玉木雄一郎代表は26日、定例記者会見を党本部で開いた。玉木代表は、同日で閉会する通常国会や、代表記者会見に先だって行われた安倍総理記者会見、この日の閣議決定によって7月21日投開票が決定した参院選などについての所感を述べた。
冒頭、玉木代表は、150日間続いた今通常国会を振り返って、「今国会では、国民民主党として議員立法を計49本提出させていただいた。また内閣提出法案にも是々非々で臨み、結果として82%の法案には賛成した」と述べた。特に印象に残っている法案として児童虐待防止法・児童福祉法の改正案を挙げ、「われわれが提案した児童相談所間の連携強化、あるいは児童福祉司の増員――こういったものをかなり取り入れてもらう形で成立した」という点で「大変印象に残っている法律の一つだ」と語った。対案を示して国民生活を前進させるという国民民主党の理念が「具体的に結実した」事例だとも語った。
また今国会の特徴として(1)毎月勤労統計やイージス・アショアのデータなど、データのごまかしやミスが目立った(2)衆院では予算委員会を3月に開いたきり開かず、十分な議論の場を持たせてもらえなかった――といった点を挙げた。その上で、「私自身、本会議や予算委員会、党首討論の場で安倍総理と議論したが、こちらが聞いていることには答えず、聞いていないことを長々としゃべる傾向が年々強まっている。実りある議論ができる国会に戻すためにも、夏の参院選では野党の議席を伸ばし、緊張感のある国会を作っていきたい」と語った。
先んじて行われた総理会見の中で、安倍総理が参院選の争点について、「安定した政治の下で改革を前に進めるのか、再び混迷の時代に逆戻りするか」とした点に関し、「確かにわれわれも反省すべき点は反省すべきだが、総理もいつまでおっしゃるつもりなのか。すでに民主党政権の倍以上の期間、政権を担当されている。自ら定めた目標を達成できているのか真摯(しんし)に向き合うべきではないか。民主党政権の悪口に終始するような政治から、早く脱却すべきだ」と述べた。また「権力の安定よりも、国民生活の安定を目指すべきだ」とも述べた
夏の参院選に関しては、「理論上はまだ同日選はありうるが、今日の閣議決定を受けて、われわれも全力で参院選に備えたい」と述べた。また獲得目標議席数などについては、公認・推薦候補の全員当選を掲げた上で、「とにかく今より(議席数を)増やしたい」と語った。参院選の争点については、「一部の人、企業、地域だけ豊かになる経済政策では、一般の国民にはいつまでたっても恩恵は届かない」とした上で、「家計第一、消費を軸とした経済政策に転換していくことだ」と述べた。