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 玉木雄一郎代表は3日、定例記者会見を国会内で開いた。

 玉木代表は、下関北九州道路の整備をめぐって、安倍総理大臣らの意向を「忖度(そんたく)した」と発言した塚田国土交通副大臣について、「塚田副大臣は発言を撤回されたが、それで済む話ではない。発言を確認したところ、『吉田自民党参院幹事長に指示をされて、自らの親父とも呼ぶ麻生副総理の地元の企業をひきとった』と明確に言っておられる。典型的な公共事業の地元での利益誘導の可能性がある」と政府の姿勢を断じた。また、この道路は「安倍麻生道路」(安倍総理大臣の地元山口県下関市と麻生副総理兼財務大臣の地元の福岡県を結ぶ道路の事業化)とやゆされ、政権交代する前の自民党政権で一度凍結されたが、安倍政権になって復活した経緯を取り上げ、「背景に権力の驕(おご)り、緩(ゆる)みがないのか、税金の私物化があるのではないか」について、政府に徹底的な検証を求め、厳しく追及していく姿勢を示した。

 日本財団による17~19歳対象の意識調査を引用し、「国会は国民生活の向上に役立っていない」と答えた人が30%に留まったという調査結果について、玉木代表は「深刻に受け止めている」と述べた。国会が有意義な政策議論の場になっていると思う人が5%、思わない人が54.8%と半数を超えた結果について、「与野党とも反省して、国会のあり方を見直していかなければならない」と述べた。また、国民民主党の動画配信「こくみんトーク」の第1回目を見た高校2年生から面談を希望され、対談した際に、「対決ばかりの国会ではなく、政策議論をやってほしい。国民民主党は政策議論を試みていることはわかるので貫いてほしい」と言われたエピソードを紹介し、「私たちは国会で建設的な政策議論をやっていきたい。安倍総理をはじめとした政府の、聞いたことに答えない、不誠実な対応は国民もおかしいと思い始めている。与野党を越えた国会改革を進めていきたい」と強い決意を示した。

 記者からの野党連携に関する質問に対して、玉木代表は「このままでは国民から野党全体が見放される。野党の大きな塊をつくっていく。その中で過去を乗り越えて、自民党に代わる選択肢をつくっていかなければいけない」と野党連携を強化していく姿勢を示した。