた。

 最初の質問では、五輪競泳女子のエース、池江璃花子選手が白血病を公表したことを受け「ガッカリ」「下火にならないか心配」と発言した桜田義孝五輪担当相について、階議員は「池江選手を金メダルを取るための道具としか見てない人間の尊厳を無視した発言だ」「私も被災地の代表として、この復興五輪ともいわれる五輪をあなたには任せられない」と批判。「是非やめてください」と桜田五輪担当相に辞任を迫った。

 復興創生期間が終わる2021年度以降の復興庁のあり方についても質問。階議員は、人が戻るどころか、むしろ流出している東北地方の状況を指摘した上で、復興庁の存続ないし後継組織を設ける方向で政府は検討しているのか質したが、はっきりとした答弁は得られなかった。

 統計不正にかかる事務費の捻出については「われわれの保険料、こんなことに使われてはたまらない。国会にもしっかり説明してもらいたい」とくぎを刺した。

 消費税のポイント還元策については、五輪後の需要の反動減について尋ねた後、「ポイント還元で4000億円もの予算を使うことについては、恩恵が及ぶ中小企業を含むスーパーマーケットなどの事業者団体からも反対論が出ている」「私が前回提案したようにキャッシュレス普及は地域経済や地域コミュニティの活性化に資するような、地域電子通貨のようなやり方でやるべきだ」と主張した。

 最後に階議員は約6年に及ぶ日銀の異次元緩和策を取り上げ、「新しい経営者が来て、新しい経営方針で仕事をしたいので借金を2倍にしてくれ、こういう風に頼んできた」と日銀の金融政策を民間企業の経営になぞらえた。「銀行が2年で目標達成できるんだったらしょうがない、借金を2倍にするのもしょうがないと言って、お金を貸してあげた。ところが2年経って目標が達成されるどころか、6回も先送りしてついに雲散霧消した」と述べた上で、「(民間企業だったら)少なくとも経営者クビです。黒田総裁あなたは一般常識からすればとっくにクビ、そういう自覚はありますか」とただし、日銀の金融政策の現状に強く疑問を投げかけた。

PDF「階猛議員・2月13日予算委配布資料」階猛議員・2月13日予算委配布資料