水野候補

 参院東京選挙区から立候補している水野素子(みずの・もとこ)候補と玉木雄一郎代表は、3連休初日の13日、東京品川駅前と大井町駅前で街頭演説を行った。党所属の地元自治体議員らが駆けつけるなか、大井町駅前では、水野候補と玉木代表が宇宙や科学技術の開発について対話する、トークライブ・イベントも行われた。

■品川駅前街頭演説会

 「この20年間、日本の科学技術予算、そして(科学技術の発展に欠かせない)教育関連の予算はちっとも増えていない」。日本の宇宙機関JAXAで、25年間働いてきた職員でもある水野候補。天然資源の少ない日本の経済を発展させるのに不可欠な、科学技術への取り組みを政府が長年疎(おろそ)かにしてきた、と指摘。「2倍、3倍の投資をしている諸外国に、どんどん追い抜かれつつある」と、科学技術開発の分野で、置いてけぼりになりつつある日本の現状に警鐘を鳴らした。水野候補は、「技術大国日本をもう一度復活させたい」と、路上を行き交う有権者に訴えた。

 また「宇宙かあさん」の愛称の通り、2人の小学生の母親でもある水野候補は、「皆さまと同じ経験をし、同じ悩みを知っている。だから現状をしっかりと変えていきたい。年金制度を安心できるものに立て直すとともに、子育てや介護に取り組んでいる人々や子どもたちの笑顔を守りたい」と、語った。

 玉木雄一郎代表は、「この法律ができたから、あのホリエモンの民間ロケットも、宇宙に飛ばすことができた」と、水野候補が尽力し、2016年に成立した「宇宙活動法」について触れた上で、「水野さんは、子育て経験などの中で培われた、庶民としての生活実感も持っている。その庶民感覚と、プロフェッショナルとしての力がないと、政治は変えられない」と、水野候補の政治家としての資質に太鼓判を押し、水野候補への支援をあらためて求めた。

応援に駆け付けた自治体議員の皆さんと

応援に駆け付けた自治体議員の皆さんと

■大井町駅イトーヨーカドー前 ライブトーク・イベント

 その後、大井町駅前に場所を移して行われたトークライブ・イベントでは、水野候補と玉木代表がフリートークを展開。宇宙探査船「はやぶさ2」の小惑星着陸成功から、日本の宇宙・科学技術開発、理系学生の奨学金、はたまた宇宙人や地球防衛軍まで、話の内容は多岐に渡った。またトーク・セッションの後は、SNSで受け付けた質問に2人が回答するコーナーもあった。

ライブトーク・イベント

大井町駅前でのライブトーク・イベント

 トーク・セッションでは、(1)日本には有人ロケットの飛行を許可する法律がなく、そうした市場への民間企業の参入が妨げられていること(米国ではいち早く法律的な環境を整備し、スペース・ポートの誘致合戦が始まっている)(2)月の土地の所有権は宇宙条約で認められていないが、資源(動産)については、所有権を認める国内法をすでに整備している国もあること(3)米政府の宇宙開発予算が日本の20倍近くあることなど――宇宙開発をめぐる法整備の遅れや予算の過少など、宇宙開発分野では諸外国に比べ、日本政府の動きが鈍いことについても話題が及んだ。

 玉木代表は、「日本は技術や人材への『未来への投資』を怠ってきた。しかし今の時代、何かを削って新しい予算をつくるのは至難の業。これから高齢者関連の予算がどんどん増えてゆく。予算の余裕は一切ないので、国債を発行してでもどんどんこうした『未来への投資』を増やすべきだ」と語った。

 Q&Aコーナーで若い視聴者から「私達に未来を、希望を下さい」というメッセージを受けた水野候補は、「本当に日本の未来が心配だ。頑張っている人の笑顔を守らないと。政治に、市民がプレイヤーとして取り組む時代になってきている」と、市民の政治参加を促した。