山崩れ現場

 玉木雄一郎代表は3日、愛媛県宇和島市を訪問。津島町で開かれた「地域の暮らしと農政を語る会」に参院愛媛県選挙区の野党統一候補予定者の永江孝子さんと参加し、農家の人々と意見交換した。また、昨年7月の西日本豪雨災害で大きな被害を受けた同市内のみかん畑の山崩れ現場や仮設住宅を視察、地元住民や農家から復旧状況や今後の課題を聞き取りし、引き続き復興に取り組むことを約束した。

お金の流れを変える

 農家の方々との意見交換で玉木代表は、安倍政権の7年間によって、大企業がもうかっても海外の株主や政府にお金が向かうだけで、一般庶民はどんなに頑張って働いても将来の豊かさを得られない社会に変質してしまったと指摘。「働く人、家計が豊かになるようにお金の流れを変えないといけない」と家計第一の政策への転換を訴えた。

 特に農村地域の現状については、「もっと地域を支える第1次産業をしっかり守っていくという方針を出さないと、地域はどんどん人口が減るし、若い人が住まなくなるし、学校もなくなる。地域に住む人がいなくなったら、お祭りも文化もなくなっていく。地域を守れるかどうかの瀬戸際になっているのが今の日本だ」と深い懸念を示した。

戸別所得補償制度を復活させる

 農家が安心して農業を継続できる仕組みに関して、農作物の価格が上がると消費者の負担が増えるので、価格を一定に維持する一方、農家が作っても赤字にならないよう所得を直接補償するという所得政策と価格政策の組み合わせが現実的だと指摘。「それをものすごくうまくやっていたのが民主党政権の戸別所得補償制度だ」と訴え、同制度の復活を提案した。

命に直結する農業を支える

 永江さんも国の政策に関して「大きいところばかりを向いた政策が続いているので、商店街はだんだんなくなっていくし、商売仲間も廃業になっていく人が多い」と問題視。「地域を大事に、そこに光が当たるような政策を進めていかなければいけない。特に農業は命に直結している。母親としてもすごく頑張ってほしいし、頑張っていただけるようにお支えしていきたい」と決意を示した。

 仮設住宅やみかん畑の山崩れの現場を視察して玉木代表は、復旧作業に取り組む人々から「復興の話が進まない。スピーディーにお願いしたい」などの要望を受け、「国に対して働きかけしていきたい」と応じた。被災で営農が危ぶまれる中でも頑張ろうとしている若い農家の存在に触れ、「果樹にいい値がついていくよう、何とかがんばりたいという人を応援していきたい。まだまだ復興は終わっていない」などと語った。

玉木雄一郎代表

玉木雄一郎代表

永江孝子さん

永江孝子さん

仮設住宅

仮設住宅

土のう詰め現場

土のう詰め現場

山崩れ現場視察

山崩れ現場視察

復興工事現場

復興工事現場