安達澄候補予定者の事務所スタッフを激励する玉木代表と小沢総合選対本部長相談役

 玉木雄一郎代表と小沢一郎総合選挙対策本部長相談役が2日、大分市入りし、安達澄(あだち・きよし)推薦候補予定者の事務所を訪れて激励した。

 出迎えた選対事務局長らと安達候補予定者の活動や選挙区の情勢などについて懇談する中で、小沢相談役は、「野党が形だけまとまっても勝てない。実態が一緒にならないと勝てない」と述べ、より一層の野党連携体制の構築を促した。

 玉木代表は、事務所訪問後に記者団の取材に答え、大分県が激戦区となる見込みであることをふまえ、「大分県選挙区は国民民主党にとっても、野党全体にとっても、九州における最重点地域だと位置づけている」「わが党所属の国会議員が衆院に1人、参院に1人いる。その意味で、自党の候補と思って全力で選挙に臨みたい」と述べた。

 小沢相談役と2人揃って大分入りした狙いについては、「選挙についてのアドバイスをお願いしている。特に大分県選挙区は全国的に見ても最も厳しい選挙区の一つなので、2人揃って激励に来た。よく選挙区情勢を分析しながら、必要に応じて小沢さんとも相談をしながら、必勝に向けた取り組み体制を強化していきたい」と応じた。

 また、国民民主党の地域の活性化策について問われ、地域の活性化の柱として、農業をはじめとした第1次産業の活性化と中小企業支援を挙げ、「私たちは家計第一の経済政策を掲げている。特に自営業者の所得が減っており、その多くは農業者だ。農業者所得が減っているということは、その地域の消費する力が弱くなる。結果、企業がものを作っても売れないという悪循環に陥る」「第1次産業に従事する人々の所得を上げていき、消費を軸とした好循環を地域で回していきたい」「戸別所得補償の復活をはじめ、営農継続が安心してできるような所得保障制度を復活させていきたい」と述べた。中小企業の人手不足を解消するために、正社員を雇った中小企業に対する社会保険料の事業主負担分相当額を補助する制度についても説明した。

 安倍総理がG20で「大阪城にエレベータをつけたのは大きな失敗だった」と述べたことや、自民党の二階幹事長による「選挙結果に応じて国の予算を配分する」という趣旨の発言など、自民党幹部から問題発言が相次いでいることについて問われ、玉木代表は、「今回の参院選の1つのテーマは、長期政権の下での権力の私物化、税金の私物化が明らかに進んできていること」「(税金を)まるで自分のもの、自分の政権だけが左右できるような露骨な言いぶりが出ていることについて、このような政治は改めていかなければならない」と指摘し、「税金を私物化するような権力の安定ではなく、あくまで国民生活の安定を図る政治を実現するためにこの参院選を戦い抜きたい」と意気込みを述べた。