【談話】長崎「原爆の日」を迎えるにあたって
国民民主党代表 玉木雄一郎

 74年前、人類史上初、広島に想像を絶する被害をもたらした原爆が投下されたわずか3日後の8月9日に、プルトニウム型の原爆が長崎に投下されました。このような非人道的な大量破壊兵器は二度と使用されてはなりません。我々は、ここに核兵器のない世界の実現への誓いを新たにし、長崎におけるすべての原爆犠牲者のご冥福を祈り、ご遺族の皆様、今なお健康被害や心の傷に苦しんでおられる皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

また、今後とも被爆者援護施策の充実、諸課題の解決に全力を尽くして参ります。

 日本は世界で唯一、戦争において使用された核兵器の苦しみを味わった国です。被爆者が少なくなる令和の時代となっても、原爆の体験を風化させずに、伝えていかなければなりません。また、世界の人々、リーダーに長崎を訪れていただき、その非人道的な被害の実態について学び、体験していただくよう働きかけを続けます。そして、被爆者の方々自らが「長崎を最後の被ばく地に」と願う重みを感じていただき、それを受け継いだ我々が、核兵器の不拡散・廃棄の重要性についてだれよりも強く訴えていかなければなりません。

 おりしも、記念日直前の8月2日に、画期的な核兵器廃棄・軍縮、軍備管理の枠組みであった中距離核戦力条約(INF)が失効してしまいました。また、50周年を迎える国連におけるNPTの議論も停滞しており、イラン核合意は崩壊の瀬戸際にあり、北朝鮮の非核化交渉は難航しています。世界の核不拡散体制が揺らいできていることに強い懸念を抱いています。

 国民民主党は、日本こそが核保有国同士、そして核保有国と非核保有国の橋渡しとなり、国際社会の先頭に立って、核軍縮・核兵器廃絶を進めていくべきと考えます。唯一の戦争被爆国として、政府に対し核兵器禁止条約の批准を働きかけるとともに、NPT体制の維持、および核保有国による新たな核軍縮・軍備管理の枠組みの構築に尽力することを強く求めて参ります。

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