玉木雄一郎代表は21日夜、衆院沖縄3区補選、衆院大阪12区補選の当選確実の報道を受け、高松市内で記者の取材に応じた。
衆院沖縄3区補選についての受け止めを問われた玉木代表は、「屋良候補については、野党各党が力を合わせて応援していこうということで、結束して選挙態勢を組んで臨んだ。特にわが党は自分の党の候補だという思いで全面的に応援してきたので、勝利を納めることができて良かったと思っている」「今回の沖縄3区補欠選挙の最大の争点は基地問題だった。2回の知事選挙、先般の県民投票、そして今回の補欠選挙と、新基地建設についての民意はあらためて明確になった。政府においてはこの民意を尊重すべきだと思うし、特に軟弱地盤が出てきたという新たな事実もあるので、新基地建設については一度ゼロベースで見直しを行うべきだ」「あわせて基地負担の軽減という観点でいえば、わが党も提案しているが日米地位協定の速やかな改定にも取り組むべきだ」と語った。
今回の選挙結果は参院選挙の前哨戦という位置づけだとの考えを示し、「野党共闘の連携のあり方のひとつのモデルだと思うので、よく選挙結果を分析してこれを参院選挙につなげていきたい。ただ、単に野党が連携するということを越えて、明確な争点をつくっていく、無党派層も巻き込むような論点設定と運動をつくっていくことが大切。参議院選挙、場合によっては衆参同時選挙もあるので、わが党としてはまず候補者の発掘、そして他党との調整を加速していきたい」と述べた。
参院選においては1人区の候補者調整も残っているし政党間の協力にも課題があるのではないかとの記者の問いには「参議院については1月28日の党首会談で32の1人区については候補者を1人に絞るということが決まっているのでその作業を加速するということだ。もう5月に入るので相当急いでやらなくてはならない。統一自治体選挙も終わったので、今週からその作業を幹事長レベルを中心に加速していきたいと思う。合わせて衆院選挙についても候補者が埋まっていない選挙区もたくさんあるので、野党第1党の枝野代表も調整について働きかけを行うと言っているので、ぜひ野党第一党のリーダーも発揮していただきたいと思うし、私どもからも衆院も含めた調整の加速化を働きかけていきたい」と語った。
衆院沖縄3区補選の結果ははげみになるかとの問いには、「はずみになると思うし、よく分析して、単に野党が一緒になる(ということではなく)、連携を強化するということの根っこに、きちんとした明確な争点、無党派層の皆さんにもしっかりと響く論点と態勢づくりが大事だ」との見方を語った。
衆院大阪12区補選について問われたのに対しては、「繰り返しになるが(与野党)一対一の構図を作り上げる、有権者にとってわかりやすい構図をつくることが第一だ」と強調。衆院大阪12区補選は「4人が立候補して一対一の構図が非常に見えにくかった。あわせて争点が、沖縄の選挙のように例えば基地問題ということで明確にならなかったといこともある。選挙結果をよく分析して、今後の野党の連携のあり方、どのような連携がベストなのかということに、分析をつなげていきたいと思っている」と述べた。
衆参同一選挙の可能性に玉木代表が同日の発言でふれ、野党候補者の一本化について来月中にも方向性を出したいとの旨を発言したことに関して、その日程感と意図について問われ、「同日選挙であれば7月、8月で、90日、100日を切るというような状況になってきている。時間は限られている。間もなく5月になるので、ある程度野党間で共同して候補者の発掘、擁立をしていくような態勢づくりをしないととても間に合わない。不戦敗になってしまうという危機感を非常に強く持っている。ぜひ明日からそうした働きかけ、調整に入っていきたいと思う。作業としてはもう遅いと言ってもいい状況なので急がないといけないという認識だ」と語った。